これまでにない記録的な大雨で避難指示が出ているところも沢山あり今後も心配されるところです。雨が早く止むようにと祈るばかりです。
先日 今、話題の「万引家族」を観に行ってきた。映画館に足を運ぶのも何年振りだろうか?確か「おくりびと」を皆で観に行って以来・・・
今回、この作品が国際映画祭で最高賞を受賞したということもあるが、それ以上に見る気を起こさせたのはこの作品の是枝監督の態度だった。
最高賞を受賞したことで文部科学相の林 芳正氏が祝意を述べたいと伝えたところ是枝監督は「公権力とは距離を保つ」ときっぱり辞退したという。
この記事を読み、これはなかなか言えないことや、今の世の中、あちらもこちらも権力におもね、忖度する人だらけの中で、はっきり自分の意思を示せるということは、何と勇気のいることだろうかと思ったからだ。
内容も殆ど知らないままに観にいった映画だったが、
やっぱり!すごい!と思った。
これまでの映画の内容の描き方とはガラリと変わっているように感じ、出てくる人物の表情も見事だし暗い内容ではあるが暗さを感じさせず、サラッとしていて2時間近くがあっという間に終わった。(腰痛も忘れさせた)
人間同士の絆って?家族って?何だろうと考えさせられる内容だった。
最後の場面ではバスに乗った血のつながらない子どもを走って追いかけるおじさん。
普通ならここで子どもが泣きながらバスを止めて降り抱き合ってハッピーで終わるところだろうが、そうはなっていない。子どもの複雑な表情、心は観る者にまかせている。
「三丁目の夕日」を観て感動した私は同じようなあの場面を思い出し対比していた。
時代が違うこともおおいに関係しているのだろう。
現代が抱える年金不正受給、子どもの虐待、不登校、貧困格差、労働問題を観るものはどう捉えていくかが問われている内容だった。
映画『万引き家族』 是枝裕和監督が犯罪で繋がる家族を描く、リリーフランキー×安藤サクラ×松岡茉優 ←クリック 予告編あり
是枝監督は『万引き家族』には「血のつながりについて、社会について、正しさについて、10年間考え続けてきたこと」の全てを込めたと語っている。