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Brugge Style
重陽のミラノ
次は来年かな。
ギャラリアのガラス天井が菊の花の花びらのよう。
ちょうど重陽だった。
日差しは眩しく、気温も高めで、観光客は真夏の服装だったが、
ミラノ人の装う紺色がとても秋らしい感じだった。
焼けた肌色にスーツ...いいですねえ。
この遠い青い空、秋ですね。
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『聖母の婚礼』sposalizio
ラファエッロ『聖母の婚礼』Sposalizio(写真が下手で失礼)
昨日の続き...
リストはコモ湖のメルチ邸に滞在中『巡礼の年』を作曲。
「絵画や文学など数々の芸術に触れた印象を音楽として」、特に『第2年イタリア 婚礼』Sposalizioは、ラファエッロのこの絵からインスピレーションを得たそうだ。
今年5月に訪れた時はイヤフォンがなかったので今回は忘れず持って行った。
メルチ邸の庭園で湖を眺めながら『巡礼の年』を聴いて抒情性にひたった。9月の昼下がり、何時間でもそうして座っていられる。
そこから約50キロ、車で45分、ミラノのブレラ絵画館でも、『婚礼』を聴きながらラファエッロの『聖母の婚礼』を鑑賞した。リストの気分を跡追いできるかもと...
が、繰り返し聴いていたいずっと見ていたい(西洋絵画の摂理だけではなく、キリスト教世界の摂理を描いてあるような感じがし、その前を離れ難い)ということ以外、自分がミーハーだということが分かっただけにとどまった。
この世に優れた人が存在し、芸術作品などを通して彼らの視野を多少でも見せてもらえるということは、わたしのような小人物にとっては「お得」以外のなにものでもない。
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メルチ邸と『巡礼の年』
オーダー好きにたまらない端境。
メルチ邸 Villa Melzi d'Erilの庭園にて。
メルチ邸はコモ湖ベラージオの一つ手前、静かなサン・ジョバンニ村にある。
ベラージオまで徒歩圏にもかかわらず、公共ボートの発着が少ないからか、有名なカルロッタ邸やバルビアネッロ邸に比較にならないほど閑散としていて、ヴィラ本来の雰囲気がぞんぶんに味わえると思う。リストがこちらに滞在して『巡礼の年』を書き上げたころの。
建物は新古典様式、庭は丘を帯のように使って造園してあり、湖水地方には星の数あるヴィラの中でもとても好みだ。
サン・ジョバンニ村には一つ星のついたいいレストランあり、11世紀のロマネスク様式の教会あり、ベラージオ方面へ行かれるならかなりおすすめ。
明日に続きます。
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マッジョーレ湖の空中庭園
イタリア北部、ロンバルディア州、湖水地方へ夏を追いかけて行った。
夏最後の旅というよりは秋最初の旅になるかとタートルネックのセーターを用意したが、連日晴天でからっとした25度ほどの気持ちのいい天気だった。
前回5月には周りきれなかったコモ湖の小さい村々を訪ね、マッジョーレ湖を日がな一日ボートに乗ってスイスまで行き、ミラノの友達に会いに行ったりしていたらあっという間に一週間は過ぎてしまった。
写真は山紫水明なマッジョーレ湖に浮かぶ「美島」イゾラ・ベッラに造園されたボッロメオ宮殿のバロック庭園。
まるでバビロンの空中庭園かくやという豪華絢爛な造りだ。
期待したよりもずっと空想的で、神々の家かというほどの美しい庭だった。
本家のバビロニアの空中庭園も、新バビロニア帝国王ネブカドネザル2世(紀元前6世紀ごろ)が、故郷メディアの豊かな緑を懐郷するアミュティス妃のために造園した。
ボッロメオ宮殿も、18世紀にボッロメオ家のカルロ3世が、妻イザベッラ(島の名前は彼女の名前ベッラから)のために建設したそうだ。
わたしも空中庭園が欲しいなあ...いやいや、そういう話じゃない...
古代のメゾポタミアでもキリスト教世界でも「庭」というのは本来神が創るもので、そう考えたら興味深い心理なのかもしれないなと。
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