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リュクサンブール公園のオレンジの樹








毎回、英国からフランスへ入ると南へ来たなあ、という気がする

建物の作り、空と光の色、ちょっとした生活様式など


猛暑のパリ(欧州全般だが)、リュクサンブール公園はまるで南仏のようだ
シュロやオレンジの樹も演出に一役買っている
日焼けにいそしむ人たちも


...



ちょっとした「生活様式」の話...

パリのドライバーは遠慮なくどんどん横入りして来、車線を奪おうとする。

渋滞のパリ市内を運転する夫が楽しそうに言った。
「イギリスでこんな運転の仕方をしたら怒鳴られる」と。
たしかにそうだ。英国の、対面ではものすごく物腰柔らかな人も、車の中ではそれで人が変わるケースが多い(とうか車の中の人格が本性である)。

わたしもパリ市内や郊外を運転することはあるが、意外とこのパリの運転マナーが嫌いではない。

というのは、「おたがいさま」というのが根底にあり、少々ノロノロしようが、厚かましく優先を奪おうが「おたがいさま」で誰も気にしないからだ。
路駐する時には「バンパーはお互い当てるもの」として駐車する。
こんな行為、英国でやったら炎上ものですよ。

星付きレストランの屋内で犬同伴でのんびりコース料理を食べている人がいたり、百貨店で犬をはべらせて何足も靴の試し履きをしている人はもちろん、

家に職人さんを呼んでもなかなか約束通りに来ない
みながこぞってバカンスを取るために街が機能しなくなる
何時間も飲食店の席を占領する
昼休みの後、時間通りに戻って来ないとか

(ベルギーもそうだったが)普通なのだろう。

これはわたしの仮説なので何割か割り引いて聞いて欲しいのだが、パリなんかは「あなたも車線を奪う、だから私も奪う」という感じで機能している。
約束の時間に人が来ないのはイライラものでも、これは一方で自分が遅れてもオッケーということである。

英国では、少なくともわたしの住むエリアでは、みんなができるだけルールを守ることによって社会を機能させる、という方法を採用している。それでも日本ほど厳しくはないが。

人気レストランの予約は1時間半か2時間でテーブルを空けなければならない(<パリじゃ商売できないだろう)、
犬は不可
道路で横入りはしない
パフォーマンスは基本的に時間きっかりに始まる
店は基本的に年中無休などなど

どちらがいい悪いの話ではない。おもしろいなあという話。
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パリの朝ごはん








今日2回目の朝ごはんを食べた(!)


ホテルの朝食もすばらしいが
パリで一番ありふれたタイプのカフェのテラスで

カフェ・クレームとしぼりたてのオレンジジュース
ひしゃげた、しかし素晴らしく美味なクロワッサン
朝の素敵な光

左隣は地理のテストの採点をする女性(学校の先生だろう)
右隣はパラソルを避けて顔を日焼けしようと目を瞑って頑張っている男性
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le mythe du labyrinthe








週末に晴天のロンドンを発ち、晴天のブルージュを経由して、晴天のパリへ来ている。

6月は欧州が一番美しい季節だ。
今年は特にお天気がよく、パリも連日30度越え。からっとしていて日陰と朝晩は涼しいので助かる。
フランスの夏休みは7月1日からだが、このお天気のおかげで、パリジャン諸君はみなさんもうすでにバカンス気分爆発だ。


わたしは朝から晩まで、美しいものでできた迷宮パリをさまよっている。どこもかしこも光がくらくらするほど美しい。そりゃ印象派も生まれます。
1日平均3万歩も歩いているのには驚いた。他の都市では超役に立つUberの配車サービスもパリではほとんど使わない。建築の意匠を鑑賞しながら上の方ばかり見て、どこにでもどんどん歩いて行く。

夜は10時すぎまで明るく、食事にはちゃんとそれぞれの味と食感があり、みんな優しく(バカンス前、かつ天気のせいもある)、夏服の女性がうっとりするほどすてきで、小売店のウィンドウをのぞいては角でおいしいコーヒーを飲むとやっていたらあっというまに2時間3時間が過ぎ、最高ですね、パリ。

昨日から夏のセールも始まりましたしね! 買い物する気満々でボン・マルシェへ行ったが、こんなにお天気がいいのに屋内で買い物をしているなんてもったいないんじゃない? と思い、エンシェント・グリーク・サンダルのサンダルを買ってさっさと出て来た。もちろん早速履いている。



写真は一昨夜、閉館直前のルーヴル宮。宮の門が次々と閉められ、人が一定の方向に押し出されて行く。
こんなに人が少ないルーブルを見るのは初めて見る。
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les baies d'été








娘のお友達が庭で採れたベリーを持って遊びに来てくれるというので、
タルト台を焼き、カスタードクリームと生クリームを詰めて待機していた。

頂いたストロベリー、グズベリー、ラズベリー、ボイセンベリーなどを飾って完成!

彼女のご家族はサセックスの広大な土地で馬や羊を飼い、蜂を飼い、薔薇を育て、
クラシックカーいじりをし、時々オペラに行くという
郷紳のようなご生活をされている。

これぞ英国人が羨む生活。
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バターナッツのすり流し





冬が旬のはずのバターナッツ・スクオッシュが近所のスーパーにまるで旬のような値段で大量に売られていた。

不思議だ。



去年日本に一時帰国した時も、目の前がぱあっと明るくなるような料理をたくさんいただいた。

大阪茶屋町近くの町家を改造した料亭で親友と食事をした時、英国では馴染みのバターナッツがカウンターにオブジェのように飾ってあり、和風な雰囲気にそのちょっとコミカルな佇まいがマッチしていた。
気の利いた俳句を目にしたかのようだった。

料理の中にはバターナッツのすり流しが含まれていて、これが濃厚なのにさっぱりしてとてもおいしかった。


日本のあのホクホクして濃厚ないわゆる南京は英国では和食材店でなければ手に入らない。バターナッツならばほとんど年中近所のスーパーで手に入る。英国に戻ってすぐ、あの料亭の味を思い出しながら真似して作ってみたのだ。
もちろん複雑で丁寧に作られた料理人さんのすり流しの味とは違うけど...

今回は夏らしく冷製にした。


モエのバターナッツのすり流し

バターナッツ 350グラム程度(処理後)
玉ねぎ 半分(50グラムくらい)
ポロネギの白いところ(50グラムくらい。100グラム全部玉ねぎでも可)
にんじん 中一本(100グラムくらい)
だし(昆布入り断然おすすめ) 1リットル
しょうゆ(あれば薄口しょうゆ) 大1
みりん 大1
あれば塩こぶなど少々飾りに

バターナッツは皮とワタを取り大きめに切る
玉ねぎ(ポロネギ)とにんじんは薄切りに
全て鍋に入れ、だし汁を入れ柔らかくなるまで煮込む(わたしは出汁の袋を2つほど一緒に入れて煮込んでいる)
30分くらい?
バーミックスなどでつぶしてなめらかにする
調味料で整える


娘が最初味わったとき「白味噌入ってる?」と聞いたくらい豊かな甘みがあり、ほんとうにおいしいです!

欧州にお住いの方には特におすすめします。バターナッツが残ったらパンプキンプリンを作ってね。
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