仁川空港に着いた場合,市内まではリムジンバスを使いますが,金浦からはタクシーに乗ることが多い。地下鉄で市内まで行って,そこからタクシーという手もあって,そっちのほうがはるかに安く行けるけれど,億劫です。模範(高級タクシー)に乗っても日本円で3000円ちょっとと考えると,ついタクシーに乗ってしまいます。
空港に長い列を作っている模範の運転技師(運転手)さんが,まだ乗り場から遠いのに迎えにきてくれる。一般タクシーに客をとられまいとするのですね。年配の感じのいい運転手さんです。
「ソウルは寒いですね」
「昨日から冷え込みました。最低気温はマイナス6度です」
気候の挨拶をしたあと,
「オリンピック大路からバンポ大橋でご案内します」
ルートを説明する。
「ん? バンポ(磐浦)? バンポって遠いんじゃないですか」
「時間的には早いですよ」
「チャユロ(自由路)から行くほうが近いでしょう」
「オリンピック大路のほうが空いてますよ」
と言いつつ,車はすでにオリンピック大路に入っている。
(……)
しばし,景気のことなどをおしゃべりしていると,遠目にヨイドの見慣れたビル群が見えてくる。
「マッポ(麻浦)大橋か漢江大橋で行ってください」
「そういう行き方もありますね」
このやりとりで,私は道を指示したつもりになっていたのですが,麻浦大橋を素通り。漢江大橋へ行くのかと思いきや,それもやり過ごす。
(おいおい)
「どっち行くんですか」
「だからバンポ…」
「そっちは遠いっていったでしょ」
「いえ,市内は混みますから,バンポのほうが早いです」
(イッシー,こりゃだめだ)
結局,運転手の思惑通りにバンポ大橋まで行ってしまう。ところが,橋を渡ったところで渋滞が始まる。
「おかしいな。示威かな? 日本には示威(デモ)がありますか」
「ありませんよ,そんなもん」(少々不機嫌)「で,これ,デモなんですか?」
「たぶんそうでしょう」
しばらくすると,警察が検問のために車線を制限している。
(何がデモだよ)
だんだん怒りが込み上げてくる。
結局,明洞の常宿に着いたらメーターは4万2700ウォン。ずいぶん高くついたうえに,たいして早くもなかった。
「やっぱり早くつきましたね」
と運転手が作り笑いを浮かべる。ここで私もぶちきれました。
「オディガ?」(どこが?)
模範タクシーも油断すると平気な顔で回り道をするので気をつけなければいけません。しかし,かつて韓国に11年も住んでいて,こんな手口にひっかかるとは…。
帰りの飛行機は朝8時台。前日の夜に,模範タクシーを予約しておきました。
翌朝6時,チェックアウトのときに,タクシーが来ているかどうかをフロントに確認する。フロントからベルボーイに電話で確かめると,すでに来ているとのこと。安心してホテル出口に向かいます。
すると,ベルボーイと年配のアジョシが,ニコニコしながら寄ってくる。
「ご予約の車は別のお客さんが乗っていってしまったので,ジャンボタクシーをご用意しました」
(???)
「ウェヨ?(なんで?)」
「ジャンボタクシーのほうが大きくで楽ですから」
ジャンボタクシーというのは,7人乗りの大型タクシー。料金は模範と同じです。
「一人なんだから意味ないよ。で,料金は安くしてくれるわけ?」
「はい,空港まで40000ウォンです」とベルボーイ。
「そんなにかかるわけないでしょう。メーター通りにしてよ」
「はい,じゃそうします」とアジョシ。
アジョシはジャンボの運転手だったんですね。
ホテルを出発すると,私が思っていた方向とは違うほうへ行こうとする。行きのタクシーのことを思い出した私は,あわてて道の指示をします。運転手は不機嫌そうに指示に従う。
麻浦~自由路~金浦のルートで行ったら,案の定32500ウォンでした。
メーター通りに払って行こうとすると,
「あのう,ホチュル(呼出)代が1000ウォンです」
払ったあとに考えると…,
(ぼくは別にあのジャンボを予約したわけじゃないよな。払う必要なかったな)
と思い当たるがもう遅い。
(そういえば,ベルボーイとアジョシのあのお愛想笑いはなんだったのか…)
(そーか,きっと予約なんかしてなかったんだ)
(そして,懇意にしているジャンボを呼んで,外国人に高くふっかけて,ベルボーイがキックバックを1万ウォンぐらいとったんだ)
(気の毒に,アジョシは儲け損なったな)
もとよりこれは,私の勝手な想像にすぎません。でも,真実からあまり遠くないような気が。
こういう想像をさせてしまうのが韓国なんですね。
空港に長い列を作っている模範の運転技師(運転手)さんが,まだ乗り場から遠いのに迎えにきてくれる。一般タクシーに客をとられまいとするのですね。年配の感じのいい運転手さんです。
「ソウルは寒いですね」
「昨日から冷え込みました。最低気温はマイナス6度です」
気候の挨拶をしたあと,
「オリンピック大路からバンポ大橋でご案内します」
ルートを説明する。
「ん? バンポ(磐浦)? バンポって遠いんじゃないですか」
「時間的には早いですよ」
「チャユロ(自由路)から行くほうが近いでしょう」
「オリンピック大路のほうが空いてますよ」
と言いつつ,車はすでにオリンピック大路に入っている。
(……)
しばし,景気のことなどをおしゃべりしていると,遠目にヨイドの見慣れたビル群が見えてくる。
「マッポ(麻浦)大橋か漢江大橋で行ってください」
「そういう行き方もありますね」
このやりとりで,私は道を指示したつもりになっていたのですが,麻浦大橋を素通り。漢江大橋へ行くのかと思いきや,それもやり過ごす。
(おいおい)
「どっち行くんですか」
「だからバンポ…」
「そっちは遠いっていったでしょ」
「いえ,市内は混みますから,バンポのほうが早いです」
(イッシー,こりゃだめだ)
結局,運転手の思惑通りにバンポ大橋まで行ってしまう。ところが,橋を渡ったところで渋滞が始まる。
「おかしいな。示威かな? 日本には示威(デモ)がありますか」
「ありませんよ,そんなもん」(少々不機嫌)「で,これ,デモなんですか?」
「たぶんそうでしょう」
しばらくすると,警察が検問のために車線を制限している。
(何がデモだよ)
だんだん怒りが込み上げてくる。
結局,明洞の常宿に着いたらメーターは4万2700ウォン。ずいぶん高くついたうえに,たいして早くもなかった。
「やっぱり早くつきましたね」
と運転手が作り笑いを浮かべる。ここで私もぶちきれました。
「オディガ?」(どこが?)
