バギオでのホテルの予約は、娘にお願いしました。
バギオはそれなりに大きい街なので、ホリデーインとかオーキッドホテルなど、世界的なホテルチェーンもありますが、娘が選んでくれたのは、「456ホテル」という、華僑資本のホテル。
一泊一部屋6200円、1人当たり3100円ですから、日本の感覚からすればリーズナブルです。ただ、フィリピン人はホテルに泊まるとき、大人数(5~10人!)が1部屋に雑魚寝するのが普通で、ホテル側もそれを想定して、割高な値段を設定しているとのこと。フィリピン人にとっては、これでもかなり高く感じるようです。
アメニティーグッズは、石鹸、歯ブラシ、歯磨き、シャンプー兼リンスが備わっていました。
しかし、シャワーに問題がありました。
冷水は勢いよく出るのですが、温水にすると水圧がきわめて低くなる。ここで我々は、温度か、水圧かの、究極の選択を迫られます。
常夏のマニラなら冷水シャワーもいいかもしれませんが、気温15度のバギオではつらい。かといって、じょうろ以下のちょぼちょぼでは、髪のシャンプーを流し落とせない…。
結局、微妙な調整をして、水圧と温度の、ぎりぎりのバランスを探ることになります。
今回、フィリピンで7泊しましたが、現地に行ってから、ダニエルのお母さんの故郷である、イフガオ州のキアンガンと、別の親戚のいるムンドゥアンという町を訪ねる計画が持ち上がり、それぞれの町で別のホテルにも泊まりました。
キアンガンの宿は、ダニエルのお母さんの高校時代の友達が経営している。ホテルというより民宿のイメージです。お母さんが払ってくれたので値段は分かりませんが、1部屋1泊2000円以下だと思われます。
通された部屋は、一般家庭の普通の部屋のようでした。下の段がダブル、上の段がシングルの変則的な二段ベッドとタンス、デスクなどがあり、タンスとデスクの中には、女の子の持ち物が入っていました。自分の部屋を、お客さんが来た時だけ明け渡すのか、民宿の部屋をお客さんがいないときだけ使っているのか…。
部屋にはバスもシャワーもなく、そのかわりに、トイレの便器の横に、大きめのバケツと手桶が置いてありました。娘が教えてくれたところでは、この手桶は、タガログ語でタボというそうです。
フィリピンの一般家庭には、温水シャワーはおろか、シャワーそのものが普及しておらず、ダニエルの家も、ダニエルが娘と付き合うようになって初めてシャワーを設置したそうです。
バケツ&手桶のそばに、コンセント付きの謎の電気製品がありました。取っ手があり、先に極太の電熱線がついているのです。
「これでお湯わかすんだよ」
娘が説明してくれました。電源を入れると、鉄の部分が急速に加熱され、空気中に出しておくと真っ赤に焼けます。それをバケツの水に浸すと、ジュッといって泡立ちます。5分もつけたままにしておけば、バケツ一杯の温水の出来上がりです。
こうして出来上がったお湯を手桶で汲みながら、体、顔、頭を洗っていくわけです。
バケツと手桶は、別の用途でも使われます。それは、トイレの水を流す時です。ここのトイレは、水洗トイレで、便器こそ当たり前の洋式トイレですが、水を流すための配管やレバーはありません。バケツの水を手桶で汲んで、便器に流すのです。つまり、「手動水洗」ですね。
この方式は、私にとって目新しいものではなく、1990年代の韓国でも庶民的な飲食店の共同トイレでときどき見かけました。その後、2002年ワールドカップ、その他の国際的行事があるたびに韓国のトイレはきれいになり、今ではほとんど見かけられなくなりましたが。
イフガオ地方で泊まったもう一つのホテルは、フンドゥアンという町のホテル。トイレ・シャワー付きで一泊一部屋700ペソ(1400円)でした。
壁は、ピンク、ブルー、緑のパステルカラーで塗られ、小ぎれいでしたが、壁にはアリが行列を作っていました。
タオルもトイレットペーパーも、言えば出してくれるが、言わないと出てこない状態。
こちらの部屋にはシャワーがあり、シャワーの水が出てくる部分に、温水を作る装置が取り付けられています。スイッチを入れてみると、熱いお湯にはなりませんが、なんとか洗髪に耐えられる温度、水圧が確保されたのは幸いでした。
トイレに関して言うと、どのホテルも、使用済みの紙を便器に流すのは禁止。
この点も、かつての韓国と同じです。ただし韓国は、2018年に、使用済みの紙を捨てるゴミ箱の設置が法律で禁止されました。(リンク)
