冷たい外気の中を、庭に出て陽の光を浴びるのが至福であった頃は過ぎ花粉症の季節になった。鼻紙がどんどん消費されてゆく。日向ぼっこは恐る恐る外へ出ることになる。2月24日にロシアがウクライナに侵攻するという事態が起きた。
この世には普通にあり得ないことが起きることがある。3月4日に「原子力発電所の施設で出火」の速報には肝を冷やした。IAEAは3日、ウクライナに15基ある原子炉が紛争に巻き込まれると、深刻な結果になりうると警告していた。(3月6日小平市平櫛田中館)
今でも戦争はいたるところで起きているけど、核戦争だけは起きていない。起きれば核兵器の応酬によって人類が滅亡するというのが正常な判断であるからだ。いま起きている事態は通常兵器による原子炉攻撃という危機だ。
かつて吉本隆明は、日本など核を持たない国々がつぎのような「条約の締結」を「国連」に積極的に提案したらどうかと発言していた。核兵器はその気になればどの国でも作れることを前提に、「核保有国に対し数量と期限を示して段階的に核を廃棄してもらう。その代わり日本を含めたその他の国も核を持たないと約束する」