気になるキーワードや製品のコレクション(IT編)

メルマガ、新聞、雑誌などに登場する(増田悦夫の)気になるキーワード、製品を取り上げ、ITの進展をフォローします。

“スマート無人レジシステム(丸紅×京セラ)”とは

2022-05-09 23:32:10 | キャッシュレス決済・省力/省人化

丸紅が京セラの技術を利用しスーパーマーケット向けに提供予定の無人レジシステムで、2022年夏にも神奈川県の複数店舗において(従来のバーコード決済に代わる)画像認識決済サービスとして実証実験を行う予定とのことです。

画像認識用AIとして「京セラ先進技術研究所」による独自技術が利用されています。小売業とのネットワークや商品データに強みを持つ丸紅と画像認識AIで独自技術を持つ京セラとのタッグによる取り組みとなります。

このシステムには、以下のような特徴があるようです。

(1) レジカウンターに、カメラ、パソコン、ディスプレイを1台ずつ設置するだけで導入できること:導入費用、運用費用が少なく、簡単に利用できる。

(2) 利用客が手に持った商品や買い物かご内で重なった状態の商品でも1台のカメラだけで認識できること:バーコード方式のように1点1点かざして認識する場合よりもスマートに(効率よく)認識できる。

(3) 新規商品の登録の際、既存商品まで含め改めて全てを登録しなおす必要がなく新規商品のみでよいため、従来の無人レジシステムよりも圧倒的に時間短縮できること

従来の無人レジシステムとして、画像認識ベースの「アマゾン・ゴー」(米アマゾン・ドット・コム)や類似の「タッチ・トゥー・ゴー」(注:https://ttg.co.jp/about/を参照)、あるいはバーコードベースのフルセルフレジなどが知られていますが、前者では多くのカメラが必要となる点や後者でも1点1点かざすための時間やコストが多めにかかる点が考えられ、本システムはレジの省人化策として一定の導入効果が期待されます。

ニュースリリース(2022.2.28)のサイトは以下です。

https://www.marubeni.com/jp/news/2022/release/00018.html(丸紅サイト)

https://www.kyocera.co.jp/newsroom/news/2022/001826.html(京セラサイト)

関連ブログは以下です。

https://blog.goo.ne.jp/blspruce/e/0c5f6bca3ee5dffe0603df846134bb1d(タッチ・トゥ・ゴー関連、2020.3.20)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

"完全自動化ロボット食堂(川崎重工業,HCI)"とは

2022-05-06 22:04:33 | ロボット

川崎重工業(以下川重)とHCI(注:2002年6月創立、 大阪府泉大津市)が事業化を目指している、レトルト食品の解凍、盛り付け、および配膳のすべてをロボットが行う食堂です。両社は、2022年4月、東京と大阪で実験店舗の運営を開始したようです。

実験店舗は、HCIのものが大阪の本社内に、川重のものが東京羽田空港近くのロボット実証実験・研究施設「FUTURE LAB HANEDA」内に、それぞれ設置されています。

厨房には両社とも「RS007L」と呼ばれる川重製の小型産業用ロボット3台が配置されているようです。このロボットがレトルト食品(注:カレー、パスタなど)の加熱、開封、食器への搭載を行うようです。

客席までの配膳や食器の回収については、HCIの店舗が中国製の搬送ロボットのみで行っており、一方、川重の店舗が飲食エリアまでの搬送と利用客への配膳とを中国製の搬送ロボットと川重製の人型自走ロボット「Nyokkey」との連携で行っているようです(※)。

※)https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/12693/の記事(2022.4.21)を参照

両社は、1年程度の実験運営を通してその情報を共有したり分析したりして事業化のメドをつける計画のようです。1年後の事業化のメドの状況が注目されます。

関連動画は、例えば、以下です。

https://www.youtube.com/watch?v=kUVe4Qqg3fY(HCI関連、2022.1.27公開)

https://www.youtube.com/watch?v=JrWPw8kLfgQ(川重関連、2022.5.3公開)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

"駅構内のネット注文品受け渡しロッカー(西部HD、JR東日本)"とは

2022-05-03 23:43:04 | 企業戦略・企業ブランド・ビジネスモデル

新型コロナの影響による需要減対策のひとつとして鉄道会社が導入に向けて取り組みを行っている、駅構内に設置されたネット注文品受け渡し用のロッカーです。

例えば、西武ホールディングスでは、マルチコンテンツ・オープンロッカー「BOPISTA(ボピスタ)」を西武線所沢駅構内に設置し、2022年2月18日から3月末にかけて実証実験を行ったようです。隣接する商業施設や近隣の「コストコ入間倉庫点」などの商品のネット注文品を対象にした実験です。

また、JR東日本でも、2021年12月1日から2022年3月末の期間、品川駅改札内の実店舗販売品を対象に、ユーザーがネット注文したものを同駅構内設置のロッカーで受け取れるようにする実験を実施したようです。

このサービスの存在によって鉄道利用客が増加するかどうか、実験結果や利用客の声の情報が注目されるところです。

西部ホールディングスのプレスリリース(2022.2.15、同2.24)のサイトは以下です。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/9024/tdnet/2089413/00.pdf、2022.2.24

https://ssl4.eir-parts.net/doc/9024/tdnet/2086928/00.pdf、2022.2.15

JR東日本のプレスリリース(2021.11.19)のサイトは以下です。

https://www.jreast.co.jp/press/2021/20211119_ho02.pdf


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

"処方薬の即日配送サービス(CBcloud、MG-DX)"とは

2022-05-01 23:53:33 | 宅配便・輸配送(管理)サービス

物流新興企業のCBcloud(2012.5創業)が、MG-DX(※1)と提携し、2022年3月より開始した、処方薬を薬局などから患者宅へ即日に届けるサービスです。近くに薬局がない高齢者などには有益なサービスと考えられます。

※1)エムジー・ディーエックス。東京都渋谷区。サイバーエージェントの子会社で事業内容は薬局・医薬品販売業のデジタルシフト支援事業)

このサービスは、CBcloudの配送プラットフォームの”PickGo(※2)”とMG-DXが提供しているオンライン服薬指導サービス”薬急便(※3)”とを連携させることによって実現されているようです。

※2)https://pickgo.town/

※3)https://yqb.jp/

従来では、オンラインでリモート形式の服薬指導をした後、患者への処方薬の配送は薬剤師が配送の手配をして行っていたようですが、これが手間で遅れが生じたりする点が課題とされていたようです。

今回のサービスでは、薬剤師による服薬指導が完了すると、”薬急便”に登録された患者の情報を基に自動的に配送の手配や集荷依頼が行われるとのことです。配送にはCBcloudのPickGoに登録されている全国4万人以上の配送パートナーが対応する仕組みが利用されるようです。

このサービスは、まず関東圏を対象に運営を行い、将来的には全国レベルの処方薬配送ネットワークの構築へ拡大していく狙いのようです。

プレスリリース(2022.2.17)のサイト(MG-DX側)は、https://www.mg-dx.co.jp/news/news-285/です。

お知らせ(2022.2.17)のサイト(CBcloud側)は、https://pickgo.town/news/20220217_1です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする