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Brugge Style
趣味は家事
休暇中の夫が楽しみにしていること
それは家事
彼は家の中に湧いて出る雑務を次々と片付けるのが好きだ。それはもうシシュポスのようにかいがいしく働く。
好きでやるので、わたしへの当てつけとか、主婦がもっとしっかりやりなさいという説教調とか、そういう意味合いは全くない。
たまにぞっとするのが
「一緒にやったら楽しいでしょう」と、まるでダンスに誘うかのようにわたしを庭仕事に誘う時だ。
出張の多い彼にとっては家事はご褒美のような物である。
しかしわたしにとっては毎日多少なりともやらざるをえない日常の行であって、心躍るほど楽しいわけがない。たとえご機嫌な音楽をかけてするとしても、である。
わたしもロンドンのバークレイとかミラノのフォーシーズンとかに始終宿泊さえできれば、家でクモの巣退治をするのが趣味、と言えるだろうに。
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紛失注意
5月にオマーンへ旅行した時、チェックイン荷物が3個ともロストラゲッジされた。
夫は出発の前々日に出張から帰国したばかり、しかもその際も同じエアラインでロストラゲッジに遭っており、3日間で2回の事故は彼なりに不愉快だったようだ。
わたしだったら使い慣れた化粧品が揃ってないとか、買ったばかりの靴が無事だろうかとかで10倍の騒ぎだっただろう。夫でも電気ひげ剃り機なんぞ3個も家に常備してませんがな。
オマーンの空港カウンターでセオリー通りに150ポンドが支給されたが、それで買えるのは夫に緊急水着一枚くらいのものだ。
ホテルに到着したのは深夜だった。
最小限のものはキャリーオンのハンドバッグに入っていて無事だったものの、ヘアブラシをスーツケースに入れたため、洗った髪をとかすことができず往生した。バトラーが走り回ったにもかかわらず、ヘアブラシも櫛もホテルに常備されていなかったのだ。すでにホテルのスパも、街の雑貨屋も閉店していた。わたしは背中までのロングヘア故、見事なドレッドヘアだった。やれやれ。
わたしの髪の状態のために食事はルームサービスを頼まざるをえず(食事はともかく夜はバアに行きたくてしょうがないのに・笑)、
翌日は着替えがないため、スパの予約をねじ込んでもらい、身一つで終日を潰した。一日中、バスローブ姿で。
そしてスーツケースが届く約束の23時まで、シャネルのシフォンのドレスや、濃い薔薇色のボトルに入ったクリードの春の花、使い慣れたヘアブラシ、気持ちのいいオーバドゥの肌着、ブロンズの稲穂のようなルブタンのサンダル、友だちが日本から持って来てくれたアネッサ「アネッサなしでは40度の炎天下に出て行けない...」のことなどを思いながら、うつうつとしたものだった。
自分でも自分が相当つまらない人間だと思わないこともなかった(笑)
もちろんここがハワイやドバイだったらこれ幸いと買い物に出かけることも可能だったろうに。
ホテルはロストラゲッジ客のために女性用の化粧品一式は有料であってもコンシェルジェデスクに(<ブティックではないのが味噌)用意しておいて欲しいと思った。
それもさらにがっかりするような品ではなく、沈んだ気持ちに光が射すようないいブランド、例えばシスレーとかプレリーとか。ホテルのせいではないけど、有り難がられることこの上ないと思う。日本のコンビニは日本にしかないのである。
去年、ヒースローのターミナル5オープン当日に騒ぎに巻き込まれ、スーツケースが一ヶ月も返ってこなかったこと、この時は一日使い捨てコンタクトレンズをすべてスーツケースに入れてしまっていて、旅先のスウェーデンで本当に困ったこと、
15年も前、メキシコ線でスーツケースが無くなって結局出てこなかったこと、それが12月24日の夕暮れで、アメックスのオフィスから何もかもが閉まっていたこと(でもわたしは若く、貧乏旅行にも贅沢旅行にも適応できた)など、
到着の夜は夫とそんな話で盛り上がった。今回の出来事もいずれ未来のいつかの思い出話となるのだろう。ほとんどの会話はこのようなどうでもいいことばかり。どうでもいいことばかりなのだが、何もないと寂しい。忘れてしまうと残念。
8月の旅は娘も同行するので慎重にキャリーオンを荷造り(わたしは手ぶらで搭乗したい派なのだ)しなければなるまい...
2人でドレッドヘアはいやだなあ。
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枯れ色
ベタベタしたトーンのピンクや紫の花を咲かせていたあじさいの色がすっかり褪せた。
ある国からの来客が、「もう枯れてしまっている(けど処分しないの?)」と言ったので、「日本人はサビのあるのを有り難がるのですよ」と答えた。
「ほら、最新最高の素材を使った出来たてのピカピカの教会よりも、そこの角にある400年くらい前に作られたつつましい教会の隅にひそむ陰影の美、ってありますでしょう。」
その人は笑いを浮かべて何か言おうとしていた。日本の最先端ゲーム機かなにかを思い浮かべていたのかもしれない。
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犬を連れた奥さん
夕食前に1人で犬の散歩に行った。
近所の公園を通り抜け、運河を渡り、ショッピングストリートに入り、図書館の建物を通って、教会を見上げながら。
わたしは一日の中では夜明け前が一番好きで、日暮れ前がその次に好きだ。
今夕の気温は20度くらい、風はさわやか、通りにはもう観光客のそぞろ歩きがあるだけで、反対にテラスは大勢の人間で鈴なりになっていた。
教会の側を通ったら、3人の大学生くらいの男性が自転車を止めて地図を見ていた。
わたしは彼らの手前で左折して教会脇の小道に入った。そうすると後ろから自転車の音が聞こえて来、すれ違い様にベルを鳴らして3人がわたしの方を振り返った。
相当悪いものを見たのだろう、真ん中を走っていた子が教会前のロータリーの段差に前輪を激しくぶつけて転倒なさったのである。笑ってたけど。
近頃、わたしはあるケミカルピーリングに多大な関心を寄せており、この施術さえすれば人生がより楽しくなるに違いないというありふれた夢を見ているのだが、時計を逆回しにして19になれるわけではないということぐらいは覚えておこう(笑)。
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手打ちうどんはじめました
夏休みに入って3週間過ぎた。
娘は毎日充実した日々を過ごしているようで大変よろしい。
ある日、わたしも母親として、買い物に連れ歩く以外に何かしてやったほうがいいのではないかと思った。
子どもと遊ぶのが苦手なわたしでも、割とできるのが工作関係だ。
その伝で手打ちうどんを作ることにした。
手でこねたり、足で踏んだり、子どもは喜ぶだろうな...とレシピを探したら、ホームベーカリーで簡単にできるという情報を得た。
ここがわたしのダメなところだ。娘と楽しんで作るよりも、HBに作ってもらう方を選んでしまったのである。
結果は...
わたしは「すいとん」という食物を食べたことがないのだが、もしかしたらすいとんとはこういうものなのかもしれない。すいとんだと思って食べたから、誠に美味な炭水化物であった。
ゆで時間が足りなかったのか、麺が太すぎたのか、ゆでる時の湯の量に対して麺が多すぎたのかのいずれかが、うどん化しなかった原因だと思われる(HBがやってくれる以外のプロセスのほとんど全部)。
あとはやはり愛情が足りなかったのですかね。
次回は娘が夏休みの日記に書いてくれるくらいのネタになるよう、2人して「手打ち」したいと思う。
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