整備を行ううえで、基本となるのが、車種別サービスマニュアルで、通常は、日本語版の国内仕様を見ていますが、細かい部分や、Vブースト関連は、英語版の輸出版を見ています。サービスマニュアルは外人向けの英語版の方が記述が細かい場合が多いです。メーカー発行のマニュアルは、整備士向けなので、基本的な基礎知識は知っているものとして書かれていますので、基礎知識に興味がある方は、整備士向けの教科書を見ると良いと思います。車やバイクは、デザインを除き機械的な部分は、物理と化学の産物なので、外観ではなく機能的な部分のカスタムを行う場合は、工学的知識があった方が良いと思います。
メーター交換とUSB電源取付でお預かりです。フロントフォークのエア圧は、要チェックです。
前後タイヤの空気圧も気温が下がった場合は要チェックです。リアタイヤですが、タイヤサイズは同じですが、旧型Vmax用ではなく、一般的なアメリカン用のため、剛性とグリップが足りないように思います。古くもなく溝もありますが、アクセルを開けるとグリップしなくなります。冬場は、タイヤ温度や路面温度も下がるので、要注意です。
USB電源は、ハンドルポスト右に装着しました。メーターは、純正と同じ位置に装着しましたが、スイッチがメーター下にある関係で、隙間を開けてあります。スピードのセンサーは、磁石を検知するタイプでローターボルトの穴に磁石を6個装着しますが、ローターボルトがステンレス製のようで磁石がうまく付かないので、ボルトを純正の鉄ボルトに交換しました。ステンレスは錆びにくいですが、素材の違いによりステンレスのボルトをアルミ側に装着すると電蝕がおき錆びて取れなくなることが多いです。ネジ山が錆びている状態で無
理にとると、ステンレス側が固いので、アルミ側のネジ山がだめになります。今回、ボルトを交換する際に、外したボルトにグリスが塗ってありましたが、方法としては正しいですが、ブレーキローターのボルトの場合は、純正指定の場合、弱いネジロックを付けることになっており、緩むとまずい箇所なので、グリスを塗ってはいけない箇所になります。
最終チェックと試乗です。メーター交換については、特に問題無いようです。社外メーター(インジケーター付)と純正のメーター&インジケーター類を併用する場合は、配線加工が必要です。無事納車になりました。
2020.10.29 作業担当 ヤダ(矢田)