22日のブログ文に対して中国から『ちゃんぽんくん』さんがコメントを寄せてくれた。
「中国は、日本の憲法21条に保証されているような表現の自由がない、
中国の憲法35条で定められているが、政府はそれを守る気配もない」
とのこと。
確かに日本と中国を比較すると、言論の不自由さのレベルが違うと思う。
中国当局による私のexciteブログの実質的閉鎖によって、それはしみじみ感じた。
(私のブログの影響力など、ほぼ無いに等しいのに……)
だからと言って今の日本で、
「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」
という、この日本国憲法21条の条文が制限なく施行されているかと言うと、
きちんと日々の事態を見ている人ならみんな、「NO!」「んなわけない」と言うだろう。
日本で暮らす人々の多くは、未だかつてない危機感を抱いている。
その危機感は今の安倍政権の行政に由来し、
メディアが政権に飲み込まれていること、
国民も、テレビ、新聞しか見ない人の多くは、
その報道を鵜呑みにしてしまっているという現状を見るにつけ、その感情は増幅する。
それでも、twitter(世界的なソーシャル・ネットワーク・サービスの一つ;
中国では見られない)では、
例えば、上杉隆さんというジャーナリストが発した「上杉隆のニッポンの問題点」の紹介などが
自由にできる。それに対する意見交換も。これは譲れない一線である。
ちなみに、下の8番の石井孝明という人は反対意見を言っている(これも言論の自由)。
しかし、この人はきちんとグラフの根拠を検証することなく、
「このグラフは上杉隆といういい加減な野郎、
並びにそのグループ『国境なき記者団』が勝手に作ったものなので信用できない」
と暗に述べている。
この人のように冷静に物事を調べず、
社会の支配的な雰囲気・感情に流されて、とっさに「意見」を言う愚か者が
増えているのも、今の日本の憂うべき現象である。
このグラフは確かに、
約80か国の記者が参加している「国境なき記者団」が発表した
「世界報道の自由度ランキング」を根拠にしている。
↓下のサイトにアクセスできる人は見てください(中国からは無理かも)。
http://ecodb.net/ranking/pfi.html
180か国中で、
日本は59位、台湾50位、韓国57位、香港61位、中華人民共和国(大陸)175位、北朝鮮179位。
しかし、世界に130もの支部を持つ『国境なき記者団』を、
簡単に『上杉隆の一派』となで斬りにするのも、
日本国内からの、ある立場、ある視点のみで見た、
たいへんに主観的で自己中心的な観点である。
今の日本が世界からどう見られているのか、井の中の蛙状態から脱して、
それこそグローバルな視点で見なければ、安倍政権の操り人形―烏合の衆になってしまう。
(実はネットだけでも信用できない。
図書館で過去の新聞等の記事を丹念にチェックして初めて分かることもある。
私は戦時中の慰安婦連行に関する吉田証言については、
信頼できる大手図書館で過去諸新聞のチェックをすれば、
もう少し当時の報道の全体傾向が見えてくると思う。
恐ろしいことに、それほど今のメディアは政府によってコントロールされつつある)
―――「日本の報道の自由度の推移」についてのtwitter記事
報道の自由度ランキング見ると、これも鳩山政権が潰された理由の1つとわかる。安倍政権は前回に増してひどいし、朝日叩き利用して報道を「アンダーコントロール」ね。 pic.twitter.com/SfLFhkzV6z
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じわくさんTPPは国家主権破壊謀略
@Ka22Go 安倍政権が、如何にマスコミとタッグを組んでいたかを如実に表していますね。汚いですね。何が「美しい日本」だ -
(GLC )ノシ
@tomatoandgarlic それ記者クラブがあるせいだべ RT
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4.
@ThinkSmart2011 安倍で自由度が落ちるんだ。
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5. Compagnoful
@ncoro_s600 言論統制の何よりの証拠、ですね。これで「史上最悪の悪法」特定秘密保護法が施行されれば・・・・・
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6. メディアが国を滅ぼす
@boruchiyan 安倍首相の時は報道の自由がなくなると言うことか。 -
7. ちとりとな
@chitoritona 確か福島原発の情報開示に関して低下…でも一番の要因は記者クラブ制度。朝日新聞とともに記者クラブ改革が必要。 -
8. 石井孝明
@ishiitakaaki すみません、上杉隆という名前が出ただけで、激しく笑うところだと思いますが。彼の一派が情報をこの外国npoに流してますよ。
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9.
