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トマソン天国




5月のある日の「魔法学校」の記事で、ブルージュは超芸術「トマソン」天国だと書いたら、友人から特筆すべき数の反応があった。
やはり彼彼女らとは嗜好が似ているのである。...ばかばかしいもの好き。


例えばウチにある超芸術は


無用窓

塞がれた暖炉(わが家にある暖炉5つのうち、活動しているのは1つ、使えるかもしれないのが1つ、他3つは塗り込められている)。これは純粋タイプに分類すべきか。

ヌリカベ

無用窓の変形タイプ?
外から見ると家の窓、内側から見ると...書き割り?お仕置き部屋?なんやこれは。

すごい、ウチってトマソン美術館(笑)!







街に出ても激しく気にかかるものがある。

無用扉

無用壁(勝手に命名)


こういうばかばかしいテーマを持ってブルージュを歩くのも大変楽しいのである。

唯一の本当の旅は、プルースト指摘したように、同じ一対の目で幾百の異なった国々を旅することではなく、幾百対の異なった目で同じ国を見ることであるのだ。


無理矢理高級なオチをつけても、ばかばかしいものはばかばかしい(笑)。



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ドイツの薔薇




中年ゆえ、マダムブランドの化粧品をローテーションで使っている。


高価で優れた化粧品でも、継続して使用すると肌が慣れてくるのか、わたしの加齢スピードに追いつかないのか、次第に効果が薄れてくるので、3~4週間おきで例えばプレリーシリーズからシスレーシリーズへ、いう具合に変えるのだ。

でも...正直言うと、これだけ高価なのだからもっと結果を期待してもええんちゃうん?といつも思っている。



近所のナチュラルショップにはオーガニックの化粧品がおいてあり、ヴェレダは娘用に買うことがある。
自分用には「オーガニックよりもケミカルばりばりの化粧品の方が錬金術的な(うさん臭い)効果がありそう」という思い込みで、使ったことはなかった。

が、近頃、ドクター・ハウシュカ(Dr. Haushuka)の薔薇のマスクが加齢肌に効く!というハナシを聞き、マスクという形状、リフティング/保湿効果を謳ったもの、薔薇の香りのものに弱いために「だまされた気分で」買ってみた。

ところがこれが抜群に良かったのである(@コスメの評価も高い)。使い心地も、香りも、期待した効果も確実にあった。
ゲランのサクセス・フューチャーを買うつもりだったが、ハウシュカの他のラインを使ってみることにした。


「28日間で肌を正常化する」という夜用アンプル、Rhythmic Night Conditioner。
形態は1/2回分がガラスのアンプル入りで大変好み(つまりこのアンプルを毎晩2本使用)である。

取り出すとどう見てもただの「薔薇の香りがかすかにする水」。しかもごくごく少量。今までこってりクリームをたっぷり使い慣れた乾燥肌には不安...でも一晩くらい...と我慢したら。

これ、いい!いい!めっちゃいい!
薔薇のパックよりもさらにいい!

かすかにつっぱるような気がするが、乾燥したときのつっぱり感とは違う。つっぱっているのに笑っても皺にならない(張りがでるということ?)。
そして翌朝はさっぱりしっとりで、まさに「肌が正常化」した感じ!

ワタシの場合は乾燥した鼻の周りが赤くなっていたのだが、すぐにそれが消え、それだけでもかなりうれしい。もっと前から使っていればよかったよ。

28日サイクルで、1年に4回この手入れをすればいいらしい。このアンプルのみで他には何も必要ないから、化粧品が好きな割にはめんどくさがりのわたしにはぴったりである。

最近はおすすめするものが何もなかったが、これはおすすめよ~。


これをきっかけにLavereのなどのドイツオーガニックブランドを使ってみようと思う。
なにやらすごいリフトアップセラムがあるらしいのだ。わくわく。



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大暑に




危なかった。季節の感覚を失うところであった。


近頃では、友人から涼しげな真っ白い蘭の写真入り暑中見舞いはがきが来ても
『?』
理解するのにしばし時間が必要だったくらいだ。

このところずっと初冬のようだったからである。


やっと今日は25度を超えたか超えないかの夏日...大暑やもんな。

娘とそのお友達を連れて室内遊戯場へ行ったら、トタン屋根は猫も逃げ出すほど熱せられ(ゆえに屋内は温室状態で)ガラガラ、

バタイユを語る古~い浅田彰と中沢新一の対談を取り出して読もうとしたが、はあさっぱり集中できませんわ。
暑苦しいなあ。なんでこんなもん持ってきたんやろ...
巻末のピナ・バウシュ論が読みたかっただけと思い出したのは帰宅してからだった。



このところ駆使していた軽いコート、もうそろそろクリーニングに出したい。いや、出したら途端にまた寒くなりそう...



