犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

Stranger than Paradise

2024-04-05 22:36:52 | 飲む

 焼き鳥屋を出た後、すぐ隣のbarに行きました。

 ここは以前にも行ったことがあります。

飯能のBar

 マスターは、私のことは覚えていないようでしたが、そのときいっしょに行ったD(三女の夫、フィリピン人)のことは覚えてくれていました。

 まだ早い時間だったので、客は私だけ。

「お店の名前、映画からとったんですよね」

「そうです。40年ぐらい前の映画です」

「ヒットしたんですか?」

「そんなでもないです。前衛的な映画なので。この時代なのに、モノクロなんですよ」


(学生時代に見た「ペーパームーン」もモノクロだったな)

「ただ、その映画に流れていた音楽が私の好みだったので、お店の名前にしたんです」

 この店は、昔のアメリカのバーという感じで、奥にはジュークボックスが置かれています。

「たしかDが最初に来たのは、ライブが終わった後でした」

「ここはライブもやるんですね」

「はい、ときどき」

「そういえば、この前、別のカフェでライブを聞いていたら、突然6人ぐらいの若い女性のバンドが乱入してきたんですよ」

ジャズライブにフィリピン女性バンド闖入

「いつですか」

「二週間前の土曜日です」

「ああ、うちにも来ましたよ」

「そうなんですか! 何時ごろ?」

「けっこう遅かったですよ。11時ごろかな」

「カフェに来たのは7時頃だから、この辺の店を軒並み回っていたんですね」


「うちにくるお客さんに、飲み屋をやっている人も多いんだけど、「うちにも来た」っていう人がいましたよ」

「カンパしてほしいって言っていたでしょう?」

「千円払って出て行ってもらおうとしたら、お客さんからもお金をもらってました。けっこう儲けたんじゃないかな」

「フィリピンではクリスマスにああいうのが街を回るらしいです」

「ああ、彼女たちフィリピン人だったんですね」

「Dがタガログ語で話をしていました」

「今度また、Dに会いたいなあ」

「Dも来たいと言っていました」

 別のお客さんが来たところで、席を立ちました。次はDを連れて来ようと思います。

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