前回の「日々こぼれ話☆年寄りの名言#1」、思いがけなくみなさまのご好評をいただけて嬉しかったです。
「日々こぼれ話」、その名前の通り、日々暮らしている中で、ふっと心に残ったこと、興味のあったことなどを、主婦の目から、子育て中の母の目から、介護ヘルパーの目から、そして女性の目から、ブログに書いてみようと思って始めました。
さて、今回は前回のYさんのお話の続き♪主役のたぬき君も登場いたします♪
前回をお読みでない方はぜひ「日々こぼれ話☆年寄りの名言#1」をご覧くださいね!
「犬やネコじゃあるまいし・・・」と、訪問するヘルパーにちょっぴり憎まれ口を言ってしまうYさん。
一週間に一度の訪問の私のことは覚えることはなかなかできません。
なので、訪問のたびに簡単な自己紹介から始まり、「あんた、初めてやったかいな・・・?」という質問に、「今日は○回目ですよ~♪」という風に答え・・・ということから始まります。
また、1時間のケア中でも、キッチンでお料理などしてYさんから私の姿が見えないと10分ほどの空白でも、「誰か来てはるの?」と、私の存在もあやふやになられることもあります。
なので、お料理やお掃除をしながらでも、頻繁にYさんのベッドサイドまで行って何かと声をかけながら仕事をします。
Yさん、ベッドに仰向けで天井を見ているか、もしくはこちらに背中を向けて横になっておられることが多いので、「Yさ~ん、玉子焼き、お砂糖入れます~?」「Yさーん、トイレいきましょうか?」という風に話しかけるわけです。
するとYさんから意外な一言が・・・!
「なぁ、そのYさん、Yさんっていうのやめてもらえんかぁ。ここにはあんたと私しかおらへんねんし・・・」
私、思わずこっそり噴出してしまいました(笑) ほんと!いや~するどい一言です。
「ですよねぇ~!これは失礼いたしました!」というとYさんも可笑しそうに笑ってしまいました。
人には「無くて七癖」といいますが、普段の何気ないしぐさや会話にもそれぞれに癖があり、それはなかなか自分自身ではわかりません。
Yさんのクリーンヒット!がきっかけで、その後もいろいろしゃべりながら
「あ!またYさんって呼んじゃった!」「だから、あんたと私しかおらんって~」とまるで漫才のような会話が続いてあっという間の1時間。
で、帰る挨拶をしに行くと、Yさん、やっぱりちょっと寂しそう。
声のトーンもすこし低くなって・・・・
「まぁ、年寄りっちゅうたら、口は悪いし、古だぬきやから、あんたも大変だろうけど堪忍してや・・・」
古たぬきって!?Yさん自身のこと?それとも・・・
思わず返答につまってしまいました(; ̄ー ̄A アセアセ・・・
すると・・・
「年とってる分、年寄りいうたらみんな古だぬきで若い人はいやな思いするかもしれんけど、まぁ堪忍したってや~」
Yさん、私が聞こえなかったと思ったのか、それとも私のドギマギを見透かしたのかもう一度そんな風におっしゃいました。
参りました~!ほんとマイリマシタ!(滝汗!)
お年寄りの隠れた本音が見えるようです。
ご自身だって若くて元気な頃があったのだから、自分よりも若い人の気持ちもわかるし、できれば苦労やお世話かけたくないのはお年寄りの年長者としての優しい思いやりの気持ちなのかな・・・。
3回目の訪問のとき、封を開けてないあんぱんが枕元にあったので、「召し上がられますか?」と聞くと、開けようとしてあかなくて困っていたそうです。
封を開けておいといてほしいというので、しばらくして様子を見ると横になったまま半分ほど召し上がっておられました。
水分も取れるように少しベッドの背を上げると、Yさんがおっしゃいました。
「ネズミみたいにちょびちょび食べてます」
そっか~!Yさん、人の行動を動物にたとえて表現するのが得意なんだわ!
ネコや犬みたいに・・・といい、古だぬきといい、ネズミといい、なかなかシュールなセンス。
とまぁ、こんな風に日々の風景をブログに切り取っています。
サラリと読んでくださるとうれしいです。
では、またね♪See You~♪