遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

初代諏訪蘇山『鉄鉢型菓子器』

2020年02月24日 | 古陶磁ー全般

このところブログは、酒田の人さんと青磁合戦の様相を呈してきました。しかし、伊万里素人の私には品物が手薄、もう少し探してみなければなりません。もしくは、他へ転戦。いずれにせよ、しばし、青磁休戦(^^;)

 

すると、先の初代蘇山「青磁天目茶碗」の隣に転がっていた、もう一品を見つけました。

初代諏訪蘇山の鉄鉢形菓子器です。

鉄鉢とは、僧が托鉢で食べ物などを受け取って入れる容器です。

 

 

 

壬戌(大正(1922)11年)仲秋、臨済宗妙興寺喝山の箱書きがあります。

 

               径 16.8㎝、高 8.7㎝

側面に桜の花が描かれています。

 

内側の下部は、薄桃色で、雨漏りのような模様があります。

 

 

 

 

 

 

 

鉄鉢形ですから、高台はありません。

 

なかなか趣があります。

外側下部も薄桃色、そして、雨漏り状の模様があります。

萩焼に似ていますが、蘇山独自の物でしょう。

 

蘇山の印があります。

これなら、唐物に化けることはありませんね(^^;)

 

 


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは(^^♪ (のり)
2020-02-24 12:21:00
陶器の事は分からないのですが、この器の温かみが好きです。 薄桃色の地に可愛い雨漏りのような模様もいいな・・・ 手に取ってみたい気になりました。
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のりさんへ (遅生)
2020-02-24 13:34:22
当時としては、なかなか洒落た品だったのでしょうね。多分、茶席用だと思います。これからの季節にぴったりですね。

雨漏り茶碗と一緒で、非常に小さな穴があいていて、そのまわりが変色しています。偶然か作意かはわかりません。

径でいうと大きめの抹茶茶碗ほどなのですが、やはり鉄鉢形、みかけよりずっと大きいです。菓子を入れるのに十分です。
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ほんのり桃色 (酒田の人)
2020-02-25 09:41:23
ほんのりとした桜色(桃色)が出ていて、これはなかなかの品ですね!
ふっくらとした形もいいですし、これからの季節にぴったりの文様ではないでしょうか。

雨漏りと言えば李朝白磁ですが、ある意味では欠点とも思える部分に美を見出すのが
日本人の美意識の優れた部分かも知れません。
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酒田の人さんへ (遅生)
2020-02-25 15:55:45
この薄桃色はどうやってだすのかわかりませんが、けっこう雰囲気があります。

シミの部分は、よく見るとピンホールがあります。陶磁器ですから、李朝でもなんでも同じですね。それを、難点とみるか味と見るかで180度変わってくるのが面白いです。シミが丸いからいいんでしょうね。
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