竹の物といえば、以前、小堀宗慶作、浮雲乃茶杓を紹介しました。
同じ棚をごそごそしていたら、もう一つ出てきました。
原三渓作の茶杓です。
茶杓入れ:長 20.9㎝。茶杓:長 17.0㎝。明治―昭和。
原三渓(慶応4(1868)年ー 昭和14(1939)年):本名、富太郎、岐阜県生。旧姓、青木。原家に養子に入り、生糸貿易や製糸業で財をなす。美術に造詣が深く、横浜に三渓園を作った。
彼は、本業の傍ら、古美術蒐集や若手画家の支援を行うと同時に、自らも書画や茶を嗜んだ風流人でもありました。
以前紹介した、小堀宗明『浮雲乃茶杓』と並べてみました。
小堀宗明の品はずいぶん細身であることがわかります。手で持った感じも、両者、大分違います。
宗明の品は一捻りしてあり、さすがと思わせます。一方、三渓の茶杓は朴訥としていて、素直な感じです。
プロとアマの立場の違いか、それとも人となり?