帰路、車のラジオから、20年前のヒット曲”Ella Ella”の、ベルギー人歌手によるリメイクが流れてきた。最近やたらと聞く。
(この前までは1986年のVoyage Voyageのリメイクだった)

フレンチポップスって、同語反復を好むのか(笑)?

それにしてもこの歌手、暑苦しい歌い方するなあ。

1988年のFrance Gall(<実は好き)にはもっとキッチュな哀愁があったよ。



暑苦しいと文句を言うやら、やっと暑くなったと喜ぶやら...季節感はどうやら「考えなくては思い出せないもの」となりそうな予感がする。

意味不明。

一番暑苦しいのはわたしや。


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箪笥・長持ち・物持ち




ウォータールー通りのC店で店員さんに、「そのドレス、すごくステキ。いつのシーズンの?」と聞かれた。

はあ、10年前の...


10年前の夏、ヒューストンで急にカクテルドレスが必要になり(いつもは必ず夜用の服を一組は持っているのだが、娘を妊娠中だったので用意しなかったのだ)、C店に駆け込んで購入したのだった。胸の下から切り替えになっているデザインを選んだのは、出産後も着られるように普段と同じ34サイズが欲しいからだった。

丈が長過ぎたのを夜に間に合うよう数時間で直してもらい、おかげで今も着用している。


わたしは物持ちが非常によく、10年もの、20年ものの服も結構着ている。

ジャケットやコートは、肩、ラペル/襟、袖の大きさや形が古くさくなると着られないが、シンプルなワンピースやドレスなどは大丈夫。
靴も意外にデザインが古くなると目立つ。
パンツは腰の位置や幅などに微妙な変化があり、おしゃれの達人でないと難しいのではないだろうか。


先日驚いたのは、15年前に買った張りのある絹のドレスが、例えば古い大島のような手触りになっていたことである。これは生地が抜群に良いために起こる”大島現象”と考えていいのだろうか?あるいは単に古びたということだろうか?(日本人の美意識は古びたものを愛でる、というところにもあるのだが)



先の店員さん、「古くならないのがCの偉大なところなのよね~。いずれはお嬢ちゃまが着るんでしょうね~。」と言った。
そうなのだ。日々散財するたびに自分にそういい聞かせているので、着てもらわないと困る(笑)。

中には「アート」と割り切って購入した服もある。
実際に着て歩くには難しすぎるデザインだが、時代とデザイナーの才能の真髄としてどうしても所有したい欲に駆られて入手したものだ。飾っているわけではないので箪笥の肥、眼の保養以外の何ものでもない。でも服好きは時として「アート」に運命の巡り会いをしてしまうのだ。


「保存するなら、絶対吊るしちゃダメなのよ。寝かせて保管しないと。ほら、日本の着物を入れるタンスがあるでしょ? あれなんかいいわよね」
と教えてくれたのはパリの古着屋のマダムであった。


桐の和箪笥、憧れである。
デザインも優れているし、物持ちのいい者としてはいつかは一竿欲しい。
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花も紅葉も なかりけり




あまりにも、悪寒がするほど寒いため、今朝はとうとうセントラルヒーティングを入れた。


家電屋ではクーラーが半額になっており、
おもちゃ屋では家庭用プールが山積みになったままであり、

家具屋の前にディスプレイされた涼しげな庭用家具の間を風が吹き抜けてゆく。


母の日に娘からもらったひまわりは太陽を求めて背丈ばかりひょろひょろ高くなり、もう2メートル以上にもなった。花をつける様子は全くない。


ブルージュから四季が消えてゆく。
年中、13~19度くらいの日中、0度から6度くらいの夜と朝。
細い雨、白い空。



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