忘れ人の独り言

明治生まれの両親がさりげなく生きていた姿が今,私に語りかけてくる。

四苦への道

2023-03-25 | 日々の業

短期リハビリデイサービスでいつも顔を会わすTさんが先日つくづく「なんでこんなになってしまったんやろね~」と言われた。昔は元気で皆でコーラスしたりいろいろ楽しく出来ていたのに、現在は痩せて細くなった足でどうにか歩くことが出来る状態を嘆かれていた。

私はその時思わず「四苦八苦の四苦やわ・・・生・老・病・死 この道をたどっているのやと思います」と言ってしまった。

「へぇ!はじめて聞いたわ。生・老・病・死」そのあとTさんは「生・老・病・死 生・老・病・死」と何度も唱えておられた。

お釈迦さまがいわれたという生きる上での八つの苦しみの教え。生まれたものはいずれは年をとり、そして病気になり、最後は死んでいく運命。そうだとわかっていても受け入れがたくこの運命に一生懸命 抵抗している自分がそこにいるのも事実。

  • 生苦(生まれる苦しみ)
  • 老苦(老いる苦しみ)
  • 病苦(病の苦しみ)
  • 死苦(死ぬ苦しみ)
  • 愛別離苦(あいべつりく:愛するものととの別れによる苦しみ)
  • 怨憎会苦(おんぞうえく:恨み憎しみを感じる人と会わなければならない苦しみ)
  • 求不得苦(ぐふとっく:求めても得られない苦しみ)
  • 五蘊盛苦(ごうんじょうく:煩悩が盛んが故に苦しむ)

上記4つ(生老病死)を四苦といい、他の4つと合わせて四苦八苦といいます。

                                                                  (仏典辞典より)

以下は年金者組合から誕生日祝いをもらった折のお礼文

79歳になった自分に驚いています。最近は頭の先から足の先まで支障が出てきて

毎日が「えらいこっちゃ!」の連続。昨夜食べたおかずは?階段の昇降がつらいなぁ。何をするにも動作が遅くなったわ。考えるのが面倒くさいなぁ・・。片足立ちなどとんでもない!

こうしてお釈迦様の言われた「四苦八苦」の「四苦」生・老・病・死への道程を歩いているのだなぁとつくづく実感しているこの頃です。