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大掃除もブルージュ・スタイル




わたしの大掃除には甲バージョンと乙バージョンがある。

乙バージョンは表面的な体裁を整える掃除で、半日から1日のうちに終了。
例えばお客様をお迎えする時には乙バージョンが発動する。

甲バージョンは多くの日本の主婦がされるような徹底的な大掃除で、正直言うと結婚以来わたしはこれをずっとやっていなかった(笑・っている場合じゃない)。

夫がベルギー人なので、幸運なことに「大掃除」という習慣を知らなかったからだ。
じゃなくて...それもあるけれど、それではなく...ブルージュの家が素人の手に負える家ではなく(窓や天井の高さ、暖炉など)、定期的に業者に入ってもらっていたのだ。それで年末に慌てて掃除しまくるという必要がなかったのである。


ああ、大掃除は部分ごとに分けて定期的にやっておくものなんですな!

これを英国のこの家で確信した。
去年は年末の旅行に出かける前に2日間かけてほぼ全体を仕上げた(結局あまりに頑張りすぎて3日目は身体が全く動かず、寝込んだ(笑)。B型はやり始めるのに時間がかかるが、やり始めたら徹底的にやるのでこうなりがちなんですわ)。特にわたしのクロゼット・ルームが魔境で大変だった。あ、「断捨離すべき」というアドバイスはわたしには聞こえません。ああいう流行りには決して乗らないようにしている。

おかしかったのは窓を洗い、戸棚の中をすべて出しては戻ししていると、飼い犬までが何か用事をしているようにバタバタ忙しく動き回っていたことだ。彼女は一所懸命手伝っていたのだ。あるいはチアリーダーとして。かわいい(邪魔だったけど)。



それで今年は先週から「一日一カ所を徹底的に」やり始めた。

小さな達成感があって気持ちいいですな。
掃除は精神の健康に非常によろしい、と。

ほめて下さい(笑)。


...


追記:友達からの突っ込みに答えて。
血液型性格診断? そんなん信じてるわけありませんやんか。ネタ、文章を続けるための取りつく島、です。
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クリスマス、今年もクリスマス








去年見かけたブルージュのデルボウのウインドウ。
シンプルでとてもかわいらしかった。
物を作っているお店ならではの飾り付け、何ともうらやましい。


英国で迎えるクリスマスも3回目(!)、
今年もツリー、玄関やコンソール上、
コーヒーテーブルの上などの飾りをする時期になった。

今週末はロンドンで使えそうなものを物色して回るつもり。
個人的にはクリスマスの飾りを扱う専門店よりも、
花屋、リボン専門店、手芸屋、クラフト材料を扱う店を見て回る方が好きだ。

英国と米国のクリスマスの盛り上がり方は
大陸ヨーロッパのそれとは確実に違い、独特の雰囲気がある。
英国米国では悪く言えばより商業的、
よく言えば商売にするために誰も彼もが工夫し凝ったことをする。


来年はブルージュに本帰国して、再び500歳くらいの家に住み
天井3メートルの部屋にツリーを飾りたい、
とまでの贅沢は言わないにしても

英国でもっと素敵な家にツリーを飾りたい。
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ロンドンデパ地下うまいもの




先日の小収穫祭の記事に、「ロンドンの高級食料品店で調達したうまいもの」と書きましたらば、クリスマスにロンドンへ来られるI様からもっと詳しくとリクエストを頂きましたので、今うちにあるものからご紹介します。

正確にはロンドンの百貨店にデパ「地下」はないのですけれどね...


まずはビルトング。ビーフジャーキーのようなもの(右写真)。これは百貨店セルフリッジの食料品コーナー(地上階)で。イングランド産。
ビルトングにもいろいろ種類があり(照り焼き風味も)、わたしは日本人らしく最も脂の多いものを選ぶ。そして脂の多いものが一番安い。100グラム/5ポンド弱。
するめや酢こんぶや、歯ごたえのあるものを好むわたしの大好物で、しがしがしがしが噛みながらワインがすすむすすむ。有り難いことにビーフジャーキー系はチーズやパテをおつまみにするよりもカロリーが低く、また噛むことは唾液の分泌を促して美容にいいとか。



ハロッズ(地上階)でもセルフリッジでも、ハーヴィー・ニコルズ(最上階)でも買えるイングランドのチーズ、スティンキー・ビショップ(臭い司祭さん)。
ネーミングが下品だが、わたしは英国の誇るスティルトンと同じくらいかそれ以上に好き。
これはワインなしで食べることは考えない方がいい。匂いの強いチーズがお好きな方にはおすすめいたします。



