日本・ベルギー・英国 喫茶モエ営業中
Brugge Style
冬の日の幻想
2018年も今日で終わり
どんな一年でしたか
喫茶もえにご来店くださり、ありがとうございます
ずっと忘れていたことを思い出していただけたり
そういうこともあるかもねえとか
もし何か小さなことがあなたの中に起こっていたとしたら幸いです
2019年があなたにとって素晴らしい年になりますように
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
2018年最後の「くるみ割り人形」
クリスマスは終わってしまったが、ロンドンのバレエ公演『くるみ割り人形』は来年まで続く。
昨夜(29日)わたしにとって今年最後のバレエ鑑賞に出かけた。
イングリッシュ・ナショナル・バレエの『くるみ割り人形』、クララとシュガー・プラム・フェアリー役はJurgita Dronina、パートナーが彼女を落としそうになり、着地が痛そうでお気の毒だったが、音楽性豊かで、触れるもの全てをキラキラしたクリスタル砂糖がけに変えてしまうようなたいへん美しいお菓子の国の女王様だった。
今シーズンはロイヤル・バレエもイングリッシュ・ナショナル・バレエも『くるみ割り人形』を上演し、わたしはそれぞれ2回づつ見たので、12月に入ってからの新聞レヴューをざっと読んでみた。
やはり、イングリッシュ・ナショナル・バレエの語り口は若い観客を混乱させる筋であると批評してあるのがいくつか(いや、それが主)あった。
わたしは古今東西の物語のもつ複雑さや、曖昧な部分、つじつまの合わない箇所は、決してシンプルに変えたり、白黒はっきさせたりせずにそのまま語られるべきだと思っている。
昔の話を現代の価値観に合わせたり、子供に分かりやすく噛み砕いて与えるべきでもないと思う。
筋に混乱させられてしまったり、理解できないというのは、それが自分の手持ちの知性や経験値を超えているからで、そういうものに出会った時が自分のレベルを上げるチャンスだからだ。
娘の通っていた女子校では「箱の外に出てみよ」としょっちゅう言われたが、それだ。
自分の「箱」の外に出てものごとを見て考え、また箱の中に戻って来た時には、その箱はもっと風通しが良くもっと汎用性度の高い箱に姿を変えているはずである。
子供は意外とヘンテコなところを気にせず想像力で補い、レベルを上げていくことができる。その時にそうできなければ、喉にひっかかったままの魚の小骨はそのままにしておく。いずれ成長とともに小骨は溶けて自分の大切な一部になるのである。
多種多様な解釈に開かれた作品こそが、子供の知性を活性し、感情と想像力を豊かにするのだと思う。
わたしは、イングリッシュ・ナショナル・バレエが批評に迎合したりせず、グレーゾーンを残したまま、今後も「分かりにくい」『くるみ割り人形』を語り続けてくれることを望んでいる。
すべてにはっきりした意味があり、伏線があり、つじつまが合い、分かりやすい敵に対する怒りと、紋切り型の悲しみ、安い愛と勇気と勧善懲悪...そんなすっきりした単純で浅い世界では子供はいつまでたっても箱の中から出られず、成長もしないと思う。
物語の効能のひとつは子供に成長を促す、ことにあるのだ。
(写真はENBから)
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
お正月へトランジット中
海外組なのでと言い訳しながら
ありもので和「風」のお飾りを考え中
お節料理も、家で過ごす年はオードブル程度に用意するが
日本から送ってもらうレトルト以外ほとんど全部ありもので
お重や折敷でなんとなくそれ風に
これが野生の思考(ブリコラージュbyレヴィ=ストロース)
なのであると家族には説明している
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
今年のブッシュ・ド・ノエル
チーズを終えて
やっとデザートにたどり着いた
今、イヴの23時45分
ベルギーのフラマン(すくなくともブルージュの古い家族であるうち)では
クリスマス・イヴにブッシュ・ド・ノエルを食べるので今年も用意
毎年、ロールケーキを作っておいて、子供のお客さんに仕上げをしてもらうのだが
なんと今年は子供がいない! いちばん若い人は19歳になったばかりの娘!
それでわたし作の春っぽい仕上げになってしまった
金箔の代わりに雪を降らせばよかったかな...
今回の食用花は、知人宅の畑で少し残ったのを分けてもらえた
百貨店で買うものよりも形や色は不揃いだが、愛おしい
英国人の中にはブッシュ・ド・ノエルを初めて食べるという人もいる
味的にはフランボワーズのショートケーキなので、期待には応えれらないけど...
みながキャーキャー言いながら写真を撮っている
その間にわたしはブログにあげよう
デザートは他にはコーヒーのムース
カヌレ(<自分で焼くと砂糖の量に愕然とする)
マドレーヌ
ウィーンで買ったデメルのシュトレン
お持たせのブルージュのプラリネ
食卓ではハイデガーの空間論をしているようなので戻ります
みなさま良いクリスマスを
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 前ページ |