犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

自転車泥棒と疑われ…

2023-07-01 23:10:00 | 日々の暮らし(2021.2~)

写真:1948年公開のイタリア映画「自転車泥棒」(Ladri di Biciclette)

 夕方、リモートのオンライン会議中に、スマホが鳴りました。どうせセールスだろうと思って出ませんでした。

 会議が終わって、履歴を見ると、D(三女の夫、フィリピン人)からでした。LINEでメッセージを送りました。

「どうしたの?」

「さっきは、警察をぼくに止まりました」

(???)

「警察に止められたの?」

「はい、でも大丈夫です。これから帰ります」


 帰宅後に事情を聞くと…

 勤務先の学校(Dは、ある中学校でALTをしています)から自転車で最寄りの駅に向かっていたときのこと。

 パトカーの中から警官がDを呼び止めました。

「お兄さん、ちょっと止まって」

「はい、何ですか」

「それ、お兄さんの自転車?」

「はい、そうですけど」


 警官は、自転車の登録番号を調べていました。

「名前は?」

「Dです」

「登録している人と名前が違うね」

 警官は、Dが自転車を盗んだんじゃないかと疑っているらしいのです。

「ああ、これ、もらったんです。私の妻のお姉さんの夫から…」

「Dの妻のお姉さんの夫」というのは、つまり私の次女の夫。新しい自転車を買ったので、古いのをくれたのですが、登録し直していなかったのですね。

「在留カード、ある?」

「はい」

「日本で何しているの?」

「中学校の先生です」

「先生?」

「はい、英語の。あ、あそこに歩いている学生たちは、私の生徒です」


「私の妻は日本人で…」

 Dは警官の言葉が半分ぐらいしかわからないので、妻に電話をしましたが、勤務中の妻は出ない。それで私に電話をしたけれど、私も出ない…。

「わかった、わかった。もういいよ。カバンはちゃんと背負ったほうがいいよ。盗まれるから」

 Dはリュック式のかばんを背負わずに、自転車の前のかごに入れていたのですね。

 Dが警官から職質を受けたのはこれで二度目。

 最初は、駅前のベンチに座っていただけなのに、在留カードの提示を求められたんだとか。

 日本人だったら、ベンチに座っていたり、自転車に乗っているだけで職質されることなんかないでしょう。

 また、同じ外国人でも、白人だったら違っていたんじゃないかなあ。

 アジア・アフリカ系外国人に対する、一種の差別なんだと思います。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ロシアとポーランド | トップ | 自転車泥棒と疑われ…② »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いつも (bosintang)
2023-07-09 13:12:51
ありがとうございます!
返信する
シェアさせていただきました。 (skanno)
2023-07-06 14:56:14
シェアさせていただきました。
返信する

コメントを投稿

日々の暮らし(2021.2~)」カテゴリの最新記事