トリュフ入りハチミツ。イタリア産だけど。
これはメリルボン・ハイストリートのコンランショップで購入。大きい瓶を見かけたことがなく、この2回くらいで食べきれるタイプをまとめ買い。ひとつ6ポンド。小さな贅沢というやつですな。
ハロッズには Maison de la Truffles のが置いてある。
基本的には休みの日の朝食に夫が焼くフレンチトーストにかけたり、ワインのおつまみにブリー・ド・モーなどのチーズにかけたり...
コンランショップの食料品(パスタ、チョコレート、缶詰、瓶詰め等)セクションにはお土産にいいようなものが多く、カフェもおすすめ。



ハロッズにもセルフリッジにも気の利いた魚屋があり、見ているだけでかなり楽しい。ぜひここで量り売りのスコティッシュ・スモークサーモンを。身のしまった美味しいのがあります!
英スモークサーモン、西ハモンイベリコ、仏コンテチーズはうちの常備菜。塩分が心配だ。



このアーモンド。大好物。スパイスがなんとも言えず、ワイン、すすむすすむ...
わたしはノッティング・ヒルのデリ、 Tavola (155 Westbourne Grove, W11 2RS)で調達。約月一で利用しているクリーニング店が近所にあるのでその時に買う。


ええ、酒の肴ばっかりですね...
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大和虫籠








今、一番欲しいもの。

この中に宝石を入れて飾りたい。
うちのモダンなイタリア家具にもしっくり溶け込むだろう。

値段は張るが、日本の伝統技術を後世へ伝えるため
微力ながら応援、こういうところにこそお金を使いたいと思う。

ところで、世の中には安価になってはいけないものがあると思うのだ。
例えば熟練職人による漆や竹細工は高価だが、
買い求める人が減ったり、職人の技術が買い叩かれし、
(また某アジア国産の類似品を買えないこともない)
何世紀か後には日本から職人がいなくなったらと考えると恐ろしい。

あるいは、例えば毛皮の類いを大量生産して安売りする必要は全くないし、
卵を1個につき何円か安く生産するために
鶏が放し飼いされないのはどうなのか、

とか。


写真は駿河屋さんのHPから。

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フランダースの犬 「夜明けの道」




専業主婦のわたしは昼間一人きりになる。

正確には飼い犬もいるので完全に一人ではないが。

彼女は「お前は猫か」というような性格の犬で、物事に動じない。わたしが大声で懐メロを歌い出してもストレッチを始めてもどこ吹く風、いびきをかいて寝ているだけである。
歌い始めたら踊ってくれるような陽気な犬を飼うつもりだったんですけど...
無駄飯食いの役立たず、姿が高貴で美しいだけの犬だ(猫好きとしてはそこがいいと感じるのだ)。


先日、「フランダースの犬」のオープニングソングが頭の中のどこからともなく聞こえて来て、歌い始めたら難なく歌えたが、最初の「ラララー」から始まる外国語の部分が分からない。考えてみたらフラマン語なのが自然ですよね。「フランダース」の犬なんだから。

検索してみたらやはり「歌えよ歌え、小さな蝶々」という意味の歌詞がついていた。
zingen zingen (歌え歌え)kleine (小さな)vlinders(蝶々たち)

フランダースのブルージュで生活していた13年間はこの歌を思い出したこともなかったのに...
アントワープにあるというネロとパトラッシュの像も見たことはない...


娘が帰宅してから映像を見せ、ネイティブの発音で歌ってもらった。
彼女曰く「日本人にしては発音が正確だけど、フラマン語というよりオランダ語の発音に近い」と言う。
(フラマン語はベルギーで話されているオランダ語諸方言の総称である。フラマン語はベルギーのフランデレン(フランドル)地域で話されているオランダ語と、オランダ本国で話されているオランダ語と区別するために使われるが、独立した一言語ではなく、オランダ語の諸方言という社会言語学的な分類にすぎない。ウィキペディア、「オランダ語」より)

娘が好奇心から話の筋をいろいろ質問してくるので、第一話から見たいか聞いてみた(カルピス劇場は「アルプスの少女ハイジ」はよく見ていた)。しかし、最後に犬が死ぬような話は大嫌い! と言う。しかも誰もネロを助けなかったんでしょ? あり得ないわー。そんな悲しい話、嫌い。と言われた。
聞くところによると、この感覚がフランダースで「フランダースの犬」が膾炙しなかったことのその理由だそうである。


パトラッシュのようなパートナーになる利口な犬、いいなあ。うちの「フランダースの犬」とはえらい違いだ。パトラッシュがうちの飼い犬みたいな犬だったらネロはさらに孤独だったか、別の人生を歩んでいたはずだ。


写真はウィキペディア”A Dog of Flanders" から。


それにしてもアニメソングって、キャッチーで魅力的で洒落たいいのがたくさんありますね。ぱっと思いつくだけでも「ルパン三世」のテーマはどれもいいし、「魔女っこメグちゃん」はオープニングもエンディングも洒落ていていい。
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