「ある問題を引き起こしたのと同じマインドセット(思考の枠組み)のままで、その問題を解決することはできない」これは物理学者アインシュタインの言葉です。と書かれたこの本の著者、藤村靖之さんは原発建設に反対してきたつもりだったが、本気度が足らなかったと述べている。
「自然エネルギーの罠」の部分でメガソーラーシステムで発電した電力を政治の力で通常の2倍、3倍で電力会社に買い取らせる電力会社は其の分を電気代に上乗せする。太陽光発電所には大きな利益が生まれる。
単純に原発はだめ!自然エネルギーがいいと思っていた自分が恥ずかしい
日本全国の家庭がみんなオール電化するとしたら原発68基分の新たな電力需要が生じるということや
日本中の車が電気自動車になると、原発209基分の新たな電力需要。
だからどちらか選んでという考え方ではなく日本全体のエネルギーの消費量を減らし、エネルギーに占める電力の割合を減らすことができないだろうかと著者は述べている。
誰もが貧しかったから、日本人の多くは豊かさ=物質的なものというマインドセットにおちいってしまった。それは国策と合致して、国民が自ら追い求めた結果だったと。しかしそれは自分たちが描いたユートピアではなかった。
そして2000年くらいから若い人たちを中心に多くの人が「いぶかしさ」を感じはじめたように思うといわれている。
「技術やエネルギー」だけで人を支配しようという時代は、終焉を迎えるのではないか、そして一つの文明が終わり新しい時代がくるのではないかと著者は語っています。
他にも沢山学ぶ部分があり一気に読み終えることが出来た。
この本を読んだ知人は感動してこの著者が開かれた那須にある「非電化工房」に是非行ってみたいと話されていた。
電気の哲学者 藤村靖之さん←クリック