バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

これでも一応経営者です。

2013-03-20 12:04:38 | バネ
 夕方のバンの散歩中信号待ちしていると、後ろから自転車の中学生が追いついた。ふと顔を見ると、サタクラに通ってた子。いつもあだ名で呼んでいたから、とっさにあだ名しか出ない。低学年の時にやってきた。3年間くらい居ただろうか。6年生では来なかったように記憶する。
 そうか、この子はもう中学生だったか。部活は何やってるの?とか、学校はいつから春休み?などありきたりの会話で信号待ちし、信号変わったら「じゃ、失礼します」と言って自転車立ちこぎして立ち去るのかと思いきや、こちらの歩に合わせて自転車で並んで進む。もう少し話したいのか、それとも立ち去るタイミングがとれなかったのか。そのまましばらく一緒に進み、Y字の交差点で別れた。
 田舎の子だなと思う。人を適当にあしらわない。
 あれは桜かな。一気に花が開いた。菜の花、こぶし、水仙、桜。
 あたりが薄暗くなってきたので散歩は折り返しに。気温が上がっているからバンは疲れたらしく、しきりに振り向きながら歩く。後ろから自転車の中学生が追い抜いていった。学校とは逆方向から来たから、友達と一緒に帰って回り道したのかなと思う。先の自動販売機で飲み物を買っている。喉渇いたんだ。

 小中学生対象に塾を開いていると、こんな子に教えたいな、こんな子に通ってもらいたいなと思う時がある。こういう子はバネに向いているなと思ってもこちらからは勧誘しない。ではどうやって生徒が集まるかというと、それは口コミ。いくつか回った挙げ句ようやくたどり着いたというお母さんは「こんな塾を探していたんです」と言う。

 年度末で教室内の片付けをしている。
 3月で終了した子。4月から新しく入る子。

 縁は寄ってくるものだと思いバネ続けて18年目に入る。
 
 ビジネスとしたら全く話にならないやり方だと思う。
 そう思う矢先、おもしろい番組を見た。

 広島の農村地で唯一のスーパーが閉店し、そこの高齢者は買い物難民になってしまった。それだけではない、スーパーがなくなりコミュニティが崩れ、孤独死が増えたという。その対策として、村民有志が無償でスーパーを運営し始めた。物を買う場だけでなく、「ここに来ることで人に会いおしゃべりして健康になりますよ」というコンセプトと使命を抱えたスーパー開業だった。しかし高齢者の客足は思ったほど伸びない。このままでは運営が成り立たなくなる。そのとき打って出た手は、注文を受け配達することだった。恐らくこれは不本意な方法だったのだろう。スーパーで買い物をして、人と会う。歩いてくることで、健康を維持してもらう。これと逆行するのだから。
 しかし配達を望む人がいる。
 ニーズがあるからそれに応じる。
 でもおもしろいもので、それを機にそのスーパーには人が集まるようになった。
 ここでキーマンなのは副店長。理念をぶらさず、上手く周囲を引き立て主役にして巻き込みながら事をプラスに進めている。こういう我慢強く、バランス感覚のある人が、ビジネスならぬ社会には必要なんだなと思う。

 「良いと思うこと」を進める時の参考にさせていただきます。

 

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