人に代わって自律的にタスクを実行したり意思決定をしたりする、AIを活用したプログラムやシステムです。
AIエージェントの歴史は、AIの研究がスタートした1950年代に遡るようです。初期は単純なルールに基づいて動作するものだったようですが、最近では機械学習や深層学習といった技術の活用により、より複雑なタスクを色々な分野でこなせるようになってきているようです。
2024年10月頃から、「生成AI」が自律的に判断して業務をこなすようなAIエージェントのサービスが始まりつつあります。文章入力や情報検索、メールの送信、会議の支援、契約書作成といった処理などを素早く行えるメリットがあり、企業などでの事務作業の負担軽減が期待されています。
以下のような企業から関連サービスが登場しつつあります。
・米アンソロピック(注:アマゾン・ドット・コムやグーグルなどが出資する、生成AIを手掛ける新興企業):パソコン上で、人間に代わってAIが文章入力やクリック、ネット検索などを自動的に行うサービス。2024年10月開始。以下のサイトの記事を参照:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-10-23/SLS7T9T0AFB400
・米マイクロソフト:利用者に代わって、AIが電子メールの送信やデータ管理などを行うサービス。2024年10月に本サービスの開始を発表。以下のサイトの記事を参照:https://news.microsoft.com/ja-jp/2024/10/22/241022-new-autonomous-agents-scale-your-team-like-never-before/
・富士通:会議や現場支援など人と協調しながら高度な業務を遂行するサービス("Fujitsu Kozuchi AI Agent")。2024年10月開始。以下のニュースリリースのサイトを参照:https://pr.fujitsu.com/jp/news/2024/10/23.html
・NTTデータ:データ入力作業や、提案書準備、契約書作成、社内文書作成などのタスクを自律的に実行するサービス(生成AI活用コンセプト"SmartAgent"のサービス第一弾として)。2024年11月開始。以下のニュースリリースのサイトを参照:https://www.nttdata.com/global/ja/news/release/2024/102401/
・米オープンAI:利用者の指示に沿って、レストランの予約や食料品の購入などを自動で行うようなサービス("オペレーター")。2025年1月米国にて開始、同2月には日本でも開始。例えば、以下のサイト(NHK)の関連記事を参照:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250124/k10014702371000.html
AIエージェント機能を開発・提供する動きは、上記だけに限らず、米グーグルや韓国サムスン電子など他の企業においてもみられ、競争激化の様相を呈しています。当該サービスの世界的な広がりが予想されます。