南無煩悩大菩薩

今日是好日也

なにゆえの旅

2020-03-12 | 有屋無屋の遍路。
「道とはどんなものですか」

「平常の心こそが道である」

「やはり努力してそれに向かうべきでしょうか」

「いや、それに向かおうとすると逆に逸れてしまうものだ」

「しかし、何もしないでいて、どうしてそれが道だと知ることができるのですか」

「道というものは、知るとか知らないとかというレベルを超えたものだ。知ったといってもいい加減なものだし、知ることができないと言ってしまえば、何も無いのと同じだ。しかし、もし本当にこだわりなく生きることができたなら、この大空のようにカラリとしたものだ。それをどうしてああだこうだと詮索することがあろうか」

春に百花あり 秋に月あり 夏に涼風あり 冬に雪あり もし閑事を心頭に掛けねば いつでもこれ人間の好時節

-無門関

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪冴えて涼しかりけり

と詠んだのは道元禅師であった。

平常心是道。
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