気になるキーワードや製品のコレクション(IT編)

メルマガ、新聞、雑誌などに登場する(増田悦夫の)気になるキーワード、製品を取り上げ、ITの進展をフォローします。

"コネクテッド・インダストリーズ(Connected industries)"とは

2017-09-30 23:02:48 | IoT・デバイス・プラットフォーム・変革

2017年6月9日に閣議決定された「未来投資戦略2017※」や「経済財政運営の基本方針2017」の中で導入されている言葉で、”第4次産業革命”に基づいて実現されるべき我が国の産業形態の姿を表しています。即ち、様々なものがつながった形で推進される産業形態で、それは単に製造業の範囲にとどまらないとしています。

※ 未来投資戦略2017のサイトは、http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/pdf/miraitousi2017_t.pdfです。

上記の戦略や方針では、我が国における中長期的な成長を図るべく、第4次産業革命の技術革新をあらゆる産業や社会生活に取り入れることにより、様々な社会課題を解決する”Society 5.0”を世界に先駆けて実現していくとされています。

ドイツの「Industry 4.0」や米国の「Industrial Internet」が、主に製造業の生産管理や在庫管理を、IoT(Internet of Things) によって個別工場や企業の枠組みを超えて最適化しようとする試みであるのに対し、我が国の目指す方向は、以下のように表現されています(未来投資戦略2017のp.3)。

『製造業を超えて、モノとモノ、ヒトと機械・システム、ヒトと技術、異なる産業に属する企業と企業、世代を超えた人と人、製造者と消費者など、様々なものをつなげるConnected Industries を実現していかなければならない。』

関連ブログ("第4次産業革命(the Fourth Industrial Revolution)"とは、2017.9.29)のサイトは、https://blog.goo.ne.jp/blspruce/e/4b653bf61a6cca271fbf3b08159641c4です。

関連ブログ("Society 5.0"とは、2017.9.15)のサイトは、https://blog.goo.ne.jp/blspruce/e/ffd563989d0b09f132f9d36c089ab919です。


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"第4次産業革命(the Fourth Industrial Revolution)"とは

2017-09-29 23:57:23 | IoT・デバイス・プラットフォーム・変革

第1次、第2次、第3次の次に位置付けられる産業革命ということで、現在進行段階(2010年代)にあります。

2016年1月の第46回世界経済フォーラム(WEF:World Economic Forum)の年次総会(通称、ダボス会議)によると、第4次産業革命(2010年代)は、様々な側面を持つようですが、一つには

「デジタルな世界と物理的な世界と人間が融合する環境」(注:ドイツが提唱している政策のインダストリー4.0よりも広い概念)

と解釈されているようです。すなわち、

「あらゆるモノがインターネットにつながり(IoT)、そこで蓄積される様々なデータを人工知能(AI)などを使って解析し、新たな製品・サービスの開発につなげる等」

とのことです。

なお、WEFでは、過去の第1次~第3次産業革命を以下のように定義しているようです。

第1次産業革命=>18世紀後半、蒸気・石炭を動力源とする軽工業中心の経済発展および社会構造の変革。(イギリスでは蒸気機関が発明され、工場制機械工業が幕の開けられた。)

第2次産業革命=>19世紀後半、電気・石油を新たな動力源とする重工業中心の経済発展および社会構造の変革。(エジソンが電球などを発明したり物流網の発展などが相まって、大量生産、大量輸送、大量消費の時代が到来。フォードのT型自動車は第2次産業革命を代表する製品の1つとのこと。)

第3次産業革命=>20世紀後半、コンピューターなどの電子技術やロボット技術を活用したマイクロエレクトロニクス革命。(自動化が促進された。日本メーカーのエレクトロニクス製品や自動車産業の発展などが象徴的と言われている。)

平成29(2017)年情報通信白書(第1部第3章)のサイトは、http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h29/pdf/n3100000.pdfです。

また、2016年1月のダボス会議のUBS白書のサイトは、http://www.tadviser.ru/images/b/b7/Extreme_automation_and_connectivity_The_global%2C_regional%2C_and_investment_implications_of_the_Fourth_Industrial_Revolution.pdfです。


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"超スマート社会(beyond smart society)"とは

2017-09-17 23:22:37 | IoT・デバイス・プラットフォーム・変革

society5.0(※1)の推進によって実現を目指している社会のことで、実体は別として、ざっくりとは「産業、暮らし、生き方が変わり、あらゆる人が活き活きと快適に暮らすことのできる社会」あるいは「ICTを最大限に活用しサイバー空間とフィジカル空間(現実世界)とを融合させた取り組みにより人々に豊かさをもたらす社会」といった表現がされています。

※1 関連ブログ("Society 5.0"とは、2017.9.15)のサイトは、https://blog.goo.ne.jp/blspruce/e/ffd563989d0b09f132f9d36c089ab919です。

