今日、私の受け持つ科目の最後の試験が終わった。個人的には好きな「日本文学」だ。3時間半かけて一気に採点した。
日本文学と言っても、日本語を学び始めて2年半の日本語学科の学生に出す問題は、「芥川文学の特徴を詳しく述べよ」みたいなのは無理だ。読解問題は、日本語能力試験L1問題のレベルよりちょっとむずかしいかもしれない、例えば「文中から“傍観者の利己主義”の具体例を探して書きなさい。」とか「文中の“それ”は何を指していますか。」といった問題を出した。他には、語彙、漢字、短作文、知識を問う問題など。
大学の方針で、私は3種類の試験を作った。教科書以外からも、自分の嗜好性を加味して問題を作ったので、そのどれが採用されたかちょっとワクワクした。
見ると短歌は、
「列車にて遠く見ている向日葵は少年の振る帽子のごとし」(寺山修司)
「いちはつの花咲き出でて我が目には今年ばかりの春ゆかんとす」(正岡子規)
の問題が出ていた。
学生達は非常によく勉強しており、作者を問う問題で寺山修司を間違った子は37人中1人、正岡子規は全員正解だった。念を押すが、学生は日本人ではない、全員中国人だ。内心(スゴイ!)と舌をまいた。
ひたすら覚え込む受験勉強的な問題は、彼らの得意とするところだ。
将来、彼らが日本人と話をしたとき「寺山修司の作品はね~」とか話題になれば楽しいのだが。あ、日本人の方が分からんかも…。
どれだけ一生懸命勉強したんだろうと感心する一方、今日もまた、採点しながら(こんな風に教えた覚えはないのだが…)という解答に出くわした。
この学期末試験以前に、私は何回もミニテストをした。問いにどう答えるか、例をあげて説明もした。問いが「そうすることとはどうすることですか。」と聞いていたら、答案には「○○すること」と「こと」もきちんと書きなさい、と言った。
今日、「密林を白く染めているのは何ですか。」という問いに、「雨ということ」などと答えている子がいた。…ため息が出た。さらに「雨だ。」と高飛車な解答が数名あり、(威張るな!)と怒鳴りつけたくなった。最近「だ・である体」を習ったばかりなので、良いと思って意識的に書いたのだろう。
何でも、失敗して失敗して少しずつ上手になる。やっている者達は真剣だ。でも端から見ていると、ときに可笑し過ぎて涙が出ることもある。
「私は優(やさ)しい女の人が好きです。」と言うつもりで「私はやすい女の人が好きです。」と言ってしまった羅君。
「今回は作文を縦書きしてください。」と言うと、作文用紙は横用の向きのまま、文字だけ縦に書いた劉さん。
尊敬の念を込めて「お前はお元気ですか。」と書いた呂さん。
みんな、ありがとう!めっちゃわらかしてくれて~~!
日本文学と言っても、日本語を学び始めて2年半の日本語学科の学生に出す問題は、「芥川文学の特徴を詳しく述べよ」みたいなのは無理だ。読解問題は、日本語能力試験L1問題のレベルよりちょっとむずかしいかもしれない、例えば「文中から“傍観者の利己主義”の具体例を探して書きなさい。」とか「文中の“それ”は何を指していますか。」といった問題を出した。他には、語彙、漢字、短作文、知識を問う問題など。
大学の方針で、私は3種類の試験を作った。教科書以外からも、自分の嗜好性を加味して問題を作ったので、そのどれが採用されたかちょっとワクワクした。
見ると短歌は、
「列車にて遠く見ている向日葵は少年の振る帽子のごとし」(寺山修司)
「いちはつの花咲き出でて我が目には今年ばかりの春ゆかんとす」(正岡子規)
の問題が出ていた。
学生達は非常によく勉強しており、作者を問う問題で寺山修司を間違った子は37人中1人、正岡子規は全員正解だった。念を押すが、学生は日本人ではない、全員中国人だ。内心(スゴイ!)と舌をまいた。
ひたすら覚え込む受験勉強的な問題は、彼らの得意とするところだ。
将来、彼らが日本人と話をしたとき「寺山修司の作品はね~」とか話題になれば楽しいのだが。あ、日本人の方が分からんかも…。
どれだけ一生懸命勉強したんだろうと感心する一方、今日もまた、採点しながら(こんな風に教えた覚えはないのだが…)という解答に出くわした。
この学期末試験以前に、私は何回もミニテストをした。問いにどう答えるか、例をあげて説明もした。問いが「そうすることとはどうすることですか。」と聞いていたら、答案には「○○すること」と「こと」もきちんと書きなさい、と言った。
今日、「密林を白く染めているのは何ですか。」という問いに、「雨ということ」などと答えている子がいた。…ため息が出た。さらに「雨だ。」と高飛車な解答が数名あり、(威張るな!)と怒鳴りつけたくなった。最近「だ・である体」を習ったばかりなので、良いと思って意識的に書いたのだろう。
何でも、失敗して失敗して少しずつ上手になる。やっている者達は真剣だ。でも端から見ていると、ときに可笑し過ぎて涙が出ることもある。
「私は優(やさ)しい女の人が好きです。」と言うつもりで「私はやすい女の人が好きです。」と言ってしまった羅君。
「今回は作文を縦書きしてください。」と言うと、作文用紙は横用の向きのまま、文字だけ縦に書いた劉さん。
尊敬の念を込めて「お前はお元気ですか。」と書いた呂さん。
みんな、ありがとう!めっちゃわらかしてくれて~~!
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