日本人科学者4人がノーベル賞をとったというニュースに,さっそく韓国の新聞が社説でとりあげました。
韓国は長年ノーベル賞獲得が国家の悲願でした。やっと金大中元大統領がとりましたが,これは「平和賞」。やっぱりノーベル賞は科学分野じゃないと…。2000~2002年に日本人が立て続けにとったときも,さまざまな議論が闘わされました。
まずは中央日報
【社説】16人目のノーベル賞を受賞した日本(→リンク)
日本が16人目のノーベル賞受賞者を輩出した。物理学賞7人、化学賞5人など、特に化学分野では12人の受賞者を出している。このような成果は研究層の厚さや実験設備はさることながら、政府レベルの莫大な支援が大きな役割を果たしている。
莫大な支援?
日本は2001年、第2期科学技術基本計画の政策目標のひとつに「ノーベル賞に代表される国際的科学賞の受賞者を欧州主要国並に輩出すること(50年間にノーベル賞受賞者30人程度)」を掲げ、集中的に支援している。
そうなんだ。知りませんでした。
(中略)
経済規模(世界10位圏)に見合った科学技術大国になるために、韓国もノーベル賞受賞者を戦略的に育成していく必要がある。このためには科学技術を優待する社会的条件、基礎科学研究に対する大規模な投資、独創的な研究に対する全面的な支援が必要不可欠となる。政府レベルの支援なしでは成果を期待できないのが科学分野なのである。
政府レベルの支援なしでは成果を期待できないのが科学分野…
でもね。ノーベル賞の最有力候補だった黄禹錫教授は,「政府レベルの莫大な支援」を受けていたのに,あんなことになっちゃった。政府の支援でどうにかなる問題じゃないと思いますが。
続いて朝鮮日報
【社説】科学分野で13人、日本人のノーベル賞受賞を見て(→リンク)
日本が13人の科学分野のノーベル賞受賞者を輩出したのは、単に研究のための環境が韓国よりも優れていたからとは言えない。今回物理学賞を受賞した南部博士の論文は61年にすでに発表されていたものだ。また、化学賞を受賞した下村博士の蛍光タンパク質に関する論文は62年のものだ。当時日本の科学者たちは、実験室のガラス窓も交換できないような戦後の劣悪な環境の中で、ひたすら研究室にこもって論文を書き続けたのだ。
(中略)
科学と科学者を尊敬する国の指導者、科学の魅力に取り付かれて夜も忘れる科学者、そのような科学者の存在を誇りに思い、大切にする社会の雰囲気があってこそ、大韓民国と大韓民国科学の未来が切り開かれていくのだ。
朝鮮日報の分析のほうが的を射ているようで。
なお,中央日報は一日前の記事なので,「科学賞」の人数が一人少なくなっています。
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歴然とした受賞数の結果にひがみと
歪曲ありのこじつけ的な言い訳が均等にブレンドされた記事ですね
韓国は好きですが、時々こういう暑さが暑苦しいとも感じたり…
その結果,理系は医者,文系は弁護士を目指すことになります。
個々人の能力に差はないはずですが,金にも名誉にも無頓着で,ただ研究が好きというタイプは,韓国では暮らしにくいかも。
へえ,在日韓国人なんですか。
一度,富士美術館(だったかな)で,写真展をみる羽目になったことがあります。
ttp://blog.goo.ne.jp/bosintang/e/178418a1bfb4d7f92e8e4d0de5516bb4