大の字がしんにょうに乗ると達の異体字になります。
達は、途中のさしさわりがなく、つかえずにすらすらと通って行きつく意味をもっています。
大をしんにょうに乗せれば、大ぶねに乗った気で、大じょうぶだから、そんな感じでしょうか。
ところで、しんにょうに限らず、繞(にょう)の上に乗る漢字の構成要素には、偏や旁のような総括した呼び名が見つかりません。
これまでまとめて呼ぶ必要がなかったので、名付けをされなかったのでしょう。
かんむりではないかという方もいらっしゃいますが、それ以外の部位にそっくりかぶさった形でなければ、かんむりとは呼びにくいでしょう。
中身がないことがらには名前をつけにくいものですが、この場合は多様な中身があり過ぎて、名前のつけようがないのだという気がします。
漢字を制限してしまった今になっては、スーパーストアのような、中身を言い表さないうまい名前は、もうつけられないのでしょう。