クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

松浦静山と「甲子夜話」(クリン家ドライブ長崎旅行・3)

2018-01-03 | 旅行記

ひらど(長崎県平戸市)は、大名・まつら(松浦)氏

じょう(城)下町

 まちの中心には、代々、「松浦の殿様」がくらした、

平戸じょう(城)が、たってます

 クリンたちが、今回、平戸を おとずれた理由は、

うちのチットが、まつらせいざん(松浦静山)

という

ここの・とのさまの、

ファンだからです

チットは 学生時代、「平戸藩主・松浦静山

日記をよみ、

 (いつか、平戸に行ってみたい)と、思うように

なりました

 

まつらせいざん(松浦静山)とは、江戸後期、

「博覧強記な、切れ者・老公」として、いんきょ(隠居)してから

有名になった、

とのさまです


  

彼の日記は、

62~82さいまで、毎夜・書きつづけられた

その名も

「甲子夜話(かっしやわ)」

 

内容は、せいざん(静山)が、見聞きした、政治どうこう(動向)、

対外じょうせい(情勢)、

 「大塩平八郎の乱」「ねずみ小僧」などの

大小事件・・、

世相や、ふうぞく(風俗)・・などが、

 じゅうおうむじん(縦横無尽)に つづられており

てんけい(典型)的な「学芸大名」の、知的レベルが

うかがえるものです

 

せいざん(静山)は、後の世に のこすことを そうてい(想定)し、

まじめに

この日記を 書きました

ひじょうに細かく、正しく、きろく(記録)しようと、

努力したので、

 はからずも、その「史料的価値」は 高まり

現代の 時代小説家たちに、数々のネタを 与えました

 チットいわく、 

この日記の、一番の 醍醐味は、静山が、心のうちを

さらしていることかな

 ふつう、殿様が 何を考えているか?なんて わからないけど・・

 この人、けっこう ストレートに、心情をさらすのよ

 若いころから 才気もやる気もあった自分が、

外様大名ゆえに出世できないそのくやしさ。

 大名の本音なんて、そうそう聞けないよ 

でも、

くすぶりながらも、

老いてなお、

一定の存在感を 示さずにおかない

 こんな日本の西の端に、そんな気骨をもった

大名がいたという

事実が、

わくわくするの」(チット)


・・・・・


 公開されると、はずかしいこともある

せきらら(赤裸々)な

きろく(記録)・・。

 しかし、そこにこそ 息の通った、にんげんの

れきし(歴史)が

立ち上がる


 それが、きちょう(貴重)なのだと、チットは 

力説するのでした


・・・・・


 (そういえば、チットも、学生時代から十数年、

日記つけてたな


思い出したクリンは、

 家にかえってから、チットの昔の日記を 引っぱり出して、

こっそり

よんでみました



(どれどれ・・)


<1999年>

 「25歳を迎え、今の自分を納得させられるような、

そして今後の自分の生き方に 申し訳が立つようなことがしたい。

こう思って、

今日は一日かけて、小論文を書いてみる。四苦八苦。」



お~っと


 いきなり、こっぱずかしい・せいうんのこころざし

(青雲の志)(ププっ


 「やだあ 何読んでるのよお もう~~、こんなの、

全部捨てる」(チット)


 くらしに追われる・シュフ(主婦)チットも、

若いころは

それなりに、

ギラギラしていた


と、わかると、

 日記って、やっぱり、その時々のセキララが

あらわれる、

きちょう(貴重)な

にんげんの 史料だと、

かくにん(確認)できたり・するのでした


ぜったいに、

すてないで

とっておいて・・


チットを いじるのに、使おう 






(その4、「平戸銘菓・カスドース」に、つづく)







 

 

 

 

 

 

 

 

コメント (4)
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