水の門

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聞茶(2)…丸山珈琲の深煎り3種

2006年06月28日 21時25分34秒 | 聞茶・聞豆
林望のエッセイは面白い。何より切り口が秀逸である。『テーブルの雲』では「甘」「酸」「鹹(しほからい)」「苦」「辛」という5つの味で章立てし、エッセイを分類している。直接食べ物に言及したものから、イギリス滞在経験や日々の雑感を綴ったものまで色々だが、それぞれ読み終わるとちゃんと当該の味を噛みしめられるのだから、巧妙と言うほかない。
さて、ひと月前に新設した<聞茶>のカテゴリーだが、少々軌道修正させていただきたい。理由は単純、少し前に美味しいコーヒー豆を買ってきたからである(笑)。試みにネットで「聞豆」を調べてみると、日本語には無い単語のようで、この語を用いた日本のサイトにはついぞお目にかかれなかった。けれど、中国語のサイトには沢山ヒット。中のとあるサイトで「喫茶心得」「Syphon」といった言葉が散見されたところを見ると、まず間違いなくコーヒーについて書いてあるのだろう。この事実に力を得、カテゴリーの範囲を、広く喫茶を扱う<聞茶・聞豆>に拡大した。今回は、軽井沢と小淵沢のリゾナーレにお店がある【丸山珈琲】の豆を取り上げたい。
東京勤めをしていた頃、一年半という短い期間だったが、田園都市線の二子新地に住んでいたことがある。当時はお隣の二子玉川は高島屋の一角にある【カフェ・フーケ】に毎週末通いつめていて、深煎りの“フーケブレンド”を2杯飲むのがお決まりのコースだった。そんな名残りもあって、私はコーヒーは深煎りが好きである。今月の初めに丸山珈琲に出向いた時も色々迷ったが、どうせならこの店の深煎りを究めようと思い、店の看板メニューである“丸山珈琲のブレンド”と、春のスペシャル・ブレンド“マグノリア”、それに“ザンビア・ファルコン”と、深煎りばかり3種類を買い求めた。
初めは「いい香り!美味しい!!」と違いも分からず夢中で飲んでいたが、毎日1、2杯ずつ、とっかえひっかえ淹れていく内に、だんだん舌が味を覚えてきた。“丸山珈琲のブレンド”はさすが定番、コク・苦味・酸味ともバランスが取れていて申し分なく、薫り高い。“マグノリア”は多分コロンビア・ベースなのかな?コクがあって端正な味。お湯を注ぐ前の香りが“かっぱ海老せん”に似ていて(笑)、香ばしい。(ただし、決して嫌な感じではない。)“ザンビア・ファルコン”はひたすらスパイシー。
私は個人的に、“丸山珈琲のブレンド”が一番気に入った。このコーヒーに合わせて聴きたい音楽は、フラナガンの『The Chosen Few』。ブルースとロックのブレンド加減がいい感じで、ゆったりできる。丸山珈琲のご主人の豆へのこだわりに敬意を表して、男っぽいディスクを選んでみた。
このエントリーの読後感&選盤は、甘かったか、苦かったか、はたまたはしょっぱかったか、はてさて…。
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