近隣の公民館で開かれるアニメ「親鸞聖人」の上映会に出かけて、最近の三カ月で全6巻を見終えた。別の日に開かれる講座を拝聴したりした。仏教についてこれまで無知であったせいで、驚くほど興味を示している自分がいた。
とくに意識してそうなったわけではないが、最近は都立霊園巡りをする機会が多くなった。「釈迦の前に仏なし、釈迦の後に仏なし」という。地球上で仏の悟りを開いたのは釈迦だけということだ。阿弥陀如来はあらゆる仏の師匠だ。すなわち釈迦仏は阿弥陀仏の弟子と考えてよい。地球といえば大宇宙の中の塵に過ぎない。(上水沿いのユニーク家屋)
夏目漱石は大正2年に、第一高等学校の生徒を前に「模倣と独立」と題する講演を行った。その中で「親鸞聖人に初めから非常の思想が有り、非常な力があり、非常な強い根底の有る思想を持たなければ、あれほどの大改革(肉食妻帯)は出来ない」と話している。ちなみに同時に取り上げていたのはノルウエーの劇作家イプセンだった。
出席した講座の講師の方から返書が届いた。「西洋ではギリシャに始まり新しい哲学が次々と現れました。一方東洋では2600年前に釈迦が、人間とは何か、幸福とは何かについて究極の答えを発見してしまっているのです。そして後の時代の人々はいかに釈迦の経典を正しく理解するかに人生をかけたのです」とあった。