栃木県の宇都宮市「JR宇都宮駅東口」~芳賀町「芳賀・高根沢工業団地」間(注:複線、約14.6km)を19箇所のフルバリアフリー停留場により接続する(注:各停で45分弱※1)LRT※2(次世代型路面電車)です。「宇都宮ライトライン」という愛称で呼ばれているようです。このLRTの事業は、「宇都宮ライトレール」(設立:2015年11月9日、代表取締役社長:高井 徹氏)が行っています。公式ホームページは、https://www.miyarail.co.jp/です。
開業は1年余り前の2023年8月26日です。路面電車のない所に全線新設してLRTを開業した例はなく、国内で初めてだったようです。なお、国内における路面電車の開業は75年ぶり、またLRTの開業は2006年4月の富山市に次いで2例目とのことです。
宇都宮市の東西を新交通システム(公共交通)でつなぐ構想が1993年に起こってから、約30年に亘る苦難(即ち、市民や関連業者との合意形成などの課題への対応)を経ての開業とのことで現地では大いに盛り上がったようです。
開業から1年を経過した現在、平日乗客数が開業時の1万2000人/日から1万5000~8000人/日に増加し地域の足として定着しつつあり、さらに宇都宮市の人口が減少する中でLRT沿線の人口は増加しているよう(※3)です。このLRTの開業が狙う「渋滞や環境負荷の問題を引き起こさない脱クルマ社会によるコンパクトな街づくり」につながっていくことが期待されます。
開業1年後の状況を説明している動画は、例えば、https://www.youtube.com/watch?v=d5NAny9AtLY(2024.8.28公開、TBS NEWS DIG Powered by JNN)です。
※1 次の時刻表ページを参照:chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.miyarail.co.jp/cms/wp-content/themes/miyarail/pdf/timetable/inbound-weekday-20240722.pdf
※2 関連ブログ("LRT"とは、2024.9.6)のページを参照:https://blog.goo.ne.jp/blspruce/e/f30ebe8c90caeee7eb41ca40d8b1fdffです。
※3 2024年3月の沿線人口は、LRT整備が本格化する前の2012年に対し8%増の6万3890人とのこと。