6月に行いました「苗族の刺繍鑑賞お茶会」
今回は7月8日のブログ「刺繍編」に引き続き「お茶会編」です。
ボリューム満点の苗族の刺繍、藍染めをゆっくり見ていただくとともに、その故郷、ルーツのお茶も味わっていただきたい・・というお茶会です(*^-^*)
シンプルなテーブルセッティングですが、真ん中に敷いたランナーは苗族の刺繍のリメイク品でわたしの所有品です。
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こちらに出会ったのは2020年。世界を旅しておられる女性から「貴州省の刺繍のリメイク品」として譲っていただいたものです。
苗族の刺繍に出会っていたとは・・・
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お出ししたお茶は、ウエルカムティーには福州の「ジャスミンティー」、貴州省雷山の緑茶「銀球茶」、最後は台湾の烏龍茶「阿里山高冷茶」です。
今まで中国や台湾のお茶を飲んだ経験がない方も無理なく楽しんでいただけるお茶を選びました。
冷たいジャスミンティーの上品な香りはひんやりと暑さをやわらげてくれ、みなさんのお顔がホッと緩むのがうれしかったです。
パワーやエネルギーが強い刺繍や藍染で部屋の中はいっぱい。
冷ジャスミンティーはお茶会のスタートから最後まで、つど自由にお召し上がりになれるように。
グンと上がってしまった気をやさしく下げつつ香りで回してくれるので、気が上がりやすかったり、暑さでのぼせ気味の方にはぴったり。
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また小さなお皿には、手作りのクロタン・ココや水俣産河内晩柑のピール
ナッツ、デーツ、お豆などなど・・・
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二つ目のお茶は「銀球茶」と呼ばれるように茶葉を小さな球状に丸め固めた緑茶です。
このお茶が作られた「貴州省雷山」は苗族のルーツの地と言われているので、このお茶を選びました。
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ガラス茶器の湯の中でゆ~~っくりと茶葉が開いていくのをみんなで待つ時間も楽し(*^-^*)
開いた茶葉は想像以上に繊細で可愛らしい♪
「とても柔らかいので食べてみて~」とおすすめしました。
口の中にほろりと広がる柔らかな苦みはやっぱりお茶よね!
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銀球茶をゆっくり味わっていただき、本日のお供ふたつめ「ハト麦と緑豆のお汁粉」
お汁粉といっても直接砂糖は入れずに黄色い氷砂糖で作ったシロップをお好みでかけて召し上がっていただきました。
そのほうがハト麦や緑豆の優しい味を感じられるから♪
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中国や台湾で夏バテ防止、夏の定番のおやつだそうです。
さて刺繍もつど見ながらお話も弾んで・・・
テーブルの上はかなりにぎやかに(*^-^*)
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三つ目のお茶は台湾の烏龍茶を♪
清香型と焙煎を程よくかけたもの、どちらか一方を選んでいただきました。
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清香の高山茶は蓋碗で。焙煎をかけたほうは茶壷で。
景徳鎮の茶杯と茶托でどうぞ♪
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三つ目のお供はがらりと趣を変えて季節のスイーツです。
アメリカンチェリーをたっぷりと使ったパウンドケーキ「スリジエ」と赤ワインと赤いチェリーで作ったソース「スリーズ・フランベ」にはキルシュがほんのり香ります。
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生のアメリカンチェリーが出回る季節しか作れないこの一皿。
毎年楽しみにしてくださる方もいらっしゃるほどの人気メニューです。
わたしも大好き🍒🍒
徳田志保さんの大切なコレクション苗族の刺繍たちをお借りしての鑑賞お茶会。
このたびは半月の間に8回行わせていただきました。
苗族の刺繍はその生活の中で日々家族を思い、暮らしを楽しみながらコツコツと紡がれ、母から娘へ何世代にもわたって伝え続けられた本物の手仕事。
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徳田志保さんのコメントを引用させていただくと・・・
「あれらは中国のお茶の産地に通っていた頃に、いつも経由する上海で刺繍を売っていた苗族の人達と出会ったのがきっかけで、収集したものです。当時は貴州の家に泊めてもらったり、貴州省の東南部を周遊するのに同行してもらったりしました。あれから彼此20年位経ちますが、今も仲良くしてもらっています。」
「私はこの刺繍達から、お茶の香りにも色があり、それを重ね合わせることでお茶にも様々な表現が生まれるということを教わりました。」
お茶の香りに色がある・・・私はまだ徳田さんの境地には至りませんが、
これらの刺繍たちと生活を共にし、お茶を淹れて飲むうちに、お茶を国や地域で区別して扱うこと、接することにますます違和感を感じるようになりました。
それはお菓子にも感じることで、国境や地域の特徴は尊重しつつ、共通の部分をおおらかに大切にしていきたいと思います。
そしてお茶を楽しむにしろ、学ぶにしろ、お茶だけ見ていたらもったいない。
もっと大きく周辺のことを縦軸横軸広げていってもよいなぁと。
「茶縁」と呼ばれるものがあるのなら・・・私はあると信じています・・・
きっとその「縁」が大好きなものをつなげて広げてくれるのだと。
徳田志保さん、そしてお茶会にご参加くださったみなさま、また今回はご参加できなかったけれど興味を持ってくださったみなさま、ありがとうございました。
もしかしたら・・・またいつかこのような会をしたい・・できるかも。
今回残念ながら登場させられなかったたくさんの刺繍たちも紹介できたらなぁ(*^-^*)