第4次産業革命が起こりつつある現状において、官民が一致団結して取り組んでいくべき方向性、社会の未来姿を表現したものと考えられます。

2016年1月に閣議決定された第5期科学技術基本計画(※2)の第2章には、超スマート社会の姿として、以下のような記載があります。

『必要なもの・サービスを、必要な人に、必要な時に、必要なだけ提供し、社会の様々なニーズにきめ細かに対応でき、あらゆる人が質の高いサービスを受けられ、年齢、性別、地域、言語といった様々な違いを乗り越え、活き活きと快適に暮らすことのできる社会』

※2 pdf資料のサイトは、http://www8.cao.go.jp/cstp/kihonkeikaku/5honbun.pdfです。

いわゆるモノを対象とするビジネスの世界におけるロジスティクスの考え方を、サービスも含め社会へ拡大した表現と考えられます。ソーシャルロジスティクスの究極版といったところかと思います。


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"Society 5.0"とは

2017-09-15 23:02:35 | IoT・デバイス・プラットフォーム・変革

狩猟社会(人類誕生~)、農耕社会(紀元前1万3000年~)、工業社会(18世紀末~)、情報社会(20世紀後半~)に続く第5番目に位置付けるられる社会(21世紀初頭~)ということでこのように呼ばれています。

これから目指す社会のことであり、ひと言で××社会と内容を反映する言葉で表現しにくいことから、内容を直接表現せずに「5番目に来る社会」という表現がされたのではないかと思われます。

「第5期科学技術基本計画※1」(注:平成28年1月22日閣議決定)によると、Society 5.0には、狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続くような新たな社会を生み出す変革を、科学技術イノベーションが先導していくという意味が込められているようです。

この先導を通して、実現される社会が「超スマート社会」とされ、『必要なもの・サービスを、必要な人に、必要な時に、必要なだけ提供し、社会の様々なニーズにきめ細かに対応でき、あらゆる人が質の高いサービスを受けられ、年齢、性別、地域、言語といった様々な違いを乗り越え、活き活きと快適に暮らすことのできる社会』と説明されています。

※1 pdf資料のサイトは、http://www8.cao.go.jp/cstp/kihonkeikaku/5honbun.pdfです。

society5.0の実現に向けた改革の在り方については、「未来投資戦略2017※2」(注:2017.6.9の第 10 回未来投資会議にて決定)にまとめられています。

※2 このpdf資料のサイトはhttp://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/pdf/miraitousi2017_t.pdfです。


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"ロジスティクス4.0"とは

2017-09-13 23:10:44 | 物流・ロジスティクス・関連企業

ドイツが、製造業の競争力強化を狙いに国をあげて取り組んでいるものに「インダストリー4.0」と呼ばれるものがあります。いわゆるIoTによって実現されるひとつの世界です。第4次産業革命に匹敵するレベルということで4.0という数字で呼ばれています。

「ロジスティクス4.0」は、インダストリー4.0の一環として、ドイツの「フラウンホーファー研究機構(Fraunhofer-Gesellschaft)」に属する物流・ロジスティクス研究所(IML、https://www.iml.fraunhofer.de/en.html)や民間企業などが、製造業の物流部門にIoTを適用しようと取り組んでいるものです。

本社をミュンヘンに置く経営コンサルタント・ファームの「ローランドベルガー」社(小野塚征志氏)によると、ロジスティクスにおけるイノベーションは、以下のように変遷してきていると整理されるようです。

ロジスティクス1.0:輸送の機械化

ロジスティクス2.0:荷役の機械化

ロジスティクス3.0:物流管理のシステム化

ロジスティクス4.0:IoTの進化による省人化・標準化

関連サイトは、http://mag.executive.itmedia.co.jp/executive/articles/1702/28/news015.htmlです。


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"ロケーション・インテリジェンス"とは

2017-09-09 23:44:23 | ビッグデータ・AI・利活用・サービス

GPS機能などを利用して収集・蓄積された位置情報データをビジネス(企業活動)に生かすことを指しているようです。

モバイル・インターネットや情報技術の進展を背景に、ビッグデータをビジネスに生かす「ビジネスインテリジェンス(BI)」という言葉が注目されていますが、特に位置情報に関連するビッグデータをマーケティングなどのビジネスに有効利用することを指しているようです。

この言葉は、「ピツニーボウズ(Pitney Bowes)」社のmapinfoにおいて名付けられたようで、「顧客情報や施設情報や取引記録など、企業が所有する位置に関する情報を測定・比較・分析し、その結果を地図へ表現して傾向を明らかにした上で、意思決定に活用し、位置情報を企業活動に生かしていくこと」と定義されています。

米「ウーバーテクノロジーズ」は、食品配達サービス「UberEATS(ウーバーイーツ)」において、位置情報データと機械学習とにより注文者までの配達所要時間を予測するシステムを開発し使用しているようですが、ロケーション・インテリジェンスのひとつの事例と言えるようです。


