【2016年】私はこの年の2月に沖縄に飛び、名護市の瀬嵩部落の民宿に7日間投宿してキャンプシュワブ前の座り込みに参加している。3月政府が翁長知事を訴えた訴訟で和解が成立し、政府は工事を中断。5月うるま市の女性会社員(20)が遺体で発見され、元米兵の男が死体遺棄容疑で逮捕される。6月19日那覇市で県民大会が開かれ、県議選が重なったこともあり自民や公明おおさか維新は参加せず。県議選で翁長知事を支える県政与党が過半数を維持。
7月10日参院選で政府の基地政策を批判する候補が自民現職を大差で破る。しかし夜に勝負がつくと、あろうことか翌朝6時、政府は突如、長く中断していたヘリパッドの現場に資機材の搬入を始める。沖縄の示した民意が意趣返しのように踏みにじられた。12月13日午後9時半ごろ、米軍普天間飛行場所属のオスプレイが名護市の安部部落の近くの浅瀬に墜落大破。
ニコルソン在沖縄米軍トップに直接抗議した安慶田副知事によると、ニコルソン氏は「パイロットは住宅や住民に被害を与えなかった。感謝されるべきだ」などと述べ、抗議に不満を示したという。オスプレイの飛行中止と配備撤回を求める抗議文を手渡したのに対し、「政治問題ににするのか」と言い怒りが収まらない様子だったという。ニコルソン氏はその後に記者会見し県民へ「謝罪する」と述べた。
太田昌秀元沖縄県知事へのインタビュー記事《安倍首相は徹底的な原因究明を求めると言いながら、事故6日後の飛行再開を事実上許した。知事在任中、私が渡米して米軍関係者と基地問題で議論すると「日本が本当に基地撤去を求めたら米国は耳を貸す。しかし引き留めているのは日本政府だ」と言われた》埋め立て承認取り消し処分を違法とした12月20日の最高裁判決を受け、翁長知事は26日に取り消し処分を撤回、すると12月27日に国が辺野古工事を再開。知事は権限で阻止の構え。