この用語は、現状、(1)AI(を活用した製品やサービス)を利用している消費者、(2)AI技術で実現されている消費者、の2つの意味合いで使われているようです。
上記(1)は、スマートスピーカーやスマートフォンの音声アシスタントといった「AIアシスタント」を利用して、情報検索、音楽再生、家電操作などを行う人、「AIチャットボット」を利用しそれと会話して顧客サポートや問い合わせ対応などを行う人、AIの搭載された家電(掃除機、冷蔵庫、エアコンなど)を利用し自動運転や省エネ機能の恩恵を受ける人などが該当します。
また、上記(2)は、例えば、消費行動などに関する膨大なデータを学習させ、関連する質問に回答できるように実現された生成AIが該当します。電通デジタルのCAIO(※1)山本覚氏は、蓄積済みの数十万人規模の調査結果をAIに学習させ、あたかも実在する様々な消費者に直接質問するかのようにして消費行動などを調査できる仕組みを開発した(※2)ようですが、この仕組みが(2)の意味合いのAI消費者に当たります。
(1)のAI消費者は、AI活用の製品やサービスの今後の進展により、今後の消費行動を大きく変える可能性を秘めているため、企業サイドは、AI消費者のニーズを理解し、適切な製品やサービスを提供することが必要となります。
一方、開発された(2)のAI消費者は、マーケティングにおける市場調査の効率を劇的に向上させたようで、今後の活用が広がりそうです。
参考
※1 関連ブログ(”CAIO”とは、2025.3.3)の以下のページを参照:https://blog.goo.ne.jp/blspruce/e/de3acbd7c084533863fcd00d00094333
※2「AI消費者」で調査の効率を劇的向上 電通デジタルCAIOに聞くAI戦略、日経X TREND(クロストレンド)、2025.2.25