南無煩悩大菩薩

今日是好日也

飼いならせない人々は存在する。

2015-04-28 | 古今北東西南の切抜
(image/source)

マンフレッド・F.R.ケッツ・ド ブリース(精神分析学者)によると、

‘反社会的人間ソシオパスや精神病質者サイコパスは存在するし、彼らは普通の人々の間にいとも容易に紛れ込む。

どちらのタイプも遺伝要因や環境要因を背景とするが、反社会的人間が環境の影響を強く受けるのに対して、精神病質者は遺伝が多く危険性も高い。

しかも困ったことにどちらも直しようがない’

ということだ。

また、ブライアン・ヘアとマイケル・トマセロ(進化人類学者)によると、

‘人類は何千年ものあいだ、攻撃性の強すぎる者を追放したり、殺したりして遺伝子プールから排除し、社会環境に手を加えながら自らを飼い慣らしてきた’

ということだ。

また、マイケル・S.ガザ二カ(認知神経科学者)によると、

‘たとえば頭頂葉のある場所を損傷すると、重複記憶錯誤という奇妙な症状が生じる。ひとつの場所が二か所以上に同時に存在していたり、別の地点に移動したと思ってしまう。

前頭頂葉外側部に損傷を受けると、順序立てて行動したり、一度に複数の作業を並行することができなくなる。

目のくぼみのすぐ上にある眼窩前頭皮質に損傷があると、フィードバックを行う情動経路が阻害されて認知状態を監視できなくなるため、善悪の判断能力が失われる。行動の抑制も弱まるので、衝動的で強迫的、攻撃的で暴力的な行動が増え、高次認知が機能不全に陥る。

左側頭葉のウェルニッケ野が損傷するとウェルニッケ失語症になり、書かされたり話されたりした言葉が理解できず、自身は周囲が理解不能な無意味なことをよどみなく話す’

といった症状がでるという。

先天的であれ後天的であれ障害であれ、社会に馴染めない人々の存在を学習することで、もっと社会というものを知るようになるだろう。
コメント (2)
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