或る高校の艇庫を見せて頂きました。
Tの原小のTさん、昨日はありがとうございました。
ボートと言えば思い出す事があります。Tさんにもちょっとお話ししましたが、
以前、大高同窓会の時、クラスメイトと思い出話し中でも1番印象深いのがボートに関係しているんですよ。
随分昔の話なので、記憶違いの部分もあるかもしれませんが、思い出しながらお話ししましょう。
お付き合いください。
それは今から三十数年前の1977年。
私が大高3年生、18の夏のある日の出来事です。
私は3年2組の理系組でした。アッパーではありません。
女性はクラスに3人でした。当時その3人の1人は「看護婦(今だと看護師)になる!」、1人は「薬剤師になる!」、1人は「インドへ行く!」とか言ってましたっけ。
その日は夏期補習の最終日。翌日が日曜日だったので8月27日でしょう。
2学期開始まで休みが数日しかありません。補習は午前中で終わりだったんだと思います。そんな開放感たっぷりの午後の時間に何かやりたい気持ち、分るでしょう。ねっ。
この日仲間とボート部の船で大草沖にある小さな無人島へ上陸しようという計画を立てていたのです。実は、当時のボート部キャプテンが同じクラスだったので、その前にも何度か仲間数人とボートを漕がせてもらってたんですよ。ご経験の方は分るでしょう。波の上を走る爽快感は素晴らしいものです。
その時に「じゃぁ、今度、あの島で・・・」と成った訳です。本来、部の練習は艇庫から目視出来る範囲内でする事と決まっていたんじゃなかったかな。キャプテンがそう言っていたようでした。多分その日は部活は休みの日だったんだと思います。
計画の内容は
上陸地近辺にてタコ引きをしてイイダコを調達し、それを茹でて食す。
準備するものは、タコ引き道具、タコ引き用のボート、固形燃料、なべ他必要と思われるもの。尚、食べ物は任意持参することも可。
飲み物はジュース類以外も当然可。銘柄は調達班に任せる。
参加人数はボート部キャプテンも含めて8人。
平○和幸(ボート部キャプテン)、平○勝也、遠○聡、中○光義、赤○幹雄、谷○勉、羽○野和彦、そして友ちゃんの8人。(と私は記憶しています)
そして参加するにあたっては厳しい服装の決まりがあったんですよ。
それは『参加する者は、上はTシャツ、下は競泳パンツとする!』
アハハ、誰が言い出したんでしょうかね。なんか私だった様な気もします。
元々、この計画はボート部の規則違反の行為。やることに多少の後ろめたさもあって、せめて格好ぐらいは人に見られても大丈夫なようにと考えたんだと思います。
さて、各人準備・調達品を持ち寄りお船倉跡側の艇庫に集合。荷を積み込んで乗り込みます。お借りした船は確かオールが6本の船でした。
天候は晴れ、波はほんの少しあるだけ。
向かった先は大草駅沖の無人島。
距離にして約3km。時間は30分~1時間ぐらいだったんじゃないかしら。
ワイワイガヤガヤ、楽しく、そして爽快に船を走らせ目的地に到着。
島には既に先客がありました。(記憶ではですが)
漁師さんが網の手入れをしていました。
或る者達は早速喉を潤し、或る者達(確か2人)はボートでタコ引き、そして、また或る者は岸辺を食べ物探し。
結局、タコは1匹も採れずじまいでした。
思い思いに時間を過ごし、そして、いい気分。
やがて大学生らしいグループ5・6人が船でやって来ました。彼らはここでキャンプするみたいでした。
時間も経ち、そのうちに強い風が吹き始めています。
波も少し荒くなってきたため、酷くならないうちに帰ろう、と後片付けを済ませ乗船。
タコ引き用のボートはロープでつないで引いていくことにして出発。
島では南側の風下に居たため風と波の様子がはっきり掴めてなかったんですが、島から離れてみると以外に荒れています。
幾つもやってくる波に揺られながら「おぉ!おぉ!」 「合わせて漕げよ~!」 「あっはっは!」と飲みものの効果も現れて、海が荒れているのが楽しいばかり。
この時誰がどの位置に座っていたかは記憶しておりません。
オールを漕いでる6人は後ろ向きでしょう。一番後は進行方向に向かって座っていたはずです。
キャプテン平○が「波を横から受けんごと船ば向けんば!」と皆に指示。
しかし、沖に出れば出るほど状況は厳しくなっていくばかりです。無事に帰れるのか少し心配な状況となっています。
時折やってくる大波に「お~い、波が来るぞ~!」と1番後の者が言えば、皆が「おお~!」
何度もやってくる波は船の先に当たって砕けボート内に入り込みます。私は海水のくみ出し係をしていたようです。そんな記憶があります。
船の後につないでいるボートも状況からして早めに畳んだ方が良いだろうと後で空気を抜き始めていたようです。
そして、また、「お~い、波が来るぞ~!」 「ボートば波の正面に向けろ!」 「おお~!」
進行方向左斜め前から、かなり大きな波でした。ザバ~ンとかなりの量の海水が船の中に。
するとなんということでしょう、船が先頭から沈み始めたではないですか。
「わぁ~!」 「あはは」 「おぉ~!」
すると一気に海水が船の中に入り、あっという間に腰まで浸かってしまいました。
「うわぁ~!沈みよる~!」
皆は硬直してそれぞれ両手はボートの縁を掴んでいます。オールなんか持ってる場合じゃない!そりゃそうだ。
更に船は沈んでいきます。
胸近くまで沈みかけようかという時にキャプテン平○が「ボートから出ろ!」と叫びました。
えっ?ボートから出ろ!って言われても?!。
その2に続く。
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