犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

仁川空港鉄道(AREX)

2007-04-02 00:02:51 | 日々の暮らし(韓国~2007.7)

 帰国後2年,家族が初めて韓国に遊びにきます。

 激安チケットということで,成田からの最終便。仁川空港まで出迎えに行きました。出迎えなので荷物はないし,ちょっと回り道になりますが,このまえ開業したばかりの仁川空港鉄道(AREX)に乗ってみることに。

 第一段階の工事が終わって,とりあえず仁川空港から金浦空港までが開通。いずれ,ソウル駅まで伸びるそうです。開業時,すでにしていろいろ問題点が指摘されていた。たとえば…(リンク


仁川鉄道開業

 仁川空港鉄道(AREX)が着工以来6年で第一段階の工事を終え,23日,運行を始めた。仁川空港から金浦空港まで40.3キロ区間だが,首都圏の電車と乗り換えが可能で,仁川国際空港へのアクセスがいっそう容易になった。国内初の民間資本鉄道で総額1兆8080億ウォンが投入された仁川空港鉄道は,外側から見るとたいへん先進化した最先端列車に違いない。都市鉄道より2倍以上速く,列車火災に備えて国際水準の難燃性製品を使い,無人自動運転システムが導入された。しかし,実際の便宜を見ると,障害者, 老人はもちろん一般の利用者たちへの考慮も足りなかったという点が散見され,残念だ。

 空港到着後,出国手続きのために旅客ターミナル3階まで移動するのに,エスカレーターとエレベーターを三~四回使わなければならない。普通の人の足で10分以上かかるというのは問題だ。切符は,大部分が券売機で売られ,老人が利用しにくい。券売機は地面から140センチの高さに設置され,障害者が車椅子に座ったまま切符を買えず, タッチスクリーン方式に音声案内システムがないため,視覚障害者は健常者の助けを借りなければ切符が買えない。世界有数の空港がさらに多くの利用客を集めるため,便利さを高める競争をしているのと,全く対照的だ。


 大韓民国の玄関,仁川空港は,世界的水準の空港であることは間違いないが,アクセス面が問題点として指摘されてきた。仁川空港が実質的な北東アジアのハブ空港として認められるように,空港鉄道利用の際の問題点を一日も早く解決しなければならない。


 でも,百聞不如一見(ペッムニプリョイルキョン 百聞は一見に如かず)。この目で見てみましょう。

 まず金浦空港まで行かなければならない。自宅を午後9時半に出発。徒歩10分の地下鉄5号線最寄り駅から金浦空港まで,地下鉄で45分。金浦に10時半。
 乗り換えの表示はわかりやすく,ホームまでかなり深いですが,接続に問題はない。改札は自動ですが,なぜかゲートが観音開きになっているのが珍しい。

 ホームに降りると時間が遅いからか閑散としている。時刻表を見ると2分前に電車が出発したあとでした。この時間帯,1時間に3本しかない。次の電車は47分発なので,17分も待たなければならない! 

 ひまなので,ホームの隅から隅まで観察してみました。

 AREXには「急行」というのがあって,これは全席指定。ホームも違う。普通電車は地下3階ですが,急行は地下4階。一時間に一本あって,ノンストップで空港までいくようです。

 しかし,所要時間は普通が33分で,急行が28分。

 料金は普通が,3100ウォン。急行が7900ウォン! 

 たったの5分しか違わないのに,4800ウォンもよけいに払う人がいるんでしょうか!?

 結局着いたのは11時20分。空港までのアクセスは新聞で指摘されているほどには不便ではなく,6分で到着ロビーに着き,なんとか家族が出てくる時間に間に合いました。

 徒歩,乗り換え時間を含めて,ほぼ2時間,しめて4400ウォン。
 いつも使っている大韓航空の空港リムジンは,1時間20分で1万3000ウォン。

 うーん,あんまり魅力ないなあ。

 開業の日のニュースを見ましたが,鉄道マニアの存在しない韓国では注目度は低い。工事関係者だけが集まったお祝いセレモニーがあっただけで,一般人は近所の老人たちが暇つぶしに来ていた程度。

 初の民間資本による鉄道ということですが,これで経営が成り立つのか心配です。


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