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無害ですが食べられます








高校生や大学生のお嬢さんがた向けの
小さいクリスマスプレゼントをまとめ買い。


ちょっと口にするのをためらうような色合いだが

飾るぶんにはかわいいし
インスタ映えしそうだし
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carbon life




ロイヤル・バレエでWayne McGregor作のChroma, Multiverse, Carbon Lifeの3本立て、最終日。


一番素晴らしかったのは最初のChromaだと思った。

振り付けも音楽もステージデザインも衣装もすべて最高っ! 

Alvin Ailey American Dance Theaterのダンサー数人がゲスト出演しており、うむ、こういう風に言うのはポリティカリーにコレクトでないのかもしれないが、肌の色が全く違うダンサー、黒檀のような色をしている人から、キャラメル色の人、雪よりも白い人まで、まるでこの色のグラデーションがこのプロダクションには不可欠であるかのように美しく、ほんとうに美しく、あまりの美しさに絶句。

これは古典作品になるだろうこと確実だ。


Multiverseは、少々散漫な感じでわたしにはピンとこなかった。

しかし、さすがと言おうか、マリアネラ・ヌネツ/Marianela Nunezは秀逸で、彼女が出るとがらっと雰囲気が変わる。
前にも書いたが彼女は内臓から動かして踊っているに違いない。すばらしい。


Carbon Lifeは、夫はラッパーを含んだポップ音楽とのコンビネーションをとてもよかった、楽しんだと言った。彼はダンス一般の鑑賞は嫌いではないが、教養・社交活動の範囲で好きという感じがする(<本人も否定しないだろう)。
でもわたしはあの音楽である必然性を全く感じなかったのだが...どうだろう。あの音楽を使うなら、もっと風刺が効いていていいのになあ。

しかし振り付けも、それを熟すダンサーも(特にFancesca Hayward、Olivia Cowley、 Beatriz Stix-Brunell)、照明なども、衣装もとてもよかった。

ここでもやっぱりマリアネラが出ると舞台の雰囲気が変わる。どれだけすごいの...



(写真はthetimes.co.ukから拝借しました。左側はエドワード・ワトソン/Edward Watson、娘が強烈に尊敬するダンサーの一人。もちろん彼もよかったです!)
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壁の絵 @ helene darroze at the connaught








一瞬、額に入った絵に見えはしないか。

ロンドンで一番好きな店、エレーヌ・ダローズは
インテリアも好きなのだが、
考えてみたら絵はハーストの「蝶」が1枚掛かっているだけ...
(もしかしたらハーストじゃないかもしれない)


窓から見える17世紀オランダの風俗画、
たとえばデ・ホーホ等の描いたような街の風景があるからか

ってわけでもないか。


今日は雷鳥がものすごくおいしかった!
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クリスマス前の街とペライヤのベートヴェン




週末のロンドンの人出ではそりゃもうすさまじかった。
クリスマス・シーズン突入...

それなのに、街の飾り付けが例年に比べて地味ではないだろうかと思っていたら、友達のメールにも地味な感じがすると書かれていたので、やっぱりそうなのだろう。

リージェント通りは大天使、通りがかって一番人気写真スポットかと思ったのは、コヴェント・ガーデン近くのスリングスビー・プレイス。

左写真はマリルボーン。

そういえば、百貨店リバティのクリスマス・ストアも何か勢いが足りないような...

この時期の商店は、やたらと「愛」にフォーカスしたコピーの看板をたくさん出すが(「愛してます!」とか「愛の季節」とか)、君たちが一所懸命愛しているのはわたしたちのお金だろう、と突っ込みたくなるので、いいや、勢いがなくても。

この類の看板を舞台にたくさん吊るしてなんらかのパフォーマンスをしたらどうだろう?



