日々茫然

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『造形集団海洋堂の軌跡』展

2006-11-24 | アートの話
広島市現代美術館へ、『造形集団海洋堂の軌跡』展を見に行ってきました。



海洋堂といえば、チョコエッグ
私も一時ペット動物シリーズを集めました。
小さいのに、毛並みや些細なしぐさまでものすごくリアルな猫のフィギュアに、感動したものです。
大学では彫塑を齧り、自分でも立体作品を作っていたので、巧みな立体造形作品が大好きなのです。
私自身は、目に見えるものを普通に立体に再現するのにも四苦八苦していたので、自分がやりたくてもできなかった技術やセンスがある、という作品を目にすると、完全に魅了されます。
藤城清治さんの作品展の時もそうだったのですが、特にこだわりの感じられる細かい細工物が大好きみたいです。

展覧会では、まず1室目に、海洋堂の名を世間に知らしめたチョコエッグなどの食玩フィギュアの実物がズラッと
ものすごい数ですが、あまりに精巧で、つい1個1個凝視しちゃいます。

その後、模型販売店からスタートした海洋堂の歴史(海洋堂初期の帆船模型がこれまた精巧)、プラモデル→オタクに大人気のフィギュアへと移行する文化の流れ、海洋堂で活躍する(フリーの方も含む)造形師の個別展示などでした。

特撮やアニメなどのフィギュアには、懐かしいものもありましたが、キャプションにキャラクターの名前しか書いていなくて、作品名が分からないので、「あ~、懐かしい、見たことあるけど、コレ何に出てたキャラだったっけ?」とモヤモヤしました。
まして、最近のものは、さっぱり分からない…

一番良かったのは、チョコエッグの動物を手がけられた「松村しのぶ」さんです。
ちなみに、チョコエッグの解説書に書かれていたので名前は覚えていたのですが、すっと女性だと思ってました
動物や恐竜の生態にまでこだわって再現された、今にも動き出しそうな芸術的な作品でした。
開いた口の奥の小さな歯の1本1本まで手を抜かない造形が、感動的

日本人は、昔から手先が器用で、細部にまでこだわった細工物が得意でした。
その血が今も生きているんだなぁ、なんて思ってしまいました。

こちらで、展覧会のバーチャルツアーなどが見られますよ造形集団海洋堂の軌跡
コメント (2)
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