ものごとは見方によって受け取り方が変わる。
日本の道路は多いのか少ないのかを、他国と比べた論議がある。
多いか少ないかは日本の国の中の問題なのだから、よその国と比べてどうこう言うのは視点のすり替えなのだが。
外国人によく思われたい、観光客を増やしたいというのであれば、観光招致の価値のあるところだけ取り上げて比べてみればよい。
可住地面積あたりの道路密度が、日本は他国に比べて大きいなどという、滑稽千万な論にもならないことを、道路予算削減の理屈に持ち出す人もいるらしい。
自動車保有台数と比べたデータもある。
まあ可住地面積を引きずり出すよりはましだが、これも論争用の効果しかない。
道路新設の要否は、その地域、周辺地域、さらに広範な地域、国全体、空港・港湾との接続、道路混雑の出現度、渋滞による生産流通の阻害度など、多元解析のもとに論じられなければならない。
ただ1面だけの見方で仕分けを論ずるなどは、芝居面で人を判断するのと変わりはない。
こういうことがらを検討するには、利害感情を持ち込みやすい人を参加させてはならないのである。
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