バギオはそれなりに大きい街なので、ホリデーインとかオーキッドホテルなど、世界的なホテルチェーンもありますが、娘が選んでくれたのは、「456ホテル」という、華僑資本のホテル。
一泊一部屋6200円、1人当たり3100円ですから、日本の感覚からすればリーズナブルです。ただ、フィリピン人はホテルに泊まるとき、大人数(5~10人!)が1部屋に雑魚寝するのが普通で、ホテル側もそれを想定して、割高な値段を設定しているとのこと。フィリピン人にとっては、これでもかなり高く感じるようです。
アメニティーグッズは、石鹸、歯ブラシ、歯磨き、シャンプー兼リンスが備わっていました。
しかし、シャワーに問題がありました。
冷水は勢いよく出るのですが、温水にすると水圧がきわめて低くなる。ここで我々は、温度か、水圧かの、究極の選択を迫られます。
常夏のマニラなら冷水シャワーもいいかもしれませんが、気温15度のバギオではつらい。かといって、じょうろ以下のちょぼちょぼでは、髪のシャンプーを流し落とせない…。
結局、微妙な調整をして、水圧と温度の、ぎりぎりのバランスを探ることになります。
今回、フィリピンで7泊しましたが、現地に行ってから、ダニエルのお母さんの故郷である、イフガオ州のキアンガンと、別の親戚のいるムンドゥアンという町を訪ねる計画が持ち上がり、それぞれの町で別のホテルにも泊まりました。
キアンガンの宿は、ダニエルのお母さんの高校時代の友達が経営している。ホテルというより民宿のイメージです。お母さんが払ってくれたので値段は分かりませんが、1部屋1泊2000円以下だと思われます。
通された部屋は、一般家庭の普通の部屋のようでした。下の段がダブル、上の段がシングルの変則的な二段ベッドとタンス、デスクなどがあり、タンスとデスクの中には、女の子の持ち物が入っていました。自分の部屋を、お客さんが来た時だけ明け渡すのか、民宿の部屋をお客さんがいないときだけ使っているのか…。
部屋にはバスもシャワーもなく、そのかわりに、トイレの便器の横に、大きめのバケツと手桶が置いてありました。娘が教えてくれたところでは、この手桶は、タガログ語でタボというそうです。
フィリピンの一般家庭には、温水シャワーはおろか、シャワーそのものが普及しておらず、ダニエルの家も、ダニエルが娘と付き合うようになって初めてシャワーを設置したそうです。
バケツ&手桶のそばに、コンセント付きの謎の電気製品がありました。取っ手があり、先に極太の電熱線がついているのです。
「これでお湯わかすんだよ」
娘が説明してくれました。電源を入れると、鉄の部分が急速に加熱され、空気中に出しておくと真っ赤に焼けます。それをバケツの水に浸すと、ジュッといって泡立ちます。5分もつけたままにしておけば、バケツ一杯の温水の出来上がりです。
こうして出来上がったお湯を手桶で汲みながら、体、顔、頭を洗っていくわけです。
バケツと手桶は、別の用途でも使われます。それは、トイレの水を流す時です。ここのトイレは、水洗トイレで、便器こそ当たり前の洋式トイレですが、水を流すための配管やレバーはありません。バケツの水を手桶で汲んで、便器に流すのです。つまり、「手動水洗」ですね。
この方式は、私にとって目新しいものではなく、1990年代の韓国でも庶民的な飲食店の共同トイレでときどき見かけました。その後、2002年ワールドカップ、その他の国際的行事があるたびに韓国のトイレはきれいになり、今ではほとんど見かけられなくなりましたが。
イフガオ地方で泊まったもう一つのホテルは、フンドゥアンという町のホテル。トイレ・シャワー付きで一泊一部屋700ペソ(1400円)でした。
壁は、ピンク、ブルー、緑のパステルカラーで塗られ、小ぎれいでしたが、壁にはアリが行列を作っていました。
タオルもトイレットペーパーも、言えば出してくれるが、言わないと出てこない状態。
こちらの部屋にはシャワーがあり、シャワーの水が出てくる部分に、温水を作る装置が取り付けられています。スイッチを入れてみると、熱いお湯にはなりませんが、なんとか洗髪に耐えられる温度、水圧が確保されたのは幸いでした。
トイレに関して言うと、どのホテルも、使用済みの紙を便器に流すのは禁止。
この点も、かつての韓国と同じです。ただし韓国は、2018年に、使用済みの紙を捨てるゴミ箱の設置が法律で禁止されました。(リンク)
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