ついに、日韓首脳会談が実現しました。
3年半ぶりということですから、画期的ですが、3年半も開かれていなかったことが異常といえば異常。
くわしい内容は公開しないことになっているらしく、最大の懸案である慰安婦問題についての「交渉を加速させる」程度の内容しか伝わってこない。
安倍首相のことだから、変な約束はしてこなかったと思いますが、「慰安婦問題で譲歩しないかぎり会ってやらない」と言い張っていた朴大統領が、別にこっちが譲歩したわけじゃないのに安倍首相と会ったこと自体、大きな収穫と言えます。
あまりにも長い日韓の反目に嫌気がさしてきていた韓国のマスコミも好意的に評価しているようです。
たとえば東亜日報の社説は、
(前略)3年5ヵ月経って成し遂げた韓日首脳会談が、両国関係を改善するための突破口を開いたという点は評価に値する。
朴大統領と安倍首相は、韓日関係の重要懸案である旧日本軍慰安婦問題と関連して、「できるだけ早期に慰安婦問題の解決に向けた協議を加速させる」ことで合意した。朴大統領が最近、日本メディアとのインタビューで提示した「慰安婦問題の年内解決」の提案に対して、安倍首相は期間を決める代わりに「交渉の加速化」で妥協したと分析される。韓国としては、安倍首相がもう少し前向きの態度を取ってほしいという物足りなさはあるが、両首脳が努力して一定の合意を引き出したことは意味がある。(後略)
中央日報は、
(前略)予想通り、両国首脳は「早期に慰安婦問題が解決されるよう協議を加速させる」という原則的なレベルに合意しただけで、実質的な解決策についてはいかなる言葉もなかった。その間、韓日間の局長級協議が9回も行われたが、両国首脳の態度は変わっていないようだ。朴大統領は慰安婦問題に関し、「被害者が受け入れることができ、国民が納得するレベルで早期解決されるべき」という言葉を繰り返した。安倍首相も「未来志向的な協力関係を構築し、未来の世代に障害物を残してはいけない」というこれまでの発言を続けた。また、産経新聞ソウル支局長に対する司法処理、強制徴用など、そのほかの懸案についても日本側の立場を陳述したと、日本の記者に話した。一言で、双方ともに言いたいことを述べた状況だ。
こうした中、野党を中心に「失敗した会談」という批判が出てくるのも無理はない。しかし否定的にばかり考える必要はない。今回の会談の目標をふさがった韓日首脳間の対話の窓を開くことだとすれば、それなりに成果があったというのが正しい。盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領-小泉首相、李明博(イ・ミョンバク)大統領-野田首相の会談のように、感情的になって終わった韓日首脳会談も少なくなかった。険悪だった両国の雰囲気を考えると、破局なく無事に終えたこと自体もそれなりに評価できることだ。(後略)
慰安婦問題について、韓国が望むような解決(日本政府が責任を認めること)は、所詮無理な話。ほんとは河野談話も撤回したいところだけれど、「継承」で幕引きを図ることになるんでしょう。
韓国は、日韓関係の冷え込み、円安、マーズなどの影響で、日本からの観光客が激減し、観光業が大打撃を受けているそうです。
一時、大量に韓国を訪れた中国人も、やはり減っていて、逆に日本に来る中国人の爆買いで日本のデパートの売上が伸びている。
韓国は中国人観光客の減少を「マーズのせい」としていますが、韓国旅行した中国人へのアンケートを見ると、「中国人をばかにしている。二度と行きたくない」という声が強いそうですから、今後の回復も見込めないでしょう。
私としては、日韓間の飛行機が空いていたり、安くなったりしてありがたいわけですが。
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