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Brugge Style
屋根裏の怪
わが居住エリアは、じめじめしたクモ屋敷たる地下セラーと、ほこり屋敷たる屋根裏部屋に挟まれている。
風水的に問題がありそうだが大丈夫なのだろうか。
わたしが冴えなのはこの環境のせいなのではないだろうか。でも取り除かないね。だって取り除いても冴えなかったら、冴えないのは自分のせいであるということを認めざるを得ないから。
地下セラーは、ワインボトルを補充しても補充しても決していっぱいにならないので、ワイン好きの大蜘蛛が住んでいると想定されている。
反対に屋根裏部屋には、思い出の品々や、得体の知れないパーツや、電化製品の箱などが秋の運河の底に溜まる枯葉のように堆積しており、妖怪ほこり吹きが今日もほこりを噴射していると思われる。
先日、屋根裏の箱にコンセントのエクステンションを戻しに行った時に、蛇腹のようなものが目に入った。すは、大蛇でも引っ越して来たのか。
よく眼をこらして見ると、それは箱に立てて並べてある夫の大量のLPコレクションだった。
ポール・サイモン、デヴィッド・ボウイ、プリンス、モーツアルト...
夫の青春。
妖怪「青春の思い出」。これは甘美で恐ろしい雪女のようなものであろう。
わたしが小学生の頃、生まれて始めて自分のために買ったLPは、チャイコフスキーのバレエ組曲3枚組だった。
他には何があったか知らん。
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夏の終わりの誕生日
夫の誕生日を祝い、これで今年の夏は終わり。
それでseason in the sunという曲を思い出した。
ほとんど内容のないチャラチャラした曲だ。が、「何か」がそこにあったと気づくのは、それが消えつつある時である、という思わず歌い上げたくなるような感情の発露が分かりやすく表現されていて良い。
夏の終わりを惜しむ曲、いろいろありますね...
この世のある種類のものは、失った後になってからしかそれが現実にそこにあったということが確認できない。そして失ったものはあまりにも美しい。
恋愛、青春、夢、真実、時間、時代、「本当の」私...そういった(ちょっとクサイ)ものだ。歌謡曲にそういう歌詞が多いのは偶然ではない。たぶん。
ごきげんいかがですか。
ここも再開する所存ですので、よろしければ時々ご訪問下さい。
ブログを書いていらっしゃる方はぜひお教え下さいませ。秋の夜長にうかがいたいです。
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