『重力ピエロ』 伊坂幸太郎 ★★★★ (ミステリー)
『グラスホッパー』 伊坂幸太郎 ★★★☆ (ミステリー)
『チルドレン』 伊坂幸太郎 ★★★★ (ミステリー)
『ニンギョウがニンギョウ』 西尾維新 ★ (不条理?)
『水木しげるの憑物百怪 上』 水木しげる ★★★☆ (図画集?)
『沙高楼綺譚』 浅田次郎 ★★★★ (ミステリー?)
『シモネッタのデカメロン』 田丸公美子 ★★★☆ (エッセイ)
『世間のドクダミ』 群ようこ ★★★ (エッセイ)
『かわいい子には旅をさせるな』 鷺沢萠 ★★★★ (エッセイ)
1月は少なかったです。
前半伊坂幸太郎祭りみたいになってましたが、その後、図書館が年に一度の整理休館で2週間ほどの休みに入ってしまいました。
その間は、著作権切れ作品を無料でダウンロードできる携帯サイトで夢野久作とか読んでました。
『重力ピエロ』、『グラスホッパー』、『チルドレン』
3つの中では『重力ピエロ』が一番面白かったかなぁ、という感じです。家族みんなが魅力的な人物でした。『ラッシュライフ』のカッコイイ泥棒黒澤さんが出てきたのも嬉しかった。『グラスホッパー』は、悪い奴や殺し屋ばっかり出てくるので、ちょっと辛い。面白かったけど。『チルドレン』も悪くなかったけど、他の作品に比べて軽い感じの短編集でした。
『ニンギョウがニンギョウ』
「妹が死んでしまったので映画を見に行く」という主人公。死んだのは、23人いる妹の17番目で、死ぬのは4回目。…図書館で見かけて、活字や紙質がレトロで凝った造本で、しかもすごく薄い本だったので、読んでみてもいいかなと思って借りましたが、冒頭から「何じゃコレ」と不安になりました。ネットで調べたら、「不条理小説」で、「西尾維新ファンでもうかつに手を出さない方が…」と書いてありました。失敗した…読み進めるのがこんなに辛い本は久しぶりでした。よっぽどやめようかと思ったけど、根性だけで読みました
『シモネッタのデカメロン』、『世間のドクダミ』、『かわいい子には旅をさせるな』
女性のエッセイ3連発。田丸公美子さんは、イタリア語通訳としての経験談を面白おかしく書いてありました。イタリア人て本当にこんなにいつも恋愛の事ばかり考えているんだろうか
群ようこさんのエッセイは、一時よく読んでいましたが、久しぶりに最近のエッセイを読みました。辛口で痛快な文章が面白かったんだけど、最近はちょっと説教臭くなってる気がします。
鷺沢萠さんのエッセイも久しぶりです。昔2冊ほど読んだのですが、その後新しいエッセイが出ている事に気付いていなかったです。 2004年に急逝(自殺)されましたが、亡くなられる直前まで書かれていたエッセイも収録してありました。自分の失敗談を面白くさらけ出し、世の中のおかしいと感じたことを書く時も表現がきつくなく、相手を一方的に責めるような論調は抑えてあり、とてもニュートラルな姿勢で読みやすかったです。アメリカや韓国で暮らしたりして、「色んな考え方の人がいる」ということをよく知っていたからかもしれません。この方がこの先も年齢を重ねられたら、どんな文章を書いたんだろう、もっと読んでみたかった、と思いました。