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Brugge Style
フランボワーズと遅い黄昏
ろうそくがゆれる下で、えんどう豆の冷たいスープ、フランボワーズと山羊のチーズ、ミント・オイル添え...夏だ、夏!
これはわたしが作ったものではありません、プロの作品です。ほんとうにおいしかった。
またフランボワーズ、と思われましたか?
これで前々回からの「フランボワーズ三部作」完成(笑)。
おいしいものの数少ない英国だが、素材が悪いわけではない。調理方法が壊滅的なわけです。「下処理」「下味」という概念がないのだろう。英国へ来てこれら準備の重要性を知った。
下処理をしたり、下味をつけない、加熱時間が無駄に長い...ゆえにそれをカバーしたり、物足りなさは彼らとても感じ、結局ソースやトッピングに無駄に懲りまくり、これが状況をさらに悪くする。
保存方法が適切でなく(時に、冷凍してあった魚? 解凍方法が悪かったの? と思うことさえ)、下処理のされていない魚に、塩胡椒もせず、長時間ソテーして硬くなり(多くの英国人は火が完全に通っていない食物を恐れる)、足りないところを、あれこれ手当たり次第に混ぜこぜにしたソース、いっとき流行ったエキゾチックな柚子やわさびの風味で補っても、それはまずいだろう...
調理方法の優れたレストランを探すのが一苦労なのだ。
2011年にベルギーから英国へ引っ越して早...
当時はこのホテルに泊まりつつ、家探しをしたのだった。
一番最初に決めたのが娘の学校だったので、車で30分以内で学校に通え、夫がロンドンオフィスに通える、というのが条件だった。
以来、家族の祝いごとや、人生の区切りに必ず訪れている...ものの、当初はレストランも比較的カジュアルなものと、シックなフレンチと2つあってとてもよかったのに、数年前に2つ分合わせてガストロパブ風に改装され、それ以来あまり行かなくなっていた(上記の理由で)のだ。
今回、ガストロパブ風の料理の内容や質がかなり変わっていたので、賞賛とともに聞いてみたところ、シェフが今月からトルコ出身の方に変わったと。
トルコ...文明の十字路、美味しいものが東西南北から集まり、洗練されてまた彼方へと伝えていく都ですもんね!
上の写真の冷たいスープ、すごーく好み。また食べに来ます。
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