しばらく法座の話題が続いたので、久々に親子コミュニケーションの話題を。
前回はちょっと重い話題になったので、今回は少し軽く。
私が子どもを呼ぶ時、「○○ちゃん」「○○くん」と名前で呼ぶようにしてます。
きっちりフルネームというわけでなく、名前の頭の文字を取った愛称ですが。
「えっ、そんなの当たり前」と思われますか?
おそらくほとんどの方が、普段はそう呼んでおられると思います。
では、怒る時はどうですか?
「あんた、えーかげんにしーやぁ」
「お前は、はよせんかい」
「おのれはぁ…」
こういう呼び方が良いか悪いか…自分がそう呼ばれたときの気持ちを思い出してみてください。
「でも、癖でどうしても言ってしまう」という方、別に責めてはいませんよ。
このことをちょっと気にかけるだけで、その後の展開が変わるんじゃないかなと思っているんです。
「あんた」とか「お前」とか言ってしまった時に、このことが心によみがえってきたら、一度名前で呼びなおしてみてください。
その一瞬だけで、ちょっとだけでも落ち着くことが出来ると思います。
ほんの少しだけでも、言い方が丁寧になったら、その後子どもに対して伝えたいこと、やめて欲しいこと、やってほしいことを、伝えやすくなってきます。
怒鳴られるだけよりも、相手にしてもらっているという感覚。
子どもって、そういうところを敏感に感じてるんです。
私の知っている人も、「お前」っていう言い方はしたくないと考えておられます。
でも、怒りの感情に襲われると「お前」呼ばわりしてしまっている。
その後は感情の方が先にたって、「叱って正す」よりも、「怒って言いたいことを言う」だけになってしまうようです。
私自身も、感情に巻き込まれている時は、お前呼ばわりはしませんが「○○!」と大声で呼び捨てにしています。
そのとき、一息ついて「○○ちゃん」と言い直して、自分も落ち着かせ、相手も落ち着かせ、それから伝えることを始めます。
落ち着けたら、目線をあわす余裕や、ボディタッチする余裕も出来ますからね。
まぁ、なんでもかんでも、すぐにうまくいくって事ではないのですが…
ちょっとこのことを心に停めておけば、少し違ったコミュニケーションへの一歩になるかもしれませんよ。
親子コミュニケーション 0 「序章」
親子コミュニケーション 1 「同じ目線」
親子コミュニケーション 2 「ありがとう」
親子コミュニケーション 3 「きれい」
親子コミュニケーション 4 「しつけ 暴力 虐待」