毎日、ネット上には自民党総裁選候補の記事がある。
もう誰でもいい、とは言え
首相が小泉進次郎氏ではなんぼ何でも世間(国際社会)の手前恥ずかしい。
高市早苗氏は鞭で民草を叩く首相の図が容易に想像されて恐怖に慄く。
上川、小林のような優等生はひたすら財務省や上を見て民を見ず。
消去法で残るのは、あのモッチリねっちりの石破茂氏しかないのか。
彼は小泉進次郎の軽さの対極にあると見える(ちょっとプラスイメージ)。
しかし、石破茂氏は過去に次のように発言したことがある。
「報道の自由、知る権利」と言いますが、我々には「知らせない権利」、もしくは「知らせてはいけない義務」というものもあります【自著「国防」から】<2006年>
「あらゆる法制度は(中略)国家が存立してこそその機能を発揮するのであり、その存立のため一時的に権利の停止、制限等があることもやむを得ない」【朝日新聞鳥取版 1999年】
「国家という存在は、国の独立や社会の秩序を守るために、暴力装置を合法的に独占・所有しています。(略)すなわち軍隊と警察です」【清谷信一氏との共著「軍事を知らずして平和を語るな」から】<2013年>
まず強力な中央集権の軍事国家があり、国民の権利はその基盤の上に許される、
という彼の考えは自民党に共通するものであり、
元はと言えば明治政府と同じだ。
「兵役拒否は300年の実刑に匹敵する」と言ったのはいつ頃だったろうか、
たいへんな軍事オタクとしても有名だ。
バランス・オブ・パワーという言葉があるが、
石破氏は国民主権を見る前に、
圧倒的に国家権力構築に政治家としての信念を傾けている。
明治時代の国民国家建設と今の国家運営を同一視している気がする。
明治維新以降150年も経ったのに、
いまだ国家建設に取り掛かったばかりの明治政府を真似していては
明治の先輩方に叱責されてもしかたがない。
私たちは何を蓄積してきたのだろう。
従来、自民党政権の外交と言えば、安倍元首相に典型的なただの「お金のばら撒き」だ。
岸田首相も全く同じ。
小村寿太郎外相が帝国主義諸国と渡り合い、関税自主権を恢復したのは
今から110年以上前の明治時代のことだ。要煎飲他的爪垢。
当時より何倍も抜かりない外交手段が問われている現代日本において、
アメリカなど帝国主義諸国と渡り合うリーダーが喉から手が出るほど欲しいが、
石破さんは自民党内で冷や飯を食う中で、どんな思想を深めてきたのだろう。
かつて「デモはテロに通じる」とトンでも発言した人だが、
この軍事オタクのモッチリ男ぐらいしか、
万に1つの可能性を見いだせないのが今日この頃の悲哀である。
いずれにしても自民党総裁が変わったところで、
まさか自民党政権を信託するなど今さらあり得ないことである。
政権は交代させるしかない。
一刻も早くまともな野党を強めなければ・・・。
私の支持政党は今、国会議員がたったの8人。
しかし、この政党の志に日本の希望を見るのである。
追記:総裁選候補者討論会での小林・石破の議論
①原発を減らすか増やすか〈東京新聞より〉
小林 「石破候補に原発政策について質問させていただく。今後、電力需要は劇的に増加していく。経済成長を続けるためには安価で安定した電力供給が不可欠になる。安全性が確認された原発の再稼働、そしてリプレイス(建て替え)、新増設、私は取り組んでいくべきだと考えている。(石破候補は)原発ゼロ、少なくとも原発比率を下げるというお考えなのか、 仮にそうである場合、電力需要はこれから激増すると見込まれる中で、どうやって安価で安定した電力供給を確保していくのか」
「エネルギー政策は本当に(国の)根幹だと思っている。省エネが進まない最悪のケースにもしっかりと備えるべきだ。再エネを増やせば、少なくとも当面は電気料金は上がり、国民の暮らしを圧迫し、産業競争力は低下する。より現実的な視点に立ったエネルギー政策を求めていくべきだ」←ひえ~~!今だけ・カネだけ・自分だけの代表選手だなこりゃ(ブルーはーと)
石破 「3・11の教訓は決して忘れてはいけない。あの時に、原子力災害というのはいかに恐ろしいかということを思い知ったはずだ。私は22年前に防衛庁長官をやっていた時に、原発はどれぐらいの攻撃に耐えられるのかということは子細に検討した。原発の安全性は最大限に高めていかなければならない」
「再生可能エネルギーは最大限にその可能性を引き出したのだろうか。地熱は世界第3位の潜在力を持っている。 これだけ傾斜のきつい国で、小水力発電の可能性は最大限に引き出していくべきだ。AI社会は確かに電力を食う。しかし、新しい半導体の工場は従来の半分の電力でやっていけるということだ。省エネも最大限にやっていかなければならない。それは、結果として原発のウエイトを下げることになっていくということだ。そのこと自体が目的なのではない」←「モッチリねっちり」とは別のことばで「慎重に考える」ということだね。この思索態度に共鳴(ブルーはーと)
②防災省を設置するか否か
小林 「防災省の創設は屋上屋(屋根の上に屋根)を課すことになる。必要性を感じない」
石破「全国知事会がこれは必要だ、6割以上が必要だと言っている。屋上屋といって否定する根拠は?」
小林「屋上屋と申したのは、防災対応は多くの場合、自衛隊が派遣される。最高指揮官は総理ですから、本来なら、指揮命令系統は、官邸の総理-官房長官のラインで迅速にやるべきと思う。その意味では、いま内閣防災の機能、企画立案能力がまだまだ弱い。そこを強化することがあるべきやり方なのでは」
石破「避難所が100年前のままで本当に良いんですか。実際にそういう任にあたっている市町村長たちが『頼むからそういう役所をつくってくれ』と言っているのを、どうして無視するんですか」
小林「人員の話について言えば、わざわざ防衛省をつくらなくても、各省の連携はいま、比較的よい体制が構築できていると思っています」
石破「はぁ、今のままでいいなんて、世の中の人は誰も思っていない!」
(ブルーはーと)石破氏の防災省設置案は聞き覚えがある。2月~3月の国会参議院質疑で、れいわ新選組の山本太郎が複数回「どうか一刻も早く防災省を設置してください」と強く要請していた。 自民党から共産党まで防災服に身を固めた6政党が一堂に会して、「被災地に出向くのは当面見合わせましょう」と談合していた1月6日、彼は、一人能登半島に飛んで現地視察を開始した人物だ。それに対して、点数稼ぎだ、目立ちたがりだ、邪魔になる等々、維新の音喜多議員を始め国会議員やSNS上の人々が散々非難誹りを浴びせたが、山本太郎はそんなことに惑わされず、その後何回能登の現地に行ったか、もはや数えきれない。そのことで能登の被災地に今、何が必要なのかを具体的に理解し、国会で何度も貴重な提言をしている。小泉進次郎が総裁選候補になって初めて能登に足を踏み入れたのと対照的である。
〈付録〉我が裏庭
昨年の秋に剪定したパキラの挿し木が一年かかってここまで成長しました。
元の木もまた伸びたので再び剪定しました。
この調子で「剪定→挿し木」を繰り返していくとパキラだらけになりそうです。
否、パキラのみならず、
ローレル、ガクアジサイ、木立ベコニア、レモン、柚子と
挿し木した苗木が所せましと場所を取り、我が庭が困った状態に(笑)。
加えて多肉まで。これはもうどうにでもなれ、と放置状態です。