むかし。
海老がトレードマークになった坊さんがおったそうな。
庵も結ばず。きのみきのまま。
住所不定。地を枕に天を屋根として暮らしていたそうな。
食事はもっぱら川辺で海老採り。山で山菜。
風を友とし、月を愛でながら、修業と精進の日々を送っておったんじゃと。
その名は。・・・。
忘れてしもうた。
なんでかのう。
酒好きかどうかまでは思い出せなんだが。
たぶんに。里の衆からは親しまれておったそうじゃから。
酒もよばれたに違いあるまいて。
立場でもなく。富貴でもなく。ご利益でもない。
そのもの。素。で。尊ばれておったんじゃろうなぁ。
お布施でもなく。名誉でもなく。安定でもない。出世でもない。
坊さんは。ただただ。海老を探していたんじゃなぁ。
さてさて。
わしらの 海老 は、なんじゃろうか?
なかなかみつからんのう。
海老が大好きなお坊様のお話
ピチピチ跳ねる大きな海老を左手に高々と掲げ、
さも嬉しそうに、お顔は満面の笑顔!
◎酒好きかどうかまでは思い出せなんだが。
右手にはしっかりお酒のとっくりを下げて
おられます。きっと、お酒の大好きなお坊様に違い
ないと思います。
幼い頃、祖母が「海老は高く飛ぶ時は体中を
う~んと曲げて、腰も頭も低ぅして飛ぶんだでなぁ」
「人間もいっしょだでぇ~」と、いつも教えてくれ
ました。
◎むかし。・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・なかなかみつからんのう。
とってもとってもお勉強になるお話でした。
素敵なお坊様の笑顔を、わたくしも日々精進したく
思います・・・・・・・・どっぺん。
むむむ。
ん~。
・・みつからんのであります。
祖母の昔話はいつも『むかし・・』で始まり
『どっぺん』で、終わりました。
息子はお話や物語が大好きな子でした。絵本の
最後に『どっぺん!』とつけますと「もっとォ~」
と何冊もせがみました。
『どっぺん』は、わたくしにとりましては、
祖母と息子につながる大切な言葉でした。
先生の「むかし。」で始まりましたお話に
感動し、ついひとりよがりに走りました。
ごめんなさい。
先生に「もっとォ~」の心境でございます
「茶壷に追われて どっぺん。しゃん。」のどっぺん。と、どっぴん。はイメージが、ずいずい。と来るようであります。
ありがとうございます。