模範タクシーも油断すると平気な顔で回り道をするので気をつけなければいけません。しかし,かつて韓国に11年も住んでいて,こんな手口にひっかかるとは…。
帰りの飛行機は朝8時台。前日の夜に,模範タクシーを予約しておきました。
翌朝6時,チェックアウトのときに,タクシーが来ているかどうかをフロントに確認する。フロントからベルボーイに電話で確かめると,すでに来ているとのこと。安心してホテル出口に向かいます。
すると,ベルボーイと年配のアジョシが,ニコニコしながら寄ってくる。
「ご予約の車は別のお客さんが乗っていってしまったので,ジャンボタクシーをご用意しました」
(???)
「ウェヨ?(なんで?)」
「ジャンボタクシーのほうが大きくで楽ですから」
ジャンボタクシーというのは,7人乗りの大型タクシー。料金は模範と同じです。
「一人なんだから意味ないよ。で,料金は安くしてくれるわけ?」
「はい,空港まで40000ウォンです」とベルボーイ。
「そんなにかかるわけないでしょう。メーター通りにしてよ」
「はい,じゃそうします」とアジョシ。
アジョシはジャンボの運転手だったんですね。
ホテルを出発すると,私が思っていた方向とは違うほうへ行こうとする。行きのタクシーのことを思い出した私は,あわてて道の指示をします。運転手は不機嫌そうに指示に従う。
麻浦~自由路~金浦のルートで行ったら,案の定32500ウォンでした。
メーター通りに払って行こうとすると,
「あのう,ホチュル(呼出)代が1000ウォンです」
払ったあとに考えると…,
(ぼくは別にあのジャンボを予約したわけじゃないよな。払う必要なかったな)
と思い当たるがもう遅い。
(そういえば,ベルボーイとアジョシのあのお愛想笑いはなんだったのか…)
(そーか,きっと予約なんかしてなかったんだ)
(そして,懇意にしているジャンボを呼んで,外国人に高くふっかけて,ベルボーイがキックバックを1万ウォンぐらいとったんだ)
(気の毒に,アジョシは儲け損なったな)
もとよりこれは,私の勝手な想像にすぎません。でも,真実からあまり遠くないような気が。
こういう想像をさせてしまうのが韓国なんですね。
2週間前に韓国旅行したばかりですが、いつもと違って
タクシーに乗りまくりました。
でも金浦空港への行き(模範)帰り(一般)は快適でした。
運が良かったんでしょうか。
帰りは高速道路みたいな道に乗りましたが、無料なんですか?
お釣りなしにしたくらいでほぼメーターどうりしか払いませんでした。
特に仁川は注意が必要だと思います。
たちの悪いタクシーやその仲間がひしめいています。
以前、私の親戚が遊びに来たときに、同様にホテルとグルのギサニムにやられました。
親戚はトランジットだったので、空港近くのホテルを取り、そこから私の家に向かいましたが、ホテルのフロントの係に「トンブイチョン」といったにも関わらず、インチョンに連れて行かれ、都合7万ウォン近く取られました。
(インチョンに”トンブ”があるのか?と相当、言い合いになりましたが、、、)
親戚によるとそのホテルまでいくときも、ホテルのフロントの電話指示でタクシーに乗ったら3万ウォンを吹っかけられたそうです。
これなんかは間違いなくグルでしょう。
一般道ですが,140キロぐらい出すことがあるので,「高速道路」ですね。
メーター以上の金を要求するタクシーは滅多にありませんが,「回り道」は日常茶飯事です。
思い出したのですが,日本の老人がタクシーに乗って,行き先を「ジンセン」と行ったところ,運転手がわからず,「朝鮮人参」を買いたいのかと思って,京東市場に連れて行ってしまったという失敗談を,運転手から聞いたことがあります。
ホテルのベルボーイは,ポン引きのアルバイトもしているようです。
給料が安いんでしょうか。
空港のタクシーは,ひどいときには5時間ぐらい待つといいますから,運転手は少しでも売り上げをあげようと必死なのでしょう。
たかが数百円の違いですから,めくじら立てる必要はないんですが…