@ishiitakaaki 検察「サンケイ新聞」の翻訳者にも名誉毀損適用検討 2014-09-21 -
10.
@pwgkjgmtpm 犯罪者集団・統一教会自民党政権だから59位以下なんだよな! -
11. gyomyo
@gyomyo 北朝鮮よりは好いんですよね。
中国人のコメント氏の指摘ですが、色々と考えさせられる内容です。
当局からの規制がある中国市民はマスコミ報道が、『事実そのもの』(真実の全部)では無くて、
『事実の一部』(政府のプロパガンダ)である事実を誰でも知っているのですよ。これは旧ソ連とか東欧の市民も同じだった。
自国のマスコミだけでは無くて別のBBCなど外国からニュースを仕入れるとか口コミで情報のアナを埋めようとしていた。
ところが、困ったことに我が日本国市民ですが、多分マスコミの信用度が世界一ですよ。
マスコミが実は中国と同じで、程度の差が違うが政府のプロパガンダである事実に気がついている市民はほぼゼロですよ。この場合には日本共産党機関紙赤旗の役割が大きい。20年前の赤旗は一般のマスコミが怖がって誰も書かないことを積極的に取上げて部数を伸ばしていたが、今では同じことしか書かないので購読数を激減させているのです。
ところが赤旗のブランド力は今でも左翼とか知識層の間では健在なので、『赤旗に書いていない』ので、人々は何の心配もせず、安心しているのです。
炭鉱のカナリアとしての、自分の使命を忘れている赤旗の堕落腐敗は深刻です。
フィナンシャル タイムズで中国系記者が東日本大震災時の日本に関する記事を書いているのですが、この人は何年もの日本滞在経験がある。
大震災では欧米など外国人記者はだれ一人も列を乱さず整然と並んでいる被災者を賞賛したのです。アメリカなら暴動やら略奪は当たり前なのですが、日本では全財産をなくし目の前で肉親を失っても大声で泣き叫ぶものはいなかった。静かに耐え忍ぶ日本人ですが、事情を知らない欧米人は褒め称えたが、実は日本人ではこれは当然で、これ以外の対処方法が無いことを日本滞在経験から知っていた。
欧米やら中国では当局の規制の有無ことが大問題なのですが、実は日本の場合には自己規制が大問題なのですね。暴動も略奪も起きないのも自己規制なら、赤旗を含む日本のマスコミが、政府に都合の悪い報道をしないのも自己規制なのです。
当局の規制は誰にでも見えるが、日本の厳しい自己規制のほうは逆に誰にも見えないのです。
コメントをありがとうございます。
日本に戻ると、
街を歩きながら感じる雰囲気に二つのものがあります。
一つは、私はこの社会のスクリーニングの中にいるんだという「許されている」感覚。
もう一つは、その古巣が発する蜘蛛の巣イメージの身内オーラです。身内は足並みをそろえなければなりません。「自分は自分、他人は他人」の許容範囲がとても狭いのも特徴です。日本全体が村社会なんですかね。
その身内オーラでからめとられると、懐かしいはずのこの社会に身を置き続けることが、非常に息苦しいものになってきます。
今、目を覆いたくなるような諸現象―安倍内閣への無批判・無条件の支持、半ば公然たる福島原発の被害隠し、野放しのヘイトスピーチ、狂気ざたの朝日叩きなど―は、他の誰でもない、つきつめて真面目にものを考えない人々が、一つの濁流となって作り出したものですね。
若き大江健三郎が「人間の羊」を書いてから半世紀経ちますが、日本人の変わらなさに驚きます。
とは言っても、戦後民主主義教育の申し子と自負する私としては、それがやり玉にあげられている今こそ、その教育が大切にし、作ってきたもの(1952年生まれの私は、自分自身がその作品の一つだと思っています)の積極面を自信を持って表現していく所存であります。さて、何だか演説口調になりまして変ですからこの辺で終わります~~