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白鳥の...




今夜、サンクト・ペテルスブルグ・バレエの「白鳥の湖」を見に行くことをとてもとても楽しみにしていたのだが、娘、回復せず。

娘が泣くのを見て、わたしまで泣き出しそうになった(おいおい)。
彼女が気の毒なのと、「巻き沿いを食ってしまった」という腹立ちと、「母親はいつも犠牲か」という自己憐憫(大した犠牲でないことは百も承知)である。

わたしにもうつったようで...弱気。


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An American in Paris





近頃、毎日日記をつけているので、友人に「どうしたん?」と聞かれてしまった(笑)。


ほとんど病気をしない娘の熱がひかず、予定はすべてキャンセルして蟄居中なのである(ご心配なく)。


子どもが熱を出すと一日の過ごし方に頭を悩ませる。


ソファでごろごろしているのは当然として、ヒマだからなんとな~くテレビを見たがる。
アニメばかり見られるのも親として罪悪感にかられるので、今夜はジーン・ケリーとレスリー・キャロン共演の「巴里のアメリカ人」を見せてみた。

ダンス満載で(主人公のジェリーはあんなにダンスが上手いのになんで画家?とか、男どもが同性愛的でありすぎはしまいか?とか、わたしには邪念が多いが)5歳の娘は熱中して見ていた。

レスリー・キャロンは全く美貌ではないのだが、華があってかわいらしい。独特の魅力がある。この当時の画像の色や質にぴったりの役者のような気がする。


この映画が作られた頃の人生は、あるいは世界は、今よりももっと鮮やかで単純だったのだろうか、などと考えてしまうほどの出来である。



おすすめ。


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サマー・タイム




クララの歌うsummertime、ええですな。


ではなく...
夏時間になった。

2日前の土曜日の午前2時に、時計の針を1時間すすめる。
春眠をむさぼる朝は特に損をした気分である。



.....




10代のころ。

ギリシャのアテネ郊外の野外円形劇場で、古代ギリシャの悲劇を演るとの情報を得て、送迎付きで販売されたチケットをとった。

ところが当日、ピックアップ指定の午後4時になってもなにも起こらず、時間はただ過ぎて行くばかり。

翌日チケット販売所にクレームをつけに行ったら
「サマータイムよ。知らなかったの?」
と言われた。

はい、知りませんでした。
ミラクル級のカルチャー・ショックであった。



.....



「今週末からサマータイムよ」と会う人会う人に、この世の終わりを予言するかのように言って回る人間はどんなところにでもいるようで(<義理の母)、しかしこういう人がいるからこそ、社会生活も円滑になるのかもしれない....

大人になったわあ、わたくしも。


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復活祭




ロンドンからばたばた帰宅すると、ブルージュは復活祭のにぎわい。


このお休みをきっかけに世界各地から観光客が戻って来る。

心斎橋筋もかくやのマルクト広場周辺の人込みの中にいると、英語、アメリカ英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語...
近ごろは韓国語や中国語の響きもめずらしくなくなった。



....



さて、復活祭の朝は、子どもたちにとってわくわくするイベントがある。
復活祭うさぎがチョコレートの卵を庭に隠して行くのである。




卵の中にはキャンディやおもちゃ



バスケットの中には食べきれないほどのチョコレートが集まり、その後、ティータイム。

うさぎの形のシナモン・クッキーを大量に焼いたので、キッチンから甘い香りが...

どんな文化にも、こういうお楽しみ行事はある(と思う)。
世界を分節するうまい手である。


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カクテル





ロンドンで好きなもの。


タクシー。
家屋。
公園。
美術館(今、ナショナル・ギャラリーで開催中のカラバッジオ晩年展はすばらしい!)。
ジェントルマン。


そしてカクテル。


ベリーニとか、コスモポリタンとか、ギムレットとか、魅惑的な名前の、魅惑的な形のグラスに入れられた魅惑的な色の酒。


ヨーロッパ大陸にはカクテル文化がない。

最近でこそ、マティーニとかダイキリなどのベーシックなカクテルを出すところがあるが、基本的に酒は割って飲むものではないのである。

わたしも普段は安いシャンパーニュ一筋なので、カフェバア全盛の80年代はともかくカクテルにはとんとご無沙汰していた。

が、カクテルが引き立てる女性の美しさを再認識し(おおアメリカっぽい。それにひとつひとつの飲み物がこれほど詳細なお話をまとっている飲み物が他にあるだろうか)ちょっと飲んでみたい気分がする。


ケンジントンのバアにて。




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