昨夜はバービカンでペライヤのベートヴェン・ピアノ協奏曲1番と3番を鑑賞した。"Perahia Palys Beethiven"シリーズで、次は2番と4番を2月に、そして5番を4月にという催し。

ベートーヴェンとペライヤというわたしの愛の対象!
ペライヤの音楽はこれこそが愛だよ、愛。

1番は、もしかしたらピアノとオーケストラが、濡れたサラダにフレンチドレッシングをかけてしまったときのように、なじまない、からまらない瞬間があったような気がしたが(素人の感想で申し訳ないです)、週末に見たロイヤル・バレエのCarbon Lifeのポピュラー音楽よりもこの第3楽章の方が聞いていると断然ウキウキと踊りだしたくなった!

3番は不覚にも泣きそうになった。

なぜこれほども感動させられるのか。
「愛」というような言語化できないものを表現しているからか?
「愛」看板の馬鹿らしさを思い出す。


クリスマス前はこうでなくちゃあ。
やっぱりロンドン、好きだ。
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beyond caravaggio




ナショナル・ギャラリーで開催中のBeyond Caravaggio展へ。

カラヴァッジョと、その後継者カラヴァジェスキ(「カラヴァッジョの絵画を研究し、その作風を真似た追随者はカラヴァジェスティ (Caravaggisti) と呼ばれることがある(カラヴァッジョ派、カラヴァジェスキとも)」(ウィキペディアより)の作品を並列し、比較する展覧会。


ナショナル・ギャラリー所蔵の数点も優れたコレクションだが、アイルランド国立美術館蔵の「キリストの捕囚」や、カンザスシティのネルソン・アトキンズ美術館「洗礼者ヨハネ」も来ている! でも、でも、もっと世界中からもっと集めて欲しかった!

同じように、もっとカラヴァッジョ作品を見たいと思った夫は、「カラヴァッジオ作品をたどる旅」を計画したいと言っている。
80年代のはじめ、アメリカでカラヴァッジョ展を見たわたしも同じことを思った。あれから30年か...

来年の夏、ほんとうに行けたらいいなあ。ローマからナポリ、そしてマルタとシチリア...(写真はそんな彼が早速ミュージアム・ショップで購入した画集)


閑話休題。

"beyond"は、カラヴァッジョ「以降」にすぎず、カラヴァッジョを「超えた」芸術家は結局ひとりもいなかったのか、という印象だけが強く残った。ルネサンスの影響から初めて逃れ、

「フェルメールも、レンブラントもベラスケスもルーベンスもラ・トゥールも、カラヴァッジョがいなければ登場しなかったといわれている」(宮下規久朗著「カラヴァッジョへの旅 天才画家の光と闇」15ページ)ほどのイノベーター。


「キリスト教史上もっとも重要なパウロの回心の奇蹟は、超自然的な光や神の顕現によったのではなく、すべて余人のうかがい知ることのかなわぬパウロの脳内で起こったという近代的な解釈が提示されたのである」(204ページ)と賞賛されるモダンさ。

展覧会のパンフレットやオーディオ・ガイドには、「彼の絵画を理解するには特別な知識が必要ない。その主題の分かりやすさ、モデルのリアルさ」が彼のモダンさの理由であると強調されていたが、

「奇蹟というものはすべて内面的な現象であり、神も信仰もつまるところ個人的な内面や心理の問題に帰着する。とはいえ、神や奇蹟を否定することはできず、たしかにそれは存在する。こうした考えは、カラヴァッジョ固有のものというより、フィリッポ・ネリ、イグナティウス・ロヨラ、カルロ・ボロメオ、アビラの聖テレサといったカトリック改革期の宗教家たちによって形成された、個人と神との対峙を重視する宗教思想を反映したものであろう。しかしそれを説得力のある様式ではじめて視覚的・触知的に知事し得たのがカラヴァッジョだったのである」(208ページ)、繰り返しになるが、これこそが彼のモダンさを理解するキーワードでしょう。


宮下先生の「カラヴァッジョへの旅 天才画家の光と闇」、この展覧会を機会に読み返した。
おもしろくて読みやすく、おすすめです。
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