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Brugge Style
収穫期
夏が例外的に暑かったためか、ヴァニタスに描かれたような葡萄が去年一昨年よりも豊かに実った。
今年の葡萄はとても甘いがタンニンも強いため、人間はたくさんは食べられない。おお、最初にワインを作った人は、それで加工しようと思いついたのかもしれない。渋柿を加工したように。あるいは放っておいても実りに実り、余ったのが畑やお勝手の隅で発酵してできたのかな...
ワインの起源と伝搬の歴史は、中近東と地中海世界の歴史そのもので、ちょっと調べてみるだけでもワクワクする。今度専門書を探してみよう。
日本では旬という感覚を皆が共有し、特に秋はおいしいもので一杯だが、わたしの英国生活師匠曰く「英国は秋がない国」。夏休みが終わったらいきなりクリスマスの準備に入る...そんな国に秋はない。なるほど。(秋を味わうためには海峡を渡り、隣国フランスへ行かなければ!)
だから、葡萄棚の下でワインを開けられるのはちょっと特別でうれしい...と。
いかにもゴージャスな葡萄棚があるかのように書いているが、めちゃくちゃしょぼい。ワインはとても醸造できそうにない。でも小さい秋見つけた、なのだ。
話があちこちへ飛ぶ...キクラデス諸島の一般的な家屋の庭で葡萄を仕分けて干しぶどうを作っているのをよく見かけた。そうだ、ワインは無理だが、干しぶどうなら自家製できるかもしれない(笑)。
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31 rue cambon
サーチ・ギャラリーで開かれていたサム・テイラー=ジョンソン(Sam Tayler-Johnson) の "Second Floor" 展へ最終日駆け込む。
副題は " The Private Apartment of Mademoiselle Chanel" 、パリのカンボン通りにある有名なシャネルのアパートの写真展だ。
テイラー=ジョンソンの表現方法と展示方法(額縁が素敵だった! わたしは額縁フェチ)がシックで素敵だった。
特にこの部屋がすでに50年近く主を失い空であるということが、かび臭さ、はげかけた金箔の色、屈折した光、時計の音と共に伝わって来、まるで皇帝の遺跡を見ているような感じさえした。
カール・ラガフェールドの言葉を借りるなら、ココの声と彼女の壮麗な尊大さだけが居残る部屋で、テイラー=ジョンソンはひとりで、あるいはココの亡霊と2人きりで撮影をしたのだ。
ああ、何と言えばいいのだろう。うらやましい。違う。何なんだろう、この気持ち。
また、非常に印象的だったのは60年代のシャネルの10分ほどのインタビュー映像だった。
彼女がヴァレリーを引用して「悪臭の漂う女に未来はない」と言ったその映像だ。ファッションとスタイルの違い、フェイクジュエリーの使い方、モデルに対する考え方、そして彼女が失敗をしたと認めた時の少女のような仕草! なんと魅力的な獅子座の女なのだろう。3回繰り返し見、メモりまくり。今現在YouTubeには上がっていないので気合いを入れてメモってよかった。和訳してここにも載せようと思っている。
やっぱりわたしはサーチ・ギャラリーが大好きだ。
モダン・アートと言えばテイト・モダンというロンドン観光の図式になっているが、昨日のマリルボーンのテラス席へのお誘いに引き続き、ロンドンへ来られる方には(このブログの読者の方には特別にっ!)こちらをぜひおすすめさせて下さい。
フランスのデザイナー繋がりで、先月バービカンで見たジャン=ポール・ゴルティエ展についても書きたくなった! 明日はそのネタかも...
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chiltern firehouse
今日も秋晴れのロンドン!
特に昨日はさわやかで、一日ツイードのフレンチスリーブで過ごした。
長袖も重ね着も苦手なのだ...
こういい日が続くと、年に一度のペースで記している「ロンドンのお店紹介」の次回号まで待ってはいられない。この天候が行ってしまう前に、このテラス席を紹介しなくては。
マリルボーンのChiltern Firehouse。
今年の夏は何十年に一度くらいの夏らしい夏に恵まれたロンドン(たぶん欧州全体的に天気が良く暑かった)、日本から遊びに来てくれた友達家族が驚いたほど。
乾燥しているので日陰に入れば暑さはしのげる...それで大活用したのが元消防署の建物を利用したここのテラス席だ。
食事の予約は取りにくい(特に週末)が、ランチからディナーまでの間の時間は空いていて、お茶やワインだけでも利用可能。これから寒くなるまでの限定期間中にロンドンへ来られる方は、そしてその日がお天気ならぜひとも!
室内も素敵。
雨の日は特によい(でも雨嫌い)。
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rivea @ b
娘がキャンプで留守の週末だったので、われわれ大人はロンドンのBホテルへ。
目当ては5月にホテル内にオープンしたアラン・デュカスのレストランRiveaのディナーだ(それから最先端の工業デザインが一気に見られるデザイン・ジャンクションも!)。
以前も書いたが、このホテルの素敵なバアエリアに較べて、地下のレストランは位置的に気が淀んでいるというのか、暗くて沈んでいて今ひとつだったのだ。それが改装されてすっきり明るくなり雰囲気のレベルがだいぶ上がった。
また料理も小皿で少量(メインも小皿)で、いろいろな食材を少しずつ味わえるのがとても好みだ。
規模の大きい劇場的な大都会のホテルも大好きだが、小規模で超趣味のいいブティックホテルも好き。そしてそのようなカテゴリーを超えてやっぱりBホテルはいい。部屋のインテリアも花のしつらえもサービスも、これぞイタリアの美。子供の頃から憧れの「大人になったらこんないい女になりたい」になったような気分にさせてくれる。「憧れの、大人の女」とは24時間365日続く常態ではなく、時と場所が揃った時に見せてもらえる一種の夢なのかもしれない。
...と、夜中にクレイグ007「カジノ・ロワイヤル」を見ながら思った。しっかしたぶんエヴァ・グリーンは常態でめちゃくちゃいい女でしょうな。すごく好きなタイプ。ああいつか大人になったらあんな女になりたいなあ。
日曜日、娘の帰宅時間が1時間以上早まり、バッタバタと舞台の上から去った「大人の女」だった。
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