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"MaaS"とは

2017-09-08 23:01:32 | 乗り物/同サービスイノベーション

Mobility as a Serviceを略したものです。直訳すると、サービスとしてのモビリティ(移動性、可動性、流動性)となります。バス、タクシー、トラック、鉄道など、人やモノを移動させるサービスはありますが、MaaSは、情報の活用、乗り物の組み合わせなども取り入れて最適な形で行うようにしたサービスを指しているようです。

モビリティサービスとして、「ライドシェアサービス」や「カーシェアリングサービス」などが知られています。前者は一般のドライバーが料金をとってお客を乗せるサービス(即ち、1台の車を同時に複数の客が共有できるサービス)、後者は車を利用客同士が共有し合えるサービス(即ち、それぞれの客が時間帯を分けて特定な車を共有できるサービス)です。

最近、世界の大手自動車メーカが、MaaSの分野へ進出しつつあるようです。

「トヨタ自動車」は、東南アジアの配車サービス大手の「グラブ社」(シンガポール)などと協業したり、ライドシェアや配車サービス「Uber」を提供している米「ウーバー・テクノロジーズ」社に出資したりしています。

独「ダイムラー」は、タクシー配車「mytaxi」を提供している「インテリジェントアップス」社に出資したり、英「ヘイロー」を吸収合併したりしています。

また、米「ゼネラル・モーターズ」は、米でライドシェアサービスを展開している「リフト」社に出資したりしています。さらに、独「フォルクスワーゲン」は、同じくライドシェアサービスを展開する「ゲット社」(イスラエル)に出資しています。

トヨタの関連記事(2017.8.31)のサイトは、https://response.jp/article/2017/08/31/299156.htmlです。


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"UTMシステムのプラットフォーム(楽天AirMap)"とは

2017-09-07 23:02:49 | ドローン

楽天とAirMap社(米カリフォルニア州)の合弁会社の「楽天AirMap」(2017年3月設立)が、2017年8月23日に提供を開始した、ドローンの運行管理を行うUTM(Unmanned Traffic Management、無人航空機管制)システムの実現に利用されるプラットフォームです。

ドローンメーカーやアプリ開発者向けですが、ドローンの飛行エリア(飛行空域)を管理する空港、自治体、大学などへも提供されるようです。

このプラットフォームでは、天候や地図・地形データ、飛行中の他のドローンの情報などが管理されているとのことで、プラットフォームのユーザは、提供されるAPI(Application Programming Interface)を用いてそれらのデータや情報が取得できるようです。

このようなプラットフォームの登場により、ドローンの安全な飛行、自動運航が容易となり、物資の配送サービスなどドローンビジネスの今後の進展が期待されます。

MM総研の予測では、2021年度の日本のドローン市場規模は、2017年度の3倍強の1676憶円になるとのことです。

なお、他の類似製品として、以下のようなものが知られています(https://www.drone-press.jp/drone-practicaluse/drone-other/utm_rakuten_airmap/)。

(1)ソフトバンク×ブルーイノベーションによる『SORAPASS』

(2)KDDI×プロドローン×ゼンリンによる『スマートドローンプラットフォーム』

(3)テラドローン×Unifly のUTM事業

(4)NTTドコモ×PrecisionHawk社(カナダ)によるもの

プレスリリース(2017.8.23)のサイトは、https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2017/0823_01.htmlです。


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"コネクテッドカー"とは

2017-09-01 23:46:16 | 乗り物/同サービスイノベーション

通信機能を備え、インターネットなどに接続できる車のことです。

車が、インターネット等とつながり、双方向の情報やり取りが可能になることによって、自動運転の支援、非常時の緊急通報、車両の追跡、走行データ等の収集・共用、ナビゲーション・音楽・TV番組等種々の情報の提供などへの活用が期待されています。

コネクテッドカーは、通信機器を車に搭載するか否かにより2つのタイプに分けられるようです。即ち、前者に当たる「通信機搭載型(常時接続型)」と後者の「モバイル連携型(スマホなどで接続するタイプ)」です。

通信機搭載型は通信機や通信料金の低コスト化が課題のようで、現時点でモバイル連携型がより普及するのではと見られているようです。現在、モバイル連携型に対応したスマホアプリとして、米グーグル の「アンドロイドオート(Android Auto)」や米アップルの「カープレイ(CarPlay)」が知られています。

最近の自動車業界はコネクテッドカーの開発を急いでいるようで、新車販売に占めるコネクテッドカーの割合は、今後急速に増加していくようです。ある調査会社の予測では、世界市場について、29%(2017年)から93%(2035年)へ増加するとのことです。

関連ブログ(“コネクテッドカー”とは、2015.9.22)は、http://blog.goo.ne.jp/blspruce/e/f84ee5dc22dceab15e2f0bb513027b4bです。


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