気になるキーワードや製品のコレクション(IT編)

メルマガ、新聞、雑誌などに登場する(増田悦夫の)気になるキーワード、製品を取り上げ、ITの進展をフォローします。

"動画生成AIサービス"とは

2024-12-19 23:20:11 | AI(人工知能)・生成AI・その対策

大量データの学習結果を基に、人間の指示や質問によって文章や画像、音声などを出力する"生成AI(※1)"のうち、特に動画を出力できるサービスを指しています。

最近、巨大IT企業などからこの種のサービスが相次いで発表されています。以下のようなものです。

●オープンAIからの"ソラ(Sora)"  2024年2月15日に、一部の映画制作者やクリエーターなどに提供開始されていましたが、2024年12月9日に、米国や日本などで一般への提供が開始されました(※2)。

●アマゾン・ドット・コムからの"アマゾンノバ・リール(Amazon Nova Reel)"  2024年12月3日にクラウドサービスとして開発者などに向け提供開始されました(※3)。

●グーグルからの"ベオ(Veo)"  2024年5月14日より一部の映画関係者らに提供開始されました(※4)。Veoは1分超の長さの動画を生成可能です。なお、Veoに先駆け、2024年1月23日には、長さ5秒の動画を生成できる"ルミエール(Lumiere)"が発表されています。また、2024年6月には、プレゼン用動画を生成する"ビズ(Vids)"が業務用サービス「グーグルワークスペース」の一部利用者向けに提供開始されています。

●メタからの"ムービージェン(Movie Gen)"  2024年10月4日に発表されています(※5)が、提供開始時期は現状未定です。なお、これに先駆け、2023年11月には、画像生成の最初の基礎モデル"Emu” モデルを活用した"Emu Video”(注:生成される動画は4秒程度)を発表しています。

静止画などと同様、本サービスによるメリットとともに、有名人になりすますなどの偽動画や著作権や肖像権・名誉侵害の動画などの横行を食い止めるための対策も必要です。即ち、動画の真偽を見極める有効な技術の開発(注:動画の出所などを明示する「電子透かし」の搭載や生成動画にラベル付けするなどが考えられていますが安全性を担保できるかの検証も必要)や動画生成AIサービスの運用ルール、偽情報発信に対する法整備などが世界レベルで検討されている状況です。

※1 関連ブログ("生成AI"とは、2024.2.4)のサイトは、https://blog.goo.ne.jp/blspruce/e/9e2c00c1de0aefa38294f3486089d103です。

※2 ニュースリリース(2024.12.9、オープンAI)のサイトは、https://openai.com/index/sora-is-here/です。

※3 ニュース(2024.12.3、アマゾン・ドット・コム)のサイトは、https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2024/12/amazon-nova-foundation-models-bedrock/です。

※4 2024年5月14日開催の開発者向け会議"Google I/O 2024"の基調講演の模様の動画(YouTube、34分あたりからVeoの説明)のサイトは、https://www.youtube.com/watch?v=XEzRZ35urlkです。

※5 関連記事(ロイター、2024.10.8)のサイトは、https://www.reuters.com/technology/artificial-intelligence/meta-challenging-openai-announces-new-ai-model-that-can-generate-video-with-2024-